2019年03月22日

チェンソーマン 1 藤本 タツキ (集英社)


「ファイアパンチ」の鬼才の2作目ですよ。週刊少年ジャンプに連載だそうで。

[『チェンソーマン』|集英社『週刊少年ジャンプ』公式サイト]

1話を読むことがデキますどうぞ。
前作「ファイヤパンチ」もそうでしたが1話のインパクトは同様に大きかったです。

父親の借金を返すべくデンジは相棒のポチタといっしょにデビルハンター業に精を出してますがヤクザに騙されてピンはねされてるのでお金がたまりません。
腕のあるデンジはデビルにとってはじゃまになってヤクザに裏切られてデビルに殺されてしまいます。そこでポチタはデンジの心臓となり、めでたくチェンソーマンが誕生するのです。

登場人物が全員バカのジョジョシリーズ、あるいはHUNTERXHUNTERシリーズ。この2作は異能力を持つひとたちの知力と能力を活かした殺し合いですが、本作ではバカが無軌道と本能に従った行動をとる。それでいてバカなりに残虐、バカだから騙される、バカだから殺される、バカだけど殺すと、すべてのバカがバカなりに殺し合うという展開になっております。

思い返してみれば前作の主人公も無敵のバカだった。バカのジャンルがちがうけどバカだった。共通点は愛されバカということで。

その後も敵味方という概念もあやふやになるくらいバカが登場する。敵のデビルはバカだし、デンジくんはじめセリフのある登場人物もバカ。天才なのにバカ、インテリなのにバカ、賢者なのにバカと。

すごいスケールで卓越した描画能力のわりに、低予算の日本ホラーみたいなな質感の背景や世界観。前作もそんなところあったな。今回のほうがより日本ホラーっぽさある。すごい描画力で日本のスプラッタグログロ低予算ホラーを描き込んでいる感じ。ウエットなのかな。

バカが唐突に出てきてバカをするのでリビドーの赴くままに描いておられると勘違いしがちですごく精密に展開している。

と、ここで懸念すべきは後半まったく覚えてない「ファイヤパンチ」です。本作はスケールがインフレしたしなんだかいろいろと宇宙規模のクライシスにまで達したきがして「うへえ、70年代80年代のダイナミックプロかよ」って感じになって飽きたんすよね。針のふりきった極限はありきたりになる。このパターン。

今回もそのパターンがあるのかないのかわかりませんがとりあえずまだおっかなびっくり様子見してる感じではあります。1巻は120%楽しかったし、なんとなれば前作の1巻は超えてるんですけどね。



posted by すけきょう at 11:07| Comment(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月21日

古見さんは、コミュ症です。(12)オダ トモヒト (小学館)


信者にとって聖典みたいなもので褒めるしかないですが12巻はちょっといろいろ冒険巻。

古見さんという容姿端麗眉目秀麗なのにコミュ症なJKとその愉快な仲間がおりなすギャグマンガ。

2年の夏休み編突入。1年と2年ではどうちがった夏休みになるかというのが見どころっす。

2回めってのはけっこう大きくてさ。いろいろな行事で2回めをなぞるのは難しい。省略したり別の行事をぶっこんでもいいんだけど、学園モノにおいて、夏休みはどうあがいても省略しにくい間になるからねー。そうじゃなくても美味しいから絶対に利用したいところだし。

で、今回の夏は1巻からいる長名なじみさんを封印しがちという冒険をまず。

コミュ症の彼女との好対照でコミュ力の化物でなおかつトラブルメーカーなので、ひとりいると物語が動くし間が持つ。だからあらゆるイベントに混じってきてる。ところが今回は彼女を抜いて海に行くという大冒険イベントが発動するわけです。それ以外にも13巻でのなじみの出番はかなり抑えてあったように思える。(んま、作者はバランスのひとだから、別のところで帳尻を合わせる感じで、ラストに大活躍するところもあるけどさ)

この海での序盤の盛り上がらなさがまた画期的。この夏は全体的に静かな夏な感じがする。はっぴいえんどの「夏なんです」的な。顕著なのがTwitterで作者が1番気に入ってるというトマトを育てるというネタ。古見さんがひとりでトマトの世話をするというだけの話。お母さん以外に登場人物もいない。

ほかにもラジオ体操に参加するというネタもあった。

これらは、古見さんの成長も物語ってはいえるんだよな。植物を育てたりラジオ体操に行くって、小中学のときにできることではあるんだけど、彼女はずっとコミュ症でそんなことはできなかったんだよな。とくにラジオ体操。だから積年の想いがあるだろうなと。それをはじめてできた。それも1年から只野くんをはじめ友達が彼女に自信をつけて後押ししてきたんだからと。

とはいえ、ここいら地味だしあまり笑いもないのでものたりなくはあるんだけどさ。とくに「あずまんが大王」の功績であり罪である、細かいネタを織り交ぜても読者はついてきてこれるよね的なのがある(きっちりフォローしてきてはいるんだけどさ)。

今回は「静的な夏」を後押しするかのように、山井恋などのクレイジーなノリにするキャラや展開がないのも特徴。
なんというか地味なグループが静かに夏を過ごしている感。そしてたぶんおのおののキャラもおのおので過ごしてるんだろうなあと。

なおかつそこにきてニューキャラ。これも毎巻のことではあるが後半に出てきた小2の知り合いの子。古見さんと同じ家に寝泊まりするという新展開。これを推しすぎの気もする。あざとさがある。ただ彼女は次巻も引き継ぎだから判断は微妙なのよね。そう、今回、次も夏休みだからいろいろと判断保留のところもあるんだよな。あらゆることが前フリとはいえる。

と、いろいろと挑戦されておられる。でも、そろそろ古見さんもコミュ症っぽさはだいぶ失われて、美人だけど超おとなしいくらいになってきている。友達も多くなったし、まわりのキャラもだいぶ古見さんを把握するようになってきているからな。そうなるとキャラとしてはどうしても弱くなるという弱点がなあ。
今回は、只野くんとの萌え展開みたいのはなかった。10巻から恒例の万場木さんと只野くんの萌えシーンはがっちりあるんだけどね。

あと、おまけー。
(折りたたむよ)




追記あり
posted by すけきょう at 14:19| Comment(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月17日

Change!(4)曽田 正人/冨山 玖呂 (講談社 )


女子高生2人がラップバトルに青春をぶつけるマンガ2巻。マンが家は超ベテランの曽田正人氏。掲載誌は月刊少年マガジン。おれが人生でもっとも長い間定期購読していた雑誌だ。おれが購読してたときは曽田氏は「カペタ」というカートレースマンガ(後にF-1になったんだっけ?)を連載していた。
コミック自体はそれ以前のサンデーに連載してた「め組の大吾」から読んではいた。

4巻では親バレ回。そういう問題をクリアしつつ、お嬢様高校に親経由でラップでの活動を認めさせ、いよいよ高校生ラップ選手権の出場がはじまるという。

すごく少年誌スポーツ漫画のテンポで進行してます。ラップバトルが文字通りのバトル。見事にバトルとなっている描画。しかもラップの言葉が刺さってくるんだよね。本職にラップ監修しておるのもあるけど、超ベテランの描画力と、8小節のバトルでのラップを「ひと吹き出し(たまに2吹き出し)」に1小節で8つ。その魅せ方が本当にかっこいい。カメラアングルやラップのフォントの大小での強弱をつける感じとか。なるほどバトルマンガとして成立しているな。

ラップマンガ自体はけっこう最近ある印象。1ジャンルとして隆盛を極めるまでいかないけどかなり盛り上がってきてる。
ラップでゾンビが蔓延した世界をいきていくのから、「デトロイト・メタル・シティ」の作者によるものとか、まだほかにもあったかな。あー流行ってるんだという感じで、本作も書店の売り場の視界の片隅にはあった。
それをヒプノシスマイク経由でラップにハマっている上のお嬢様にすすめられて読んだところおもしろいとそういった経緯。

久しぶりに読みやすい少年誌のスポーツ&バトルのハイテンションで高スピードのものを読んだ。大ゴマがバチバチ決まりつつ、ストーリーも描画も細かいところまで手を抜かずぶっこむ。

ONE PIECEやHUNTERXHUNTERあたりからの細かく情報を詰め込んでいく高密度圧縮の作法ではない。そこがどうでるか。端的に飽きが早くまわってくるのではないかと。1回1巻ごとの満足度は高い。でも、1回性がつよいというのもある。それは少年誌のマンガの宿命でもある。

