2016年11月30日

「BOX~箱の中に何かいる~」 1巻 諸星 大二郎 (講談社 モーニング KC)


諸星大二郎氏は若いなあと思った。

氏による「キューブ」で「ソウ」な話。いまやすっかり1ジャンルとして確立した「異常なシチュに閉じ込められる」モノです。それぞれのメンバーがひとつのパズルを持って大きな箱型の物体に呼び出され中に入る。そして閉じ込められる。あとは脱出ゲームがはじまると。こういう話だから1巻で終わるかと思ったらまさかの長編で2巻にも続いていく。

内部の不思議なギミックの数々は諸星節とでもいうようなお馴染みのもの。そこいらの評価なんかも全部飲み込んだ上で楽しんで描いておられる感じがとっても風通しがよくていいです。朝日ソノラマの「紙魚子」シリーズほかの作品群を経て、ぐっと肩の力が抜けたような作風になってて怖いシーンもどこかのんびりされてるようなのは今風に合わせたのか自然体なのかわかりませんが好ましいです。密室劇なのに風通しがいい。
主人公がやたら乱暴だったり、キーとなる女性が初登場パンチラサービスしたり、どう考えても「ボクっ娘」がいるしでキャラ配置の諸星氏による「今風」なのもなかなか味わいです。パンチラのフリル的な味わい。2巻も楽しみ。ただ長くならんよなこれ。


posted by すけきょう at 15:32| Comment(0) | TrackBack(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月29日

「知らない魔法」 山田 さぶろう (マイクロマガジン マイクロマガジン☆コミックス)


ウラ表紙の帯のところにある「ばーか 滅びろ商店街!」のコマがよくネットのおもしろ画像に使われてるのでおなじみの方の作品集です。当該作品はペンネームを「てきとう」にしていた「てきとう劇場」に収録されていました。最初の作品は山田さぶろう名義に変えてからだそうで。
表題作はSFなラブストーリーで、てきとう劇場はギャグに寄った作品です。それらの登場人物が描き下ろしも含めて自在しクロスする感じですね。作画は非常に安定してますが、作風はそういった理由も相まって微妙にブレてます。よくいえばバラエティに富んでおります。
そいで正直なところちょっと「昔」ですね。伊集院光氏がいうところの昔のギャグに味わいが出て来るという「寝かせごろ(熟成度)」でいうとまだ芯まで沁みてない硬い感じ。
うん、山田さぶろう路線の第2作品集に期待でしょうか。



posted by すけきょう at 14:08| Comment(0) | TrackBack(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月28日

「めしにしましょう」1巻 小林 銅蟲 (講談社イブニングKC)


マンガ家の有能アシスタントは有能メシスタントでもあったぞマンガ。
修羅場ほどゴーカイに作るメシが美味しいというクッキング系グルメマンガ。ワードセンスと料理センスが巧みでテンション高く進行し、ページは薄いのですが読み応えがあります。

ネットでは有名な方ではてなブックマークのホッテントリなんかにもよく料理写真が載ってる気がします。おれにとってはMiitomoのねぎ姉さんだなあ。そっちのほうは最近どうなさってるのか知りませんが。

弱点は、煮詰まった末のTHE男の料理的なザックリ豪快料理が多いのでどんな画力で持っても質実剛健な分見栄えがしないのと場所が漫画家宅に限られているので1巻にして強烈なマンネリってことっすかね。そしてその状態をすでに楽しいものにしてますけど。
あと1話の「ニャオス」を上回るものが今後ほしいところですね。

なお、五の膳の肉あんかけチャーハンを再現してみました。本職なので→ https://www.instagram.com/p/BNOwOxkhtN0/

posted by すけきょう at 10:19| Comment(0) | TrackBack(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月27日

「妻に恋する66の方法」1巻 福満しげゆき (講談社 イブニングコミックス)


福満しげゆきさんの妻観察4コマ再始動です。新書版のような表紙だったのでもしかしたら字の本?と思ったけどきっちりマンガだし、あとがきのいろいろな意味で「びっしり」してる文章も健在です。ただそれが苦手なので彼の文章の本は避け気味です。
今回はお子様描写も持論展開も抑え目に「妻を愛する」ということに着目されているところが新機軸ですね。ただし内容はとっても既視感。作者がひきこもりに拍車がかかったようでさらに妻観察ばかりしてる模様。映画化された「生活」の集まりで東出昌大さんに握手してもらった妻がその行為を無意識にリプレイしてるの図が可愛かった。
posted by すけきょう at 14:29| Comment(0) | TrackBack(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月26日

「北陸とらいあんぐる」 1巻 ちさこ (KADOKAWA MFコミックス フラッパーシリーズ)


東京住み、石川、富山、福井の北陸3県出身JKの地元あるあるショートコミック。最初に本屋で山積みされてるのをみたとき各地方のそれがあるのかなと思ったらどうも北陸のこれだけみたいで。どれくらいニーズがあるのか知らないけど思い切ったところ攻めたなあ。富山出身で富山あるあるネタをやっているピン芸人の長江もみさんを連想しましたよ。端的に「ネタがつづくのか?」と。

ところが実に隣の県と先隣の県の知らないコトだらけで驚いたわ。石川県在住は両隣のどっちが富山で福井なのかわからないってのに衝撃を受ける。あとあんばやし(こんにゃくのおでん田楽)のルーレットが富山だけどか、業間体育っておれが子供のころあったけど今はなくて福井は未だにあることとか。知らないもんだねえ。
サイワイ富山住みなので富山あるあるをはじめとして楽しむことができたがこの3県に縁もゆかりもない方にはどう映るのだろうと意味もなく心配になったり。


なお本屋にサイン本アリってことが購入の決め手となりました。サイン本はKindleにはないので強みっちゃ強みだよな。
posted by すけきょう at 14:56| Comment(0) | TrackBack(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月25日

「少女終末旅行」 4巻 つくみず (新潮社 BUNCH COMICS)


衝撃的な展開になった4巻。衝撃的というか薄々わかっていたことを改めてはっきり告げられた感じかね。バッドエンドしかないであろう最後の日常(と旅)を怠惰に過ごしている少女2人。それは「キレイ」な光景ではあるわなあ。少女じゃないとダメだわこれは。この作品の最後にはどういう「光景」が用意されているのだろう。それは見届けなければと思うのでそれまでBUNCHは最後を迎えないでほしいという気持ちでいっぱいです。




posted by すけきょう at 08:59| Comment(0) | TrackBack(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月24日

「六道の悪女たち」 1巻 中村勇志 (秋田書店 少年チャンピオン・コミックス)


そうかこの手があったのか!と窓から叫び出したくなるような快作。陰陽師の不思議なチカラで悪女にだけモテモテになる学園ハーレムマンガ。悪女にモテるから必然ヤンキーにケンカを売られるのでバトルマンガにもなっていくという、ラブコメでありながらヤンキーマンガでありなおかつIF世界モノにもなっていてその上主人公がヘタレなれど漢気あふれる熱いやつという現在の秋田書店マンガを全部凝縮したような「ええとこどり」でありながら、これまでに見当たらないような画期的な新鮮さがある。ハーレムマンガにおける「女の子キャラ図鑑」の面においても登場キャラが全員「悪女」ってのがまたないよな。でも、こっちのニーズは確実にあるしな。AVじゃ確固たるジャンルになるくらいギャル好き多いし。それなのにこの話でお色気がないってもまたスゴイし成立してるからなあ。さらにさらに男同士の友情が熱かったりする。ちょっとしたオーパーツかもしれない。その真価は次巻でわかる。次巻につながるいい引きなんだよなこれが。


posted by すけきょう at 08:38| Comment(0) | TrackBack(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月23日

このマンガがすごい!WEBの11月(9月刊行作品)の「このマンガがすごい!」ランキングに投稿した原稿

【もっともオススメする作品】
マリー・アントワネット (KCデラックス モーニング) 惣領 冬実

【2番目にオススメする作品】
漫画ルポ 中年童貞 (LEED Cafe comics) 桜壱バーゲン , 中村淳彦

【3番目にオススメする作品】
Spotted Flower 2 (楽園コミックス) 木尾士目

***

[このマンガがすごい!WEB]のアンケート協力者として、毎月、その月のベスト3を選び、寸評を書いております。
・毎月の投票によってランキングが決定するので毎回投稿した文章がすべて掲載されるとは限りません。
・もったいないので、その月の掲載期間が終わってから、すなわち次の月のランキングが掲載されてから、ここに載せることにしました。多少の加筆修正などもさせてもらいます。

・宝島社からは許可を得ております。



追記あり
posted by すけきょう at 11:09| Comment(0) | TrackBack(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月22日

「ゴールデンカムイ」9巻 野田 サトル (集英社ヤングジャンプコミックス)


・6巻くらいからはじまった、毎巻登場のデアゴスティーニ「大北海道変態図鑑」だった「ゴールデン(ゴールデンもちがう意味に感じられるほど)カムイ」ですが、9巻になってから急に話が進行したかと思ったら、脱獄王白石や土方歳三らの過去編、やっぱり出てくる料理と、相変わらずの幕の内弁当っぷり。白石のねずみ男っぷり(土方歳三に尻をむけて屁をこく男)もどんどんサマになってきたし、ほんの刹那から突如はじまる殺戮ショーはいつまで経ってもドキドキするしで、つまりは、まだまだおもしろい9巻です。
posted by すけきょう at 17:29| Comment(0) | TrackBack(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月20日

「バイバイ人類」 2巻 萩原 あさ美 (集英社ジャンプコミックス)


ゾンビモノとはひと味ちがうパニックホラー。というか以前はこの侵略者(インベーダー)モノのほうが主流ではあったよな。すっかりゾンビが主流になったために亜種になってしまった。主人公の女子高生が映画「サプライズ」の主人公だったり「キック・アス」のヒットガールのような幼い頃からサバイバル技術を仕込まれているためになんていうかチートな強さがある。そしてサバイバル技術などの雑学の細かさや2巻での知能戦頭脳戦みたいなじわじわと進行していく展開は「ラノベ」的なしっかりしたものを感じる。マンガのノリとは一味ちがう。この味が3巻以降もつづくかどうか。

サプライズ [Blu-ray]
(この映画もそういった意味じゃかなり予想を外れるワケのわからなさがあってよかった。女性版スティーブン・セガール映画みたいな)
posted by すけきょう at 19:32| Comment(0) | TrackBack(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月18日

「妄想テレパシー」 2巻 NOBEL (講談社 星海社COMICS)


Twitterで連載されている。2巻。テレパシー能力を持ってるJKが自分のこと惚れまくってる無口クールサッカー男子にエロエロ妄想されてヤーネーって話から2巻は急転直下。テレパシーをサッカー男子横恋慕女子に告白することでリア充学園生活と超能力者生活の両立というそこらでみかけない展開になる。これがとっても新鮮でいいです。明るくほがらかで油断してたらビターなセリフも。この題材でみんなナイスキャラってのも実は得難い。

『妄想テレパシー』NOBEL | ツイ4 | 最前線

エロ妄想がカラーってのがアイディアだよな。全部ここで読めるけど買おう。描き下ろしおまけまんががおもしろいから。とくにおまけの最後が妙に泣けた。こいつらも「いいやつ」なんかいと。
posted by すけきょう at 09:12| Comment(0) | TrackBack(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月17日

「働かないふたり」 9巻 吉田 覚 (新潮社 BUNCH COMICS)



働かないニート兄妹マンガも9巻。作者はたいそう働いておられる。巻ごとに新キャラが増えていくけど、出番のないキャラが少しづつたまっていってちょっと交通整理が必要じゃないかと思うような頃合い。とくに9巻で登場したインパクト強キャラにおされて地味系の存在感がかすみゆく傾向を感じた9巻でした。絵の脂の抜け方も速いね。老成化が進んでいる。妹はもっとエロかった記憶が。
posted by すけきょう at 10:41| Comment(0) | TrackBack(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月16日

「恋愛ラボ」12巻 宮原るり (まんがタイムコミックス)


恋愛未満マンガのはずが実践編になって12巻目。毎回ワンパターンだよなマンネリだよなと思いつつ読むとものすごく入れ込んで読んでしまうのが憎たらしい。とくに12巻では大きく山が動く! レギュラーメンバーそろってワンステップ移動する。お互いのひとことに一喜一憂して喜怒哀楽をコロコロ入れ替えて、そのドタバタにハラハラしたりグッときたり。やっぱり憎たらしい。こんな中学時代はあと何回生まれ変わったらできるのだろう。
posted by すけきょう at 09:14| Comment(0) | TrackBack(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月15日

「レイリ」1巻2巻 岩明均&室井大資 (秋田書店)


「寄生獣」「ヒストリエ」の岩明均氏の初原作。作画は「秋津」「エバタのロック」の室井大資氏。戦国時代死ぬことを目標とした女性剣士の話。岩明氏の精密な話はもとより、氏特有の間が非常にうまく再現されている。そして初期の室井作品によく見受けられた敵のなにを考えてるのかわからない不気味さと躊躇ないバイオレンス描写がハマる血なまぐさい展開。つまりこのコラボはかなり上手くいってるのではないだろうか。3巻以降も期待。


追記アリ
posted by すけきょう at 17:31| Comment(4) | TrackBack(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「僕のヒーローアカデミア」11巻 堀越 耕平 (集英社)



区切りとなる11巻。これが作者にも少年漫画にとってもマイルストーンたる1冊となった。100話を迎えたというのももちろんあるけどそれよりもこの巻で少年漫画の代表作のひとつに躍り出たといっていい充実の内容だったからだ。肝は前半のオールマイトの対決ではなくその後にある。通常の学園マンガではありえないくらい感動的な「家庭訪問」、通常の学園マンガくらい楽しい部屋のコーディネイト対決。これらが同居している奇跡。何度読んでも泣けてる。


続きを読む?
posted by すけきょう at 17:25| Comment(0) | TrackBack(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月06日

このマンガがすごい!WEBの10月(8月刊行作品)の「このマンガがすごい!」ランキングに投稿した原稿

【もっともオススメする作品】
ダンジョン飯 3巻 (ビームコミックス) 九井 諒子

【2番目にオススメする作品】
マンガ家再入門(1) (ワイドKC モーニング) 中川いさみ

【3番目にオススメする作品】
身から出た鯖 七番出汁 (ヤングキングコミックス)中崎 タツヤ

***


[このマンガがすごい!WEB]のアンケート協力者として、毎月、その月のベスト3を選び、寸評を書いております。
・毎月の投票によってランキングが決定するので毎回投稿した文章がすべて掲載されるとは限りません。
・もったいないので、その月の掲載期間が終わってから、すなわち次の月のランキングが掲載されてから、ここに載せることにしました。多少の加筆修正などもさせてもらいます。

・宝島社からは許可を得ております。



以下、全ラインナップ
posted by すけきょう at 11:27| Comment(0) | TrackBack(0) | このマンガがすごい! | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月05日

このマンガがすごい!WEBの11月(9月刊行作品)の「このマンガがすごい!」ランキングに投稿した原稿

【もっともオススメする作品】

マリー・アントワネット (KCデラックス モーニング) 惣領 冬実

【2番目にオススメする作品】

漫画ルポ 中年童貞 (LEED Cafe comics) 桜壱バーゲン , 中村淳彦

【3番目にオススメする作品】

Spotted Flower 2 (楽園コミックス) 木尾士目

***


[このマンガがすごい!WEB]のアンケート協力者として、毎月、その月のベスト3を選び、寸評を書いております。
・毎月の投票によってランキングが決定するので毎回投稿した文章がすべて掲載されるとは限りません。
・もったいないので、その月の掲載期間が終わってから、すなわち次の月のランキングが掲載されてから、ここに載せることにしました。多少の加筆修正などもさせてもらいます。

・宝島社からは許可を得ております。



以下、全ラインナップ
posted by すけきょう at 14:47| Comment(0) | TrackBack(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする