2015年10月25日

10月に読んだ本 その1

[青春と憂鬱とゾンビーー古泉智浩ゾンビ物語集]

・けっこう前からゾンビマンガを描かれておられる作者が設定をちょっと一新させての連作短編集。
・ゾンビをエイズのような病気で少しづつ進行して、なおかつ多少の治療もあるという状態。
・ポイントはストレスを与えると症状が進むということかな。
・中編の芸人編が圧巻でした。若手お笑いのひとりがステージ3(リーチ)で、それを「武器」に売れていくも、少しずつストレスのたまることが増えてって感じで。
・ディティールの積み重ねがすごく上手でね。本物なのにゾンビメイクバリバリのほうが怖く感じるとか。
・オチもまたイマドキっぽくてよかった。
・やっぱベテラン。

[ネットで会って30分で結婚を決めた話 (少年チャンピオン・コミックス・タップ!)]
・タイトル通り。お互いに「人間果汁(某占いサイト語)」が薄めのオタク強度の強いふたりが「干渉しあわない」ってことがきっかけで会ってすぐに結婚を決めるって感じ。
・もともとはサイトの息抜き4コマみたいな感じであまり深くから積み上げたものじゃないので、気楽に読むことができる反面、わからなすぎてストレスがたまるところも。
・性差なのかね、女性は「隠す」って思ったら「そこ隠したらなにがなんだかわからんわ」ってところまで隠すところがあり、なんていうか、ふたりの結婚前のプロフィールとかわからなすぎて、なおかつ、「わかってる人にはわかる」的な描写があるのでちょっと「ん?」と思ったり。
・そも、本人はかなり注意して描いてるけど、けっこう女子力高いんだよな。料理なんでもござれだし、旦那もスキューバなんかやるようなタイプだからな。傍目にはリア充同士が仲睦まじいみたいな感じにしか見えないわけだな。
・喧嘩もなくそれぞれ社会常識も持ち合わせてる社会人な「普通」の夫婦って感じはあるけど、そこからネタをすくい、ちゃんと4コマに成立させるのは見事ですね。
・たぶん、作者の作風ではないだろうけどもっと下世話な内容もほしかったかな。
・こう読んでると、売れている夫婦エッセイコミックがおもしろいわけがわかるわなあ。「下世話」要素と「俗」要素な。

[もののけ◇しぇありんぐ(1) (KCデラックス ヤングマガジン)]
・クール教信者マンガは多作すぎるので絞ろうと思ってる矢先にまたドバドバと出る。
・ということがあとがきにもありましたが(自覚されてるそうで)、今回のは企画先行でもののけギャルのところにシェアハウスする少女の話だそうです。そしてもののけは全員巨乳。これに食いつかれたそうで。
・相変わらず雑でシンプルな絵なのにエロいしおもしろいよなあ。ずるいよな。チートマンガだよ。
・パイズリに命かけてるだけあって安定のいいおっぱい。

[瀧鷹之介の散歩時間1 (リュウコミックス)]
・一生続くかと思った「木造迷宮」が終わっての次作。
・鷹之介ってナイスミドルが散歩してる姿に美女がほれていくという島耕作なマンガ。
・これがなんかむずがゆくてなあ。おっさんが「ふわー」って夢見がちになって読んでいるかと思ったらさ。
・いやでも、これから対象をジジイにするのは戦略としてはまちがってないから、こういうモテモテジジイマンガはニーズが出てくると思う。今、弘兼憲史氏が寡占してるじゃない。そいでもって弘兼憲史氏はハードすぎるような気はするよな。
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2015年10月12日

11月の購入予定

11月ですね。案外と少ないかしら。

2015/11/25  KADOKAWA  ゲイツちゃん 最終巻(仮)  桜 玉吉  \未定  書籍扱  
2015/11/27  KADOKAWA  よつばと! 13  あずま きよひこ  \未定    

・めずらしいお方の本が11月の目玉でしょうかね。

2015/11/16  秋田書店  ヤコとポコ 2  水沢 悦子  \734  
2015/11/20  講談社  ランド 2  山下 和美  \未定


・そいで実はこれら2冊は1巻を買ってません。まとめて1,2と読んでみようかねと。

2015/11/16  秋田書店  花のズボラ飯 3  水沢 悦子/久住 昌之  \972  書籍扱 

ズボラ飯もでますね。久住昌之攻勢がすごい。


以下、全ラインナップ
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2015年10月04日

9月に読んだマンガ その4

[孤独のグルメ2]

・18年ぶりの2巻。大物アーティストの幻のセカンド・アルバムみたいやね。
・その貫禄はありあり。この18年でずいぶんと時代は変わり、ゴローさんもハードボイルド風味が相当薄れてダジャレ連発のオッサンになったけどやっぱり食後の一服はやるし、相変わらずの健啖家でよく食べる食べる。食べるのは1巻よりも増したね。ただ、食べ過ぎて残すのも多くなった。
・あと1巻にあったネタのセルフパロディみたいのも増えたけど、それはそれお約束みたいなもんでな。久しぶりのセカンド・アルバムもファースト的なサービス曲が入ってるもんだし。なんなら1stのカバーもあってもいいくらいで。
・横綱相撲ではあります。なんやかやケチのつけようがないという。

[奥田民生になりたいボーイ 出会う男すべて狂わせるガール]

・名作だ。これはぼくらの「さくらの唄」だなんてあったけど言い得て妙。
・タイトル通りの内容。超オサレ雑誌編集に編入した奥田民生大好き35歳(ボーイではないね)が、仕事で、出会う男すべて狂わせるガールと出会い狂ってしまう。そしてほかの狂った男たちとモメてドガチャカになるという。
・1990年代までの「こういう」芸風の絵の方は、ここまで精緻な話を組み立てないって最初に思った。自分の絵がいわゆるヘタウマ系統ということを利用してファンタジーだったりぶっとんだりした内容を描いたり、スーパーナチュラル系だったり、シュールだったり、ギャグだったりするけど、この マンガは極めて理知的に丁寧に物語を積み重ねていく。
・たとえば、「シティライツ」「音楽と漫画」の大橋裕之氏。「耳かき仕事人サミュエル 」の堀道広氏なんかのヘタウマ系列のマンガとくらべてもより作りこみがしっかりしてるとは思う。その分、絵との違和感があるのだけど後半は気にならなくなる。むしろこの絵だからできるシリアス時や状況に応じての「マンガ的」な描き分けが効いてる。
・すべての要素がガチッとハマったクライマックスはスゴイ。反面後日談的なところはもうちょっとなんとかなりそうな気はするけど、あそこらへんの浅さで抑えるのがいいのかなーとか。
・そしてこの本1冊が奥田民生氏へのラブレターになり評論になってるのがまたスゴイ。
・俄然、別の本も読みたくなってくる。

[3月のライオン 11 (ジェッツコミックス)]
・amazonのレビューで賛否両論だったのが不思議なくらいの長いブランクをものともしてない1冊。
・11巻でわかったけど、このマンガ、勝ち負けがあからさまにはっきりしている将棋の世界を描いておきながら、実は、そういう白黒はっきりする勝ち負けは二の次三の次なんだよね。このマンガはぼんやりとしたでもはっきりとそういうのとはちがう「バトル」を描くのを主眼においている。
・誤解を恐れずに書くなら「女のバトル」だよ。以前のイジメ問題も、今回の父親との戦いも、どちらもそう。だから、男のバトルをするだろう人間は入院させておくわけだ。
・勝ち負けで重要なのが「負けない」ってのは女性のがんばれーソングに多用されてるフレーズなわけで、「負けない」ことが必ずしも「勝つ」ことではないんだと思い知らされる内容。父親がどうなるわけでもないもんね。この前のイジメ問題も煮え切らないけどひとまず解決みたいなノリだったし。
・それをしてamazonのレビューで否なのかもなあと。だってすっきりはしないもの。有耶無耶解決ってノリ。
・しかし、この父親のクズ具合。これを描ききるのがスゴイわなあ。クズでマンガ的でありながらこのリアリティ。

[誰でもないところからの眺め]
・帯にある最高傑作というのがふかしではない。ただまあ「Sink」からのホラー部門での最高傑作かね。「I(アイ)」がホラーなのかは微妙ではあるけど、その路線だとしても本作のほうがブレがないし「こわい」ね。
・ちょっと前にネットで話題になった哲学的ゾンビをもっともっと手の込んだリアリティのある方法でやってのけたのかね。認知症の人間は生きているのかって疑問と東北の地震と遊動民という要素が合わさり、こわいモトがなにもないホラーマンガが成立しましたよ。これはこわいよ。具体的なこわいモトや現象がないんだから。




posted by すけきょう at 17:11| Comment(0) | TrackBack(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする