2018年10月30日

デリバリーオブザデッド 1 ホリユウスケ(日本文芸社 ニチブンコミックス)




「シャッフル学園」の作者の新作です。

ゾンビのデリヘル嬢がお客様を癒すために性的サービスするというエロマンガです。
彼女らはかなり本格的にゾンビです。人語は解さないし、性的サービスだけです。ただそこでもドラマは生まれますよ。

ゾンビネタが流行ったときに「どうせゾンビになるなら最後は女性ゾンビのオッパイをもみながらかじられたい」ってネタがあるじゃないですか。そこいらを発端として練り込んで特化して1本の作品へと昇華していったわけです。

前作「シャッフル学園」は当時流行りだったデス・ゲームでもかなり異彩を放っており、コミックスのオビでも1番複雑なバトルロワイヤルのような売りにしておりました。
1クラスがあるとき異世界に飛ばされます。そのときのショックで男女問わず中身が入れ替わります。そしてそのひとりに殺人鬼が紛れてました。そして連続殺人がはじまるわけです。バトルロワイヤルで「君の名は(当時はなかったので転校生でも)」を混ぜたのです。

どちらも軽い思いつきの奥を掘ったらなにが生まれたのかというところまでかなり考え抜いて工夫をしております。

本作も、いろいろなタイプの嬢と客と「プレイ」を描いております。プレイがまた新鮮なんだ。それこそがキモです。エロにも結びつきますし、話もむすびついていきます。

1番わかりやすいのは2話。人間恐怖症でちょっと仕事にも自信をなくしかけているひょろメガネくんが主人公です。彼は思い切ってゾンビのデリヘルを試します。自分を変えたくて。そして勇気を持ってゾンビにくわえさせるわけです。嬢は危害をくわえることがないよう訓練されておりますし、もともとが風俗産業で働いていた方という設定です。でも、まあ、ぶっちゃけ、人語を解さない意思をもたないゾンビにくわえてもらうのは勇気がいるよね。それで彼はひと皮むけるという感じで。

ゾンビとエッチするという点においてもいろいろなネタ出し、バリエーションを考えており、「おおなるほど」と思うところが多いです。

前作よりさらに画力もアップしており、エロシーンもかなり実用的なものになっております。ネタバレになるのは悪いのですが、客もそのプレイも、大枠のストーリーもかなり練り込んであります。もうひとつネタバレをすると、目の前で妻をゾンビに食い殺された旦那の前に嬢が現れたらどうするか?どうなるか?とか。

2巻がどうなるか正直なところなんともいえませんね。たださらに化けることは期待できます。


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2018年10月18日

ものするひと 2 オカヤ イヅミ(KADOKAWA ビームコミックス)

ものするひと 2 (ビームコミックス)
Posted with Amakuri at 2018.10.18
オカヤ イヅミ
KADOKAWA

作家さんのリアルでのんきな日々を描いているものですね。2巻です。
1巻の終わりにロマンスがあるのかと思ったけど、いい距離感のままだったな。まあ10歳離れてりゃこうなるのがいいんかしら。お互いに「やっていいのか」って距離感とか。

売れてない作家ライフであるが楽しそうでいいよねえ。きれいな透明な水でスイスイと泳いでいる魚のようじゃ。もっとリアルはドロドロしてる水面下の駆け引きのようなものもがありそうな気はするけど同世代の同年代や文壇バーでのほほんとやっておられる。

まあ、あと、こういう感じでなんか縁ができていくヒロインな。あれよあれよとなんかいろいろといろいろなところに出入りするよな。こういう立場の人って不思議だけど荒唐無稽ではないよな。どうやってこういう立場になるんだろうな。

あとは1巻と同じでリアルで売れたい大きい主人公が小さいポメラをポチポチ叩いているのが印象的だなあ。電池変えたりな。相変わらずほしくなる。そういえば2巻のオビではポメラの中のひとが書いてた。ええなー。ポメラ買って元をとるために小説を書こう(小説をなめてる)。

1巻で作家仲間と遊んでいた「たほいや」は今回「ワードバスケット」になった。これ持ってたんだよな。

同じだけど飽きないね。ただ3巻でも同じだったらちょっと考えるかなー。




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2018年10月16日

ボクらは魔法少年 1 福島 鉄平(集英社 ヤングジャンプコミックス)


小学生男子2人が魔法少年となって活躍する話。ただ、フリフリのドレスになるというアレな感じ。
そのアレな感じをこれでもかと推してくるのがとてもブレがなくてよろしいかと。
変身した自分がカワイイと自覚するのがキモで、ナルシストと女装に目覚めていく小学生男子と、実はいろいろとアウトなところがいいね。

そして、「それだけ」なんだよね。それなのに1巻分いろいろなネタをぶっこんでもたせているのがまたいい。とくにふたりのケンカから以降の話づくりがいいね。キャラが本格的に「乗って」くるし。新キャラの参加もいいタイミングだし。

あと「マンドラゴラ」ネタな。こりゃパーマンではできんところだわ。感心した。

ということで小学生男子(ほか)はまちがって読んでどんどん性癖が歪まればそれはそれでいいんじゃないかと。




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制服ぬすまれた (Flowersコミックス) & ベランダは難攻不落のラ・フランス (CUE COMICS) 衿沢世衣子



ベランダは難攻不落のラ・フランス (CUE COMICS)
Posted with Amakuri at 2018.10.10
衿沢世衣子
イースト・プレス


短編集2種同時発売。
すべての作品はすべて衿沢世衣子の作品ではある。ただ、本作はそれぞれ偏ってる気がする。
最初は収録の時期が偏ってるのかと思った。実際、「難攻不落〜」のほうが古めの作品が多いが、2018年発表の作品もどちらでもある。

今はもうないゆらゆら帝国というバンド。あるときに同時に出した2枚のアルバム。「ゆらゆら帝国のしびれ」「ゆらゆら帝国のめまい」これを連想した。「めまい」のほうがバンドだけで作り上げたもので、「しびれ」がいろいろなゲストを読んでメロディアスになったもの。
同じでありちがいがあり、2枚組で出さないで別々に出すことに意義はある。でも、必ず対になっている。本作の短編集もそんな感じ。

本作は「難攻不落〜」が従来の衿沢世衣子作品、「制服〜」はなんていうかなこれからの衿沢世衣子というか、もっというとよりざっくりいうところの「マンガ」っぽいところがある。こういうとすごく語弊があるんだけどさ。

「ベランダは難攻不落のラ・フランス」は、「ベランダ」「難攻不落商店街」「ラ・フランス」という短編(他にもあるけど)をまとめたもので、「制服ぬすまれた」は表題作でTRACK1に収録されている。そのタイトルもそれぞれのカラーを表している気がする。

金髪姉妹。JKの姉が音楽発表会のために同級生の男子を連れ込んでいるのを小学生の妹が発見する。それで祖母から隠そうとする「ラフランス」。
中学時代の仲良し5人組が高校になって再集結する「難攻不落商店街」シリーズ。3話ある。
お隣さんの小学生少女がベランダづたいに遊びに来る「ベランダ」。

一方、プールに入ってるうちに制服を盗まれて文化祭のコスプレで泣いていたJKといっしょに犯人を探す「制服盗まれた」のストレートでずんずん進んでいく感じ。
ほかにも蕎麦屋の出前をしているパートのおばちゃんかと思ったら女子中学生だった「ワニ蕎麦」
とくに1番の異色作「カラスが鳴くから」はかなり面食らった。
発売前にタイトルだけですごく気になっていた「ハンドスピナーさとる」も、なるほどハンドスピナーをこう使うかと感心。

そうだね、「制服〜」のほうはダークネスとはいえる。すべて犯罪の臭いが漂ってます。そして、主人公も他キャラもどこか「マンガのひと」みたいな感じで展開していきます。もっというと「制服〜」のほうは「難攻不落〜」にくらべるとより「マンガ」してるなと。

さきほども書いたように優劣はないです。ただ、そういった意味じゃ「制服〜」のほうはよりマンガっぽいのに作者のすべての作品と比べても異色作でありつつマンガの短編集としてのまとまりがあります。非常に新鮮でありながら確実に進化も新味も感じられて新しい衿沢世衣子味。

いっぽうで従来の衿沢世衣子味であるところの「難攻不落〜」での2018年の収録である「リトロリフレクター」は従来の路線からさらに大きく突き進んだ意欲作としてすばらしい。この2冊合わせてのベストと思う。

ぜひ「難攻不落〜」からどうぞ。もちろん2冊ともどうぞ。


ゆらゆら帝国のしびれ
Posted with Amakuri at 2018.10.16
ゆらゆら帝国
ミディ


ゆらゆら帝国のめまい
Posted with Amakuri at 2018.10.16
ゆらゆら帝国
ミディ




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2018年10月15日

シネマこんぷれっくす! 2 ビリー(KADOKAWA ドラゴンコミックスエイジ ひ 4-1-2)



シネマ部の美女3人(4人)と新入部員(オトコ)の映画談義。「次に来るマンガ大賞2018」の9位だそうです。
アクが強いわりにわりと3人以外のキャラが全員「あれこれ誰だっけ?」があるなあとは思った。基本映画話なので問題はあまりない。

オビにもあった漫画原作の実写映画化のネタがよかった。ホメの方向で展開しているのが新鮮だった。一応disも混ぜてるけど「マンガの実写なんて」のを名作を挙げることでダメージを受けるって流れにしたのはエライなと思った。「釣りバカ日誌」「ぐわーっ」ってやり取りとか笑えた。バーフバリもみたくなるなあ。インド映画がお好きなんだろうな。

各キャラの設定も活かしつつ展開していくけど、1巻ではあまり思わなかった「過渡期の絵」がすげえ気になる巻ではあった。キャラの描き分けと背景と。精進あるのみじゃ。




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2018年10月12日

イジらないで、長瀞さん 特装版(3) ナナシ(講談社 マガジンポケットコミックス)


特装版を知ったので探し回って買いましたよ。そうそうたるメンバーでしたよ。おもしろかったよ。ただ、本編がなー。

後輩小悪魔黒肌にいじめられる先輩モジャひょろ美術部の話。

相変わらずエロ攻撃とかあるし、ちょっと先輩後輩が惹かれ合ってるのはわかるけど、全体的にマイルドになってきている。お互いの距離感や関係がわかっているからそうなるほうが正しくはあるんだけど、1巻のどうしていいかわからずに暴走してしまい、いやがらせなのか愛情表現なのかからかいなのかよくわからない感じになるのが好きだったんだよな。

3巻は悪い意味で予定調和。悪い意味で落ち着いている。あといい意味も悪い意味もあるけど安定感はある。クオリティマシマシ。あるいは編集に止められてるのかしら。もっとフェチ心を刺激するようなの。それでいて成年コミックにはならないという良い意味でのギリギリが

前記の特装版にあった、クール教信者氏なんかそのへん筋金入りで、長瀞さん(あ、ながとろって読みますよ)を巨乳に描くんだからな。そういうブレないところすげえと。

そういうノリを4巻は期待!(特装版はもういいかな)



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2018年10月11日

僕だけに優しい物語 田所 コウ(リイド社 torch comics)

僕だけに優しい物語 (torch comics)
Posted with Amakuri at 2018.10.8
田所 コウ
リイド社

あ!このヒトだったのか!

[更新:2018-10-06 田所コウ 真夏の夜のレンタルビデオ]

本作をみた瞬間にあああ!って。「おこげ寿司」の名前でWEBで発表していた作品が大好きでさ。それとこれとが結びつかなかったのよ。おれが読んだ作品には表紙にあったタイプの女の子はなかったしな。実際表題作(で未読だった)にのみあったタイプだったもんな。

ということで短編集。最新作からして2014年。というのもそのあと「彼女のやりかた」というマンガを連載されているからなのね(ソッコーで注文した)。

上記リンクの「真夏の夜のレンタルビデオ」。遠出の仕事をしてクルマで帰るのめんどくさくなったから知らない場所の知らない民宿に素泊まり。探検家気分でスーパーで弁当を買って、なんじゃこれはというレンタルビデオを借りてみるという話。
カワイコちゃんが出る要素のないマンガ。

つづく「ペヤング大好き斎藤さん」は主人公斎藤さんはベテランOLさんが昼休みに女子力を下げないままペヤングを食べようという話。彼女もとってもかわいいしキュートだけどカワイコちゃんではないんだよね。

で、表題作に出てくるあからさまな美少女は異星人だったりするんだよね。異星人が普通にいる世界でつきあうことになったしがない中年フリーターとの恋の話。
あとはまあ、あらすじも省略するけど、「キャベツ畑の宇宙戦争」「ヒロインは君だ」「はぐれロボぼっち」といい、いや、そういうオチになるかね普通?ってあっけにとられる話と、元から「なんだその設定」って話が多い。基本は日常に藤子F不二雄印の「SF=少し不思議」設定が多い。そうです。大大大好物です。すっかり本家より好きになりました。本家は最近新作描いてませんしね。

好きな話は空飛ぶホウキで通勤するOLさんの話「通勤飛行」。
そして思い入れがある話は「病院前のラーメン店」。入院してるときに病院の前にあったラーメン屋に念願かなっていく話。
これ、まったく同じシチュエーションで3ヶ月入院していたとき病院前にあった日本蕎麦屋さんに行きたいなってずっと思ってたけど、おれが退院する前か退院して通院していつか!と思ってるうちにつぶれちゃったのよね。だから、本作のようにラーメン屋に入店する後半からは話ちがうけど、やっぱそう思うよなって。
あとさらにいうとエピソードにあった、看護師が診察するときに持ってくるステンレスのキャスターに反射してパンツが映るってのもなあ。おれのところの看護師はズボンではあったけどそういうセクハラ発言をしてキモがられてたなあと。

とってもいい。今の連載は女性関連にフォーカスを絞っておられるようですが、もっといろいろなぶっ飛んだ系の本作もたまには描き継いで2作目の短編集もぜひ読みたいです。



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2018年10月10日

なんでここに先生が!?(5) 蘇募ロウ(講談社 ヤングマガジンコミックス)


アニメ化も決まり、好調5巻目。「そぼろう」と読まれるのですね。はじめて知った。
しばりの多いマンガなんだよね。女教師と生徒。それがひょんなことから狭いところでとじこめられる(定番のパターン)。そしてそうこうしているうちにおっぱいが出たり陰部をこすったりして女教師がいっちゃうわけです。それが1セット。
最大の特徴が1巻ごとにメインキャストが総入れ替えということ。女教師も生徒も毎回キャラがちがう。ただ、作者の1番の武器だから巨乳は必須。ただ大きさはいろいろとちがう。それも武器。
毎回キャラがちがうのはワンパターン避けの要素ではあるが、それすらも「変わる」ということがパターン化してはいるよな。かなりしんどい話ですよね。

5巻ではかなり冒険してきた。女教師が1歳年上。天才で飛び級なので立派な先生。なおかつもう2歳上のあこがれの先輩。いろいろと教えてもらってるからあだ名が「先生」になるという。どちらも苦しいっすね。とくに後者の2人目の教師は終盤には空気になるね。あー、そういや、初のつるぺただもんな。同様に初メガネなのがもったいないけど。
で、1歳上の女教師ではあるけどかなりのロリ。だから巨乳具合もかなり抑えめ。
それが1番の特徴かもしれない。今回のロリ教師のおっぱいのちび巨乳の造形がちょっと不思議。リアルなんだよね。
実写のAVでもあまりしない四つん這いになったときにだらりと垂れるおっぱいとか異様にリアル。これはなんていうか夢がないけど生々しい。どっちをとるか。おれは後者は後者でいいけど、別の視点で「いいのか?」って気はする。それはロリということでもそうだし、生々しいということでもそうだし。逆に夢がないっていうか垂れた感じとかにひくのがいたりとか。

個人的には5巻にして大開花したともいえる、デフォルメ絵、SD絵のキレかな。そっちのほうがカワイイと思えるくらい一気に目に止まるようになった。とってもいい。


特装版はオールカラーの特別小冊子付き。それはKindleだと普通に定価(すでにプレミアでついている)で買うことができるのは新鮮だしいいアイディアだと思いますね。それなら紙版で買ったあと気に入ったら気軽に買うことができますからね。

6巻が正念場とも思ったり。もう連載ははじまってるようですが。



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2018年10月09日

うなじ保険 平方イコルスン(白泉社)

うなじ保険
Posted with Amakuri at 2018.9.29
平方イコルスン
白泉社

読むの時間かかるんだよなこのマンガ。
作風としても売りにするくらい、独特の会話が売りのJK(おもに)同士のショートコミック集。
「この尻軽め」に対して「重みあるあるー」って切り返しからして心を奪われる。
一般的な口語というわけではないのだけど、なぜかわざとらしい、もう、誤解覚悟で書くけど「ラノベ」っぽい(カッコでとじたからね)セリフの対局にある感じ。
ただ、いつからはじまっていつ終わるのかよくわからないわりに日常ではないという不思議なさじ加減の不思議な読み応え。
その不思議さは非常にとっつきが悪い。芯を食うまで話が上滑りしていくんだよな。そりゃだってよくいうコピペ「この間マクドナルドでJKが話してたけどさ、」を「リアル」にやるととても聞いてられないほど中身がないし部外者がわからないじゃない? そのノリがよくでてるんだよ。もちろん、前記の通りスーパーリアルってことではない。きちんと物語を進行するためのスムーズでわざとらしさのない導入部で、不思議な世界に連れて行ってはくれる。

前の日に道端でバッグから謎の液体を垂らしていた先輩に話しかける
メガネの隙間の視界から霊が視えるオトコ
交際中のカップルを尾行するのが趣味のJKたち(これはシリーズ連載してる)
かみかけのガムを手に渡されて恋に落ちる

こういう不思議な話が多い。これがまたJKというか「女子」特有の思考回路もあいまってもう本当オビにもある「日本語会話、上等。」がねえ。
シンプルにクセになるんだよね。
ただとっつきは悪いねやっぱり。話がわかってても読みにくい。なれるとやみつきになる味なんだけど、なんだろうなこの読みにくさ。不思議だわ。逆に何度も読んでしまう。



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2018年10月07日

バディドッグ (4) 細野 不二彦(小学館 ビッグコミックス)


よかった。
すごく正直なところ、読みはじめるのが億劫なんだよね。たとえば、「よつばと!」とか「古見さんはコミュ症です」などの読みはじめるのにモーションを要らないものと、「よっしゃ読むで」と気合が必要なものがある。どれがえらいということでもないけどそういうマンガはあるよね。本作は後者。ゆうきまさみ氏のマンガや岩明均氏もそうかな。読み出すとおもしろい。まあそんなもんすね。

世界最高のAIが仕込まれたロボット犬が左遷されて閑職に追いやられた男の家庭に入り込んだ。そして人間社会のことを勉強しつつ能力を使い助けていくという。

つまりは大人のドラえもん。猫型ロボットだったのが犬型になるわけですね。

本作は、大人のそれだけあってかなりいろいろな問題をぶっこんでいる。4巻では痴呆老人の介護問題。ケアホームに常駐するロボットをみて、母親を介護していた男が、「おれのほうがもっといいものを作ることができる」なんて奮起したりな!
あとひきこもりの息子がいる家に誘拐されたりとかな。

こう、現実のいろいろある家族問題と、最新IT技術や、家電メーカーの台所事情など、ありとあらゆるネタを複合的にぶっこむごった煮っぷり。
それでいて物語全体の謎にも迫っている。相変わらずきめ細やかですごい情報量が流れ込む。そりゃあ読みはじめるのにちょっと「覚悟」が必要なもんじゃ。
4巻ではこのバディドッグの動きをけっこう描写しているのが不思議な感じを受けたな。それを「萌え」とか「かわいい」として描いてるフシがあってさ。謎だ。




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2018年10月06日

ぱらのま 2 kashmir(白泉社)

ぱらのま 2
Posted with Amakuri at 2018.9.29
kashmir
白泉社

おっぱいの大きい娘さんが鉄道を中心にあちこちにいってあれやこれやをみているマンガ。

>>
金と知識ある分
小学生より
タチ悪いんだよ
お前は!
>>

娘さんの兄にいわれたセリフです。

「 十分に発達した科学技術は、魔法と見分けがつかない。」

アーサー・C・クラークの有名な言葉ですが、「 十分に発達した迷子は、旅と見分けがつかない。」と。彼女に関しては迷子のプロという感じがします。最低限の社会生活を送るためもあるのでバスの時刻のチェックやらお金やらとは相談しているけど、ふっと思い立ったところで駅に降りて、迷うことをおもに楽しむ。それは旅というより思いつきで彷徨っている。すすんで迷子状態に追い込んでいる。とっても好いたらしいスタイル。

女の子であることも重要ではありますがそれよりも迷うこと、迷いの中に発見することがいいなと。

大事なのは風景。次が温泉かな。その次が電車。最後にメシってのがいいね。メシはなんつーかパターンみたいのがわかってて(旅全般にパターンがあって「あ、今回はこっちか」ってノリもある。そこもまたプロのよう)、蕎麦など麺類や丼になにか「地のもの」があれば上等みたいなスタンス。おもしろい。実際、旅行先、とくに観光地、道の駅なんかの食事って「ああこういうのね」って完全なパターンあるもんね。いわゆる「乗り鉄」的なひとは3食全部東京のコンビニで買ってきた菓子パンとかざらみたいなことをどこかで読んだこともあるしね。それも旅のスタイルよ。

とくに好きだったのは連載でも2本立てだったみたいなLineA.とLineB.
廃墟と化したキサラヅから東京を目指す夢をみて、「たしかめ算」的にそのまま千葉県、内房、木更津にむかって旅をする話。きれいな世界の終わりみたいな「今」の旅がまた趣ある。これがよくわかるんだわー。トラックで配送のバイトしてたことあるので広さの感覚がなくなるってのも(トラック上からだけど)わかるし。FENでビートルズの「ストロベリー・フィールズ・フォーエヴァー」がかかったこととかよく覚えてる。時間も空間もおかしくなった。

これからも末永くあちこちい迷い歩いていただきたいなあと思いますです。




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2018年10月05日

弓塚いろはは手順が大事! 4 (由伊 大輔(集英社 ジャンプコミックス)



最終巻。
「自分が中学生の頃に「描きたかった漫画」が描けたと思います!」
カバー折り返しに書いてありました。これがいいえてみょー。

容姿端麗で弓道少女でとってもいい子でパイオツカイデーなんだけど唯一弱点として、完璧の「いい子」を求められるために段取りにないイレギュラーな出来事になるとパニックを起こしてしまう。だから取り柄のない「やさしいだけ」の少年が陰となりフォローをいれる。
これが2巻くらいまでの設定でしたけど3巻は恋の鞘当てが登場して、そっちに流れていく。
それで4巻はどうなるかというとそこいらすべてキレイにさらってすべてきれいにさやに収めるんだよ。これが丁寧にすべてのキャラを活かしてたしなあ。読者全員嫌な気持ちにさせないしなあ。
正面突破でコレは素晴らしいと思う。そりゃあ中学生のときに夢想するだけのことはあるね。

まあ、「学園マンガってとっかかりはいいけどいざ描くと授業中の風景を描くのは死ぬほどめんどくさいよなあ」って連想せずにいられない苦戦のあとが見受けられる描写は随所にある。ただまあ「些細」なこととしようこの際。それくらい見事に終わらせたと思う。まあぶっちゃけ予定調和なハッピーエンドだけどキレイでよかったよ。




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2018年10月03日

タイニードライブ 2 大石まさる(少年画報社 ヤングキングコミックス)


中2妹と高2姉のほのぼの4コマ。
全然ほのぼのしてないのが特徴。本作はとくにこれまでの作品のような精緻な物語とかを入れ込まなくてもいい分よけいにぶっちぎりでほのぼのしてない。
全力でほのぼのして、全力でドタバタして、全力で精緻でかわいい絵をぶちかまして、全力で毎回趣向を凝らしている。

前も描いてたけど、どうしても「抜け」ない作風なんだよね。それはもう求めるべくもないけどなあ。

右手にガラス瓶が入ってる。爆発する寝癖、地下の自分の部屋が水浸し、アドベンチャーブック、停電で真っ暗、死神に取り憑かれる。

中でも印象的なのは、姉妹で延々とダンスを踊ってるマンガ。ずっと踊ってはいるんだけどこれが展開していくんだよね。ずっとかわいい2人が踊っていればいいのにシンプルに踊ってるの8ページの1ページ2本の4コマで15本(表紙があるから)中2本だけという。縄跳び飛んだり手品しだしたり最終的にドリフのヒゲダンスになるのよね。これが端的に「がんばりすぎ」感をあらわしてるような。
で、古いのかと思うと姉妹はスマホを駆使したりするしなあ。脱出ゲームする回もあるし。

好きなのはVRゲームの話かな。ダンボールで作ったVRっぽいサングラスをかけてVRでリゾート地にいるつもりで暑い家の中で過ごす話とか好きだわ。でも、じゃあ、なんでヒゲダンスなんだお?

と、「**の話いいよね」ってできるのが本作ならではって気がするね。ほかの日常4コマでそんなことできるか?ってえとね。ライブで転んだら縞パンだったってのがせいぜいだろうしな。そこはメリットだよね。たとえば日常でいうと「よつばと!」のカメラを買いに行く話とか、ふーかが失恋をバラされる話とかふっと思い出せるじゃない?そういうの。
そう考えると、個々のエピソードを思い出せるか否かってのはほのぼのマンガにおいてあまり意味がないってことなんだなと。いわれてみれば芳文社のほのぼのアニメで思い出せるエピソードがあるかってことだよな。

それはともかくとして本作はいいね。ちゃんと「かわいい」に1番真摯に取り組んでいるのがいい。パラリと読み返しては「ああかわいい」と読み継げる。この先四半世紀は確実にかわいくいられるよ。完結は残念だけどさっぱり終わらせてるしずっと作品を生み出し続けているのは最高です。



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2018年10月01日

旅する温泉漫画 かけ湯くん 松本英子(河出書房新社)

旅する温泉漫画 かけ湯くん
Posted with Amakuri at 2018.9.29
松本英子
河出書房新社

2009年より「旅の手帖」に連載され(いまも連載中)ている1pかときおり4pのオールカラーマンガです。
かけ湯くんって猫が全国各地の温泉にいってくるルポマンガね。もちろんかけ湯くんは松本氏ではあるね。
オールカラーで美麗なのはもちろん、相変わらずの空気を描こうとする手法、細部に神が宿り感謝し慈しみ味わい尽くすスタイルで読み応えがすごい。
1ページごとに余韻がすごくて、ちょこっと読んでは本を閉じ、また読んでってのを繰り返し、全部読み終えるのに4日ほどかかった。だからコスパは抜群です。
内容も上記のようなパターンに比べて、かけ湯くんの失敗話、困ったお客さん、困った旅館、不思議な出来事などバラエティに富んでいて読んでいて飽きない。

美味しい描写などの、実際にタメになる情報も多い。ということで実に松本英子作品のベスト・オブであるんじゃないか?と。
濃いかったり深かったりよりはもっとベタに温泉に行って風呂や美味しい料理みたいなところではあるんだけど、たとえば、温泉宿から帰るときに、「次」があるかって考えるってのは深いよね。同じ温泉地にいったとしても同じ宿にまた泊まるかというとね。そういう一期一会。

2泊したりすると温泉に入るたびに「いつもの」場所が決まってそこにいるって感じとか。

宮城県・作並温泉の「体が大喜びする湯」って表現もいいですよね。

また松本氏、あ、ちがった。かけ湯くん、歴史に関しては興味がないってスタンスがおもしろくてね。年月を建物や温泉を作り上げてきた文化などに思いを馳せるという意味での「「歴史」はすごく感じ入るものがあるけど、史実の有名人がどうしたこうしたにはあまり興味がない感じな。
温泉を愛するひとが長い年月を受け継いで「今」があるという年輪にありがたみを感じる。松本全作品に通底する姿勢ですよね。大好きだなこれ。

でもって案外と全国にいっておられるけど北陸には縁がないようだし、富山にもいらしてないので、2巻ではよろしくです。

あ、あとかけ湯くん表紙はヌードだね。後半、かけ湯くん、風呂以外は服を着るようになったしな。



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