あと、主人公の父親まで含めて男性キャラは抜群なんだよな。とくに敵役とまではいわないが、野心をもってガツンとくるタイプのひとクセふたクセありつつも、いまどきのナリのキャラがすごく良くできている。4巻でも主人公ラッパーのライバルであり、その先、ラブロマンスまでいくであろう、男性キャラの噛ませ犬役で登場したのが抜群にいい。
それに引き換え、美人でもあるし可愛くもあるけど女性キャラの魅力は1枚2枚落ちる。絵に過不足はない。ただ、女性キャラってのは過剰なくらいでもOKな世界だからな。ジャストだと物足りないくらいの世界。彼女らはもうちょっと掘り下げて描く価値はあったんじゃないかい? なんとなくラップに心奪われる。そこに強烈なエピソードをかませられなかったというか。

アニメというか実写化したのを切にみたい。この刺さってくるラップも実際にきいてみたいし。

高校生ラップ選手権自体、NHKでやったのを上記のようなにわかヒップホップファンの上のお嬢様とみたことある。もうあのレベルはマンガじゃ超えてるんだけど、その最初の頃のなれてないラップからどんどん進化して本線で戦えるレベルになる進化もわかってとても達者。

上のお嬢様が買う限りはおれも読ませていただきますよ。おもしろかったし。サクサク読むこともできるし。




posted by すけきょう at 21:03| Comment(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月11日

猫が西向きゃ(1)漆原 友紀 (講談社)


「蟲師」の作者の最新作。おれはそれをちゃんと読んでないので上下巻であった「水域」のほうが馴染み深い。

フローという現象が起こる世界。不可思議な現象を総称してフロー。そしてそれを調査する会社「広田フロー」の活躍を描くのが本編。

それらがたいがい自然現象ってのがすばらしい。三叉路だったのが七叉路になってたり、表紙にもなっているあわせ鏡の奥に行くことができる。そとの看板がすべて鏡文字になっている等。
それを別に解決しない。不思議だなあ、おもしろいなあってスタンスで迷ったりドタバタする。そのゆるさがたまらない。風景を愛でるマンガ。
自力で問題を見出して解決する物語進行のアクティブさはない。読者にはなんとも不利だしものたりないって方もいるかもしれないけどおれにはそれが思いのほか心地いい。

日常で起こってる、(おれが住んでいるこっちの)日常ではありえない、リアルな「変」。ちょっとした間違い探しのよううなリアルな変。この感じ。なんで起こってるのかどうやったら元に戻るのかもよくわからない。でも、天変地異ってそんなもんだしな。

あとがきまんがにあるように、現代風景の、ガードレールのサビとかそういうことにイノチをかけてる感じが伝わってきて、細部にこそ神が宿る感じあるわー。長く、その空気を楽しませてください。そんな気持ちにはなるね。



posted by すけきょう at 19:42| Comment(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

なんでここに先生が!?(6)蘇募 ロウ (講談社)


毎巻登場キャラがちがえど女教師と生徒という図式は変わらないシリーズ6巻。
今回はホラータッチの不気味で陰キャな女教師が主役。当然のことながらパイオツは相変わらずフニャンフニャンにやわらかく大きいし、エロいです。ここが1番の売りだからなあ。
あとまあかなりぶっ飛んだキャラ設定な分、舞台も学校をほとんど描かないという荒業に。生徒の方も登校拒否気味という設定に。
で、バイト先でエロエロな目に遭ったり、修学旅行で遅れてふたりクルマで合流しようとがんばったり。

でもまあさすがに反則気味だし、これからアニメ化するのになんだけど、そろそろ限界だわなこの設定。なんかちがうの考えたらどうよ?

さきほども書いたけど、1番の売りは大福をレンジでチンしたときのようなやわやわのおっぱい描写だから、そこがあれならわりと設定がどうあれ問題ないんじゃないか。そして逆をいうならアニメ化でそれを描けるのか?って問題もあるなあと。

描き下ろしだろう最後のエピソードはいいのか?ほぼ成年コミックだぞ。つーか、コンビニで成年誌を置くのやめようとかいってるのに「青年」コミックはどんどんエロがゆるくなってる感じあるよな。つーか、いま、「青年」が青年誌読んでないんじゃないか?と思ったりもする。


posted by すけきょう at 19:33| Comment(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ウォーキング・キャット(1)北岡 朋 (双葉社)


ゾンビマンガです。
映画もテレビもマンガもゲームも飽きがくるってレベルじゃ語れないほどありきたりのジャンルです。マンガにかぎるなら、グルメ、異世界に匹敵するほどありきたりです。
なぜ買ったのかというと、男と猫のコンビでのゾンビ世界のサバイバルマンガとあったから。なるほど飛び道具。でもまあそういうのしか興味はなくなるわな。

この飛び道具への冒険はかなり成功だった。

猫といっしょに離れ離れになった妻を探す旅。猫は共闘しない。猫は守らない。猫はエサをねだる。猫はまっさきに逃げる。
そんなのといっしょにゾンビの世界で四苦八苦している。

ギャグマンガっぽくはあるが、あくまで現実に即したリアルな描写。ゾンビはいろいろなバリエーションがいるわけでもないし(1巻時点では)、ゾンビ自体の行動原理や世界についてはすっかり説明が終わっているので謎はない。ただ、妻がいるらしい目的地の島がどんなところかという謎くらいか。

つまり「なにか」が必要なんだなと思う。とくにこんな地獄のような世界で生き抜くために必要なもの。ひとり暮らしが猫を飼う理由をかなり極端な環境で思い知るというかな。そのテーマがいいんだよね。

そして1巻ラスト。これは、かなり、すごい。

2巻が楽しみ。


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ビールの時間 六月柿 光 日本文芸社


ジャケ買いですらないんだよな。書影みていただけるとわかるけど、中の絵もよくわからないようになってるもんね。だからなんで買ったのだろう。ほんとカンなんだよね。でも、このカンがよかった。まずは自分を褒めたい。そしてこの本と出会えた幸運に対してありがとうといいたい。おいてあった富山市の精文館書店大沢野店にも感謝。

ビール専門店の「BEER CAT」そこに訪れた客にぴったりのビールと奇跡が降ってくる話。1話完結。

全9話。世界各国のおいしいビールの紹介、客のワケあり事情。そして奇跡。
起承転結がきっかりできてることに驚く。その物語の完成度と濃密さ。1ページで今回の登場する世界各国の名ビール情報もある。そいでもってそのビールの特徴がストーリーにからんでいるし、その奇跡も手放しのハッピーエンドばかりでもない、ビールだけに苦いのもある。

ギネスビールを飲めない男。10年前1ヶ月だけ同棲した彼女に飲み方を教えてもらうも彼女は突然行方をくらませる。理由が全くわからない。ショックでギネスは飲めなくなる。その理由が明らかになる「ドラフトギネス」からはじまる。

離婚する夫婦が最後に1パイやろうと店に訪れる。そこで飲む、世界で1番ビールを飲む国のものをたのむ。それが「ブドヴァイゼル・ブドヴァル」。それで終わる。

寡黙なマスターはビールをオススメするだけ。表紙のビールの中に泳いでいるウエイトレス3人娘もビール紹介ページ以外ではおとなしくしてる。

だからストーリーはおもに客と別の客がまわしてるんだよね。それもまた変わってる。

ひきの真二さんに親しい絵柄。なんらか関係があるんでしょうか。親しみやすくも細部はきっちりリアル。

最近はTwitterで部品のような4pマンガをよくみてる(それが悪いわけではないので念のため)のですが、それらになれてたので1話1話がかなりずっしりとくる、1ページ1コマも疎かにできない、構築されて完成されたずっしりとした読み応え。かなり満足。ビールも飲みたくなるわ。飲めないのに。



posted by すけきょう at 19:21| Comment(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月07日

惰性67パーセント 5 紙魚丸 (集英社)



エロくないんだ本作。
NOTリア充の美大生男女2人づつのダラダラライフ。それぞれ、とくにつきあうでなく。ほどよい距離感で。
これまではシモネタがすごく多かったけど、本作は驚くほどその手のが少なかった。

ハラが贅肉だけじゃないてのを証明するためにさわってみろ、あ、いや、男に触らせるわけにはいかない、感触だけでわかれ、ってことでディルドの先に棒をつけてハラをつつけってくらいかな。
酔っ払ったイキオイでラブホに行ったり、カネに目がくらんでコスプレやったりとかもありますが、それらに「エロ」がないんだよな。バカやってる学生ノリが全面に出てエロが薄まるというか。

根本のネタ自体はエロでバカなんだけど、描写にエロさがあまりないと。そしてそれはお上の規制がこわいっていうよりそこをどぎつくする必要がないからかなと。

それがいいんだ。おれはどうも本格的に枯れてきた感じで、マンガのエロがトゥーマッチに感じるようになってきている。ラブコメみたいのは相変わらず好きなんだけど。あれだ、おっさんが、エロDVDよりグラドルのイメージDVDのほうがいいっていってるわけが身にしみてわかった。おっさん、余裕をもってそういってるわけじゃなくてココロからそうだったんだなと。

これからはどうなるんでしょうかね。このままのバランスでいくか、ラブコメのほうにシフトするか、エロ再帰するか。まあどちらでも受け入れるとは思うんですけど。そう、彼らに愛着が湧いているからね。「キャラ惚れ」してるから。

吉澤と西田はやって恋人になってからもそれなりにおもしろくつづけられるような気はするけど、ムリかやっぱり。




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サイケまたしても(15)福地 翼 (小学館)


最終巻。
異能力者同士のバトルマンガです。それぞれ特殊能力がちがうってよくあるタイプの。
カバー折返しのあいさつにあったように、本作自体は14巻できれいに完結してるんですよね。だから長めの最終回その後を1巻まるごとやった感じ。
最終回でウソみたいな大きなミッション、まあ書いてもいいかな、地球を滅亡から救う。1巻で。
これまで登場した各キャラや主要キャラのあれやこれをキレイにゆっくりとほぐしていき、最終決戦に備えるという。

いい最終巻でしたし、通していい作品ではあったなと。ほどよい長さでもあると思いますし。正直、これ以上長かったらリタイヤしていたなとも。だからネパール編からここまでのはもうちょっと磨けたのかなとか。とくにアライグマ(どういうシーンかはいわんけど)がでてきたときは本当に止めようかと思ってた。

ただ、トータルで最終的な感想としてはおもしろかった。次回作も期待しております。



posted by すけきょう at 23:07| Comment(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

まどいのよそじー惑いの四十路ー 2 小坂 俊史 (小学館)


40代の男女の「惑い」をテーマとしての読み切りオムニバスショートコミック。2巻。


小坂俊史さんのツイート: "単行本「まどいのよそじ」第2集からもう一編試し読みを。ラストに収録した「クリスマス」8ページ。結婚10年子供なしでクリスマスとの向き合い方が難しくなってきたきよみさん、聖夜にスマホの出会い系で…という話です。… " https://twitter.com/kosaka_s/status/1101450759479058432

最近流行りのマンガ家さん自らのダイレクトマーケティングで貼り付けておられるので堂々と貼ります。

40代の男女が惑うんですよ。小坂マンガらしいあまりみたことない「小事」に惑う。少なくとも黄昏流星群げな「事」ではない。そいでもって大か小かっていったら小かね。

たとえば、上記リンクしたクリスマス。子なしで10年クリスマスを過ごすとどうにもマンネリでネタ不足になる。ケーキもチキンもお互いのプレゼントもトゥーマッチでさ。だから彼女は出会い系に手を出す。そしてどうなったか。


たとえば「初めての雪」。ずっと南国に住んでいて機会がなかったので生まれてはじめてのつもった雪にはしゃぐ。会社の屋上で飛んで走り回って。挙げ句にかまくらを作ったりしたら女性社員にみつかってしまう。

かとおもったら「もう結婚しない」と見切っておひとりさま用のマンションを買ってしまう女性の話なんかも、非常に小坂マンガ的なラインに落ち着く。

40代ってのがみそなんですよ。10代から30代までの無茶を「がんばれ」ばやることができる。でも、やるとあちこちに無理が生じたり断念したり「なーんちゃって」って笑いになってしまう。
ぶっちゃけると30代からあっちの惑う事情なんてカネか健康か家庭や職場の人間関係しかないし。だから、小事に惑う最後の機会かもねえと。

もう長いとは思われますが、小坂氏の商業誌デビューから知ってるものとしては、「まどいのよそじ」での夫婦で行動する感じに変化と年月を感じる。元祖「おひとりさま」というくらい、ひとりで行動するマンガを描いておられる。また登場人物が小学生でも個人主義というのが芯にあるんじゃないかと思うくらいなんだかが、本作の夫婦で話が進行していくのは新鮮でもあるし、年月の変化や小坂氏の家庭などを伺わせるよなあと。

参照:[新婚よそじのメシ事情 小坂 俊史(竹書房 バンブーコミックス): ポトチャリコミック]

2巻での最高傑作は「心霊写真」かもしれない。これぞ「小坂俊史」ってあらゆるエッセンスがキレイに収まっている。オチも含めて。


40代のこだわりやソレに対する試行錯誤がもはや懐かしいと思うようになるとはなあ。自身の年齢と老いを感じるわけです。はい。




posted by すけきょう at 23:00| Comment(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする