2018年11月30日

アタシのセンパイ しおやてるこ(少年画報社 ヤングキングコミックス)


いまだに「チョコレート」のしおやてるこってイメージが拭えないおれが悪いし、毎回、商業のほうの単行本はわりと買ってるんだけど、そのたびに不思議な感じになる。親戚の子が会うたびにどんどん大きくなってるのにいちいち驚く自分的な。ジジイだなあ。

「チョコレート」 しおやてるこ (芳文社)
http://www3.plala.or.jp/sukekyo/comic/2006/c0603.htm#c51

本作は百合です。
女子校を舞台とした元陸上部の主人公がずぶ濡れの先輩に体操着を貸したことからはじまるめくるめく恋愛劇(いうほどめくるめかないか)。

まずかなり本格的な濡れ場描写があることに戸惑う。(おれには)エロくない。いや正直、実写でも2次元でもエロ目的で同性愛を選ばないおもしろみのない性嗜好なもんで。
というか痛々しいんですよね。それぞれのキャラが「つながっていたい」「いっしょにいたい」の延長上にある性行為。
あいみょん氏の「ふたりの世界」の歌詞にある「まだ眠たくないのセックス」というフレーズ。これ。快楽のためじゃなくて愛の確認のための副次行為。

その感じが非常にありまして、とくにエロくない(おれには)。それが目的ではないだろうし。

そいでもってどんどんこんがらがっていくというか「深淵」をのぞく感じね。すれっからしとして「ああこのパターンか」とは思うけど、とても丁寧にそれをやっていて感情が揺さぶられる。

彼女らの未来にサチあれと。

ただ、基本、どの作品でもあるしおやてるこ空間というか、しおちんワールドというか、あののんびりしたやりとりや雰囲気。本作はかなり薄味になっていたけど、主人公の親友の眼鏡の子が非常にいいキャラだった。ずっと主人公を心配しててさ。彼女にとくにサチあれと思うよ。



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2018年11月24日

異世界おじさん 1 殆ど死んでいる(KADOKAWA MFC)

異世界おじさん 1 (MFC)
Posted with Amakuri at 2018.11.24
殆ど死んでいる
KADOKAWA


ここしばらくで1番ストレートに声に出して笑ったな。これはネタよりもテンポがいいのかしら。

交通事故で昏睡状態のおじさんが17年ぶりに目を覚ました。そして異世界にいってたと。その証拠にって魔法が使える。そして異世界はロクなことがなかったと。でも、よくよく聞いてみたら美少女ツンデレエルフに惚れられたりしてる。だけど17年前はツンデレって言葉なかったしって。

でもって異世界で覚えてきた魔法をつかってユーチューバーやって金を稼いで、ゲームハード戦争の行方を気にしていたセガ信者のおじさんはXbox Oneを買ってもらってご満悦なのよ。大好きなガーディアンヒーローズはこないだXboxでセールやってたしな(おれが買ったのよ)。

いろいろ混ざってるんだよな。構造としては異物が居候するってドラえもんなんだけど、軸足は異世界でのダメダメな思い出話。魔法で現実で大騒ぎってことはしない。おじさんいろいろ非常識だけどモテないオタクとしてあるいは異世界でのソロパーティーとしてそこそこの常識人だから。

まあ結論としてはセガユーザーは異世界にいってもダメなままなのか。セガユーザーの受難はまだ続くか。

ネタ自体はありそうだけどこれをおもしろがらせる力量がすごい。おじさんのキャラがすごい。まー笑った笑った。笑わせてくれるマンガが1番有り難くて尊い。「有り」「難い」んだよ。




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2018年11月23日

怨霊奥様(1) 若狭たけし(フレックスコミックス)

怨霊奥様(1) (フレックスコミックス)
Posted with Amakuri at 2018.11.16
若狭たけし
フレックスコミックス

引っ越してきたマンションの怨霊と結婚した旦那さんとのドタバタホラーラブコメ。

若奥様は怨霊だったのですという出落ちのようなネタで1冊もってるのがすごい。これがまた昭和の30分の実写ドラマのようにほのぼの系の話がつづくのがいいんだな。

旦那の職場にいってみる、お隣の花子さんと交流、嫁姑戦争、流行らないクレープ屋を繁盛させるとか。

このスタイルがなつかしくも落ち着く。ずっと読んでいられます。もちろん、画もギャグをはじめ全体的なセンスもすべて今のそれ。かなり不思議な立ち位置にいますよね。マンガにあまり影響を受けてないマンガの文脈からちょっとずれたところにあるマンガというか。作者の特徴ではあるけど、今回はそれが出すぎてない感じもある。テレビ的すぎないというか。

奥さんは怨霊なだけあってこわいし、怨霊なだけあって霊力が暴走すると大変なことになったりするけど、毎話1コマだけかわいい顔をみせるんだよな。それがまたいい。

実写ドラマなんかはガッキーなどを起用して「美人女優の無駄遣い」ってレベルでやってほしいなあ(ただ超美人が出るのは役の上では必須条件だからな)。2巻も楽しみです。

あ、波瑠さんがいまだと旬か?(ずっとキャストを考えている)




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ひそねとまそたん 名緒のそら 青木 俊直, 和場 明子(KADOKAWA 単行本コミックス)


2018年の夏に放送された同名アニメをキャラクターデザイン他もろもろを担当されていた作者自身によるコミカライズ。

岐阜自衛隊の極秘チームとしてドラゴンを駆って空を飛ぶ女性がいる。そして国を救うプロジェクトに参加するという話です。実際はかなりユル目に展開します。

本作では登場するメインチームでありながらドラゴンに選ばれずパイロットになることができなかった名緒さんにフォーカスをあてて話のアナザーサイドを描くというもの。
んー、正直なところ、いまの3倍のページ数がほしいところ。本当に副読本的になっているのが惜しい。話もアニメの中盤あたりまでもたどり着かないしその時点で登場してないキャラも多いんだよね。とくに名緒さんがお気に入りパイロットスーツのデザイナーが登場しないのはおもしろくないよな。

あと、アニメのゆるいキャラにしっかりしたロケハンが活かせるような精密な背景画なんかもちょっと弱い。

ただ、アニメにはない、あのシーン、このシーン、あのセリフ、このセリフなど、ファンとして読むのならこれほど楽しいものはない。

そこに意義をみいだせるなら。アニメの追体験はできるよ。おれはまだHDDに残ってるひそまそをみなおしたくなった。





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2018年11月21日

33歳独身女騎士隊長。天原 (フレックスコミックス)

33歳独身女騎士隊長。 (フレックスコミックス)
Posted with Amakuri at 2018.11.16
天原
フレックスコミックス

1回2pで3年連載で発売され、現在も連載中のマンガだそうで。

唐沢なをき氏に「かね!めし!おとこ!」って植物人間ならぬ即物人間になるってな4コマがございましたが、そういう感じの33歳の独身女騎士隊長のお話。処女。ただ、非常にディルド的なものを活用してるタイプの処女。
中世魔法な舞台で、負けず劣らず即物的な姫や、逆にどうやって赤ちゃんが生まれるのかわからなかったりとか、そういうのがたくさんでてきて1回2pであるにも関わらず濃い展開が繰り広げられているのです。

騎士たちが温泉に入って疲れを癒やしてたら、湯船の穴から王子がハーレムに襲撃に来るとき用に作ってた穴から姫が登場してきて、騎士たちに「明日出会いがあるかもしれんから一応ムダ毛処理しろよ」ってボーボーのみんながショリショリしはじめたりな(主人公はそれでも処女のママだけど)。
エロネタ満載だけど、そこらは即物的ではありません。だから全年齢対応。中身は相当どぎついっすけど。

まー、この方の、中世RPGな世界のシモな方面のニッチをつくのは本当天才だよなあ。とくに帯のクール教信者氏もおかきになってる隊長の「練習相手」のネタは最高ですね。これは世界中でこのひとしか考えつかないだろうなあ。

原作としてあちこちで描いておられるアレやコレや本人の同人で連載しているアレはどうなったのかと思うけど、まだまだついていきたい作者です。


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2018年11月16日

don't like this 鶴谷 香央理 (リイド社 torch comics)

don't like this (torch comics)
Posted with Amakuri at 2018.11.16
鶴谷 香央理
リイド社


「メタモルフォーゼの縁側」2巻と同時発売。短編集かと思っていたけど、これで1冊の長編なんすね。
「メタモルフォーゼの縁側」はすごい売っている書店があった。平置きとポップでドーン!みたいな。

本作はおひとりさまで社会人の女性が「趣味:釣り」をはじめてみる話。

タイトルは毎回、don't likeな事柄に好きが増えていくってことなのかね。それともdon't likeからdon'tが消えるのかな。

1回4pでどんどん釣りをやっていく話。釣りに行ったり、釣ったものを料理したり食べたり。スローライフというんでしょうか。ここいらは「メタモルフォーゼの縁側」同様、作者のもっている生来のテンポがじわじわと効いていきます。
1回4pのスケッチ以上ドラマ(ギリギリ)未満で、はじめてイソメを買ってみて、箱にある生物感とか、最初に釣った感激、その魚を食べるなどの話が 4pで1エピソードです。
とくに素手で魚にさわると魚が火傷をするって話がおもしろい。

1回4pで2年に渡る連載。絵柄の変化もある。作者はそのときそのときの影響元を素直にアウトプットしているような感じがいいです。こういう漫画家のほうが長く続けておられる感じがします。

釣りバカとか、釣りキチのような、熱狂はなく、いい距離感を保ちながら趣味に接しているのイカス。



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2018年11月15日

BEASTARS 11 板垣巴留(秋田書店 少年チャンピオン・コミックス)


すばらしい。動物たちの世界の話。1巻当初の、全寮制の学校で肉食獣が草食獣を食べるという事件のカタがつきました。
まあ、同じ演劇部と大晦日の夜に対決をしたんですね。
そして超展開ではあるなと思っていた、現役高校生がヤクザの組長になるという展開も元サヤに収まることになったようです。

これら全部、完全にマンガのチカラでねじ伏せている。無理矢理も無理、強引も強引。でも、それがマンガなんだよ。荒唐無稽上等。そこいらの「本質」のようなものをあらためて感じ入りました。

まあ、そもそもがケモノが人間みたいに社会生活を送っているという前提自体がアレなんだしね。

登場する男性キャラがほぼすべてかっこいいってのがすばらしい。悪人がひとりもいないしなんとなれば全員かっこいい。それこそ1巻の犯人も。いやまあヤクザの組長をやっていたルイ先輩なんかしびれるね。超かっこいいのに草食獣的な「弱い」ところがあるのがいいしなあ。男心に男が惚れて。

そして非常に少年チャンピオンらしいとも思った。ここにきて実は超王道ということに気がつきました。





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2018年11月14日

メタモルフォーゼの縁側(2) 鶴谷 香央理(KADOKAWA 単行本コミックス)





ツイッターでどこかからのRTでまわってきたのにピンときて買ってみました。1巻をおためしで買って、「おおこりゃええわい」と次の日に2巻も買いました。
おひとりさまで書道教室をひらいて日常を過ごしてる75歳の老婦人。あるときBLをなんとなく買い、目覚める。そしてその書店でバイトしていた同好のJKと知り合い、おたがい初のBL友達ができる。

2巻では出会いのきっかけとなるBLの先生に会いにコミケに行くところからはじまる。

和紙に水滴が落ちて滲む。そのように物語が進行していく。それぞれがそれぞれの(憧れの漫画家も含む)物語が滲んでいく水滴のようにひろがりまたちがう色をつけて、そして、繋がっていく。それはゆっくりでドラマチックというものでもないけど、確実に広がる。それは読者(おれっすね)のココロにも。

たとえばJKは幼馴染との友達から恋愛に移行とかそういうレベルですらない、じわっとしたところにあるし、老婦人は娘から終活について示唆される(死ぬまでそこにひとりで住むの?)って。

そして、

「人って思ってもみないふうになるものだからね」

老婦人の言葉の含蓄が深いことよ。

ということで、おれも思ってもみないふうになりたいなあと。そのためにはアクションだなあとも。

あと、隠し味にある「こうの史代」がええっすね。2巻ではちょい少なめでしたかね(2巻のアンケートハガキのイラストなんかがその風味の代表だけど、老婦人の所作とかね)。

短編集も出てるんですよね。買おう。



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2018年11月11日

レイリ 第5巻 室井大資 岩明均(秋田書店 少年チャンピオン・コミックスエクストラ)


抜群によかったな。武田の将軍の息子の影武者として雇われたキレッキレの女剣士レイリ。4巻では、上司の命令に背いて恩人を救出しに脱走し、絶体絶命の城での戦いのつづきからはじまって大きく話が動く。

ただ、やっぱりテンポは遅いよね。現在のテンポを「おれ体感」で表すとBPMの平均は120のところ110以下ではあるよな。

Amazonのレビューでもあったようにイミフのコマや流れが多い。それが独特の味を生み出しているし、たぶんに原作者の岩明均氏のネーム原稿での細かい指示があるし、それに逆らう表立った理由もないだろうし忠実に行っているんだろうが、それらも含めて意味が分かりづらい間がある。
こういうときは素直に「意味がある」として受け入れることにしている。マンガにおいては、描いてあるものはすべて「必要」だから描かれてるわけでさ。ゼロから積み上げて100になるまで描き込まれているわけです。アニメもしかり。映画やドラマなどは逆に「引き算」の意味が出てくるだろうけどね(たとえば、オール富山ロケで撮影された「散り椿」
なんかは地面に砂利を敷いてアスファルトを隠して撮影されていたわけでね)。
その意味や効果は1番わかってるのは作者であることはまちがいない。なんたって自分で描いてるんだからね。意味のないものを描き込む必要はないからね。

そして5巻ではレイリの影武者であった、武田信勝少年がすばらしくかっこいい。彼の苦悩や働きが手に取るようにわかるので行動のいちいちに言葉を重ねなくても涙が出て心を揺さぶられる。5巻クライマックスでの彼の表情と心の動きはマンガならではの表現だと思う。この間や感動はほかのどのメディアでも描くことはできないとは思う。これこそが字の通りの意味である「珠玉」ではある。
その前のレイリの決意も素晴らしかったね。

そしておれはあまりに感動したのでウィキペディアなどで「ネタバレ」してしまったわ。ああいろいろ知ってしまった。レイリは出てこなかったけどさ。

あと、上記の武田信勝氏は主人公としてゲームになってるのね。

(160) Game of the day 2137 Vasara 2 (婆裟羅 2) 2001 Visco - YouTube https://www.youtube.com/watch?v=p3bGyNQfFyE

うむ。右肩上がりは続いている。



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2018年11月04日

アリスと太陽