2017年09月09日

僕のヒーローアカデミア 15 堀越 耕平(集英社 ジャンプコミックス)


さてどうみる15巻。「最高に」おもしろかった。泣けた。

でも、これは「アカデミア」関係ないよな。

主人公と選抜チーム。あとプロ何人かで、ヤクザの家に少女を救出に行くの巻。
14巻の苦しい苦しい前フリが終わり、「おもしろ」を燃やしている。いろいろな要素も混ぜ入れている。実際おもしろい。でも、「アカデミア」からどんどん離れていっている。もともと戦いがはじまるとアカデミア関係なくなる。でも、今回は全編とくに関係がないよな。もとのインターンってシステムからして本作でもツッコミは入ってるけどきわめて苦し紛れ的な要素なんだよな。
こうなっていくという大きな流れは作者の中にはあると思う。ただ、それを読者にすんなりと受け入れされるやり方は正しくないような気がするんだよな。

つまり、作者の最大の弱点は「お膳立てが弱い」ってことなんだろうなと。

ただそこでわからなくもないのは、正統的にわかりやすさや読者に合わせて納得の行く展開にしていくと15巻の展開はあと3倍か4倍くらいかかりそうなんだよな。そういうフォローをしても弱いね。「これを見せたい」って絵がある。それを逆算してそこに向かわせる道作りがあまり上手じゃない。
同じ弱点は尾田栄一郎氏も抱えている。ただ、「ONE PIECE」がいいのは各島でそのエピソードはリセットされるってことなんだよな。下手だからキレイにリセットしないで中途半端に謎や遺恨を残したりもしてるけど。
本作はそれよりもウニョウニョしている。時間の進み方も著しく悪いし。

でも、おもしろいんだよ。ここだよな。
新キャラもオールマイトのたぶんここだけであろう出番もレギュラーメンバーでありつつももうひとつ地味な切島をフィーチャーした戦いも、退屈であろう会議も、ミリオと緑谷の2人同時にショックを受けさせることでうまくインパクトを出しているし、飯田くんの声掛けもいいタイミングではあった。おもしろいんだよ。

でも、ここでもうひとつ「でも」なんだよ。

15巻にしても大いなる前フリなんだよ。オールマイトのオールフォーワンとの戦いからこっちずっと前フリでお膳立てなんだよ。長いよ流石に。そして16巻で熾烈な戦闘は行われるだろう。でも、実はそれも「お膳立て」なんだよ。恐ろしい話だ。だって、15巻16巻の戦うべき敵って14巻に出てきてるんだよ?本線にからむ相手であろうことは間違いないしなんらかの展開はあるだろう。でもな。
それともあれか? 同時発売のスピンオフ2種を読んだらわけがわかるって仕様になっているのかな(1種読んだわ。次に書く)

ということでおもしろいけど釈然とはしてないんだよね。うーむ。


posted by すけきょう at 17:50| Comment(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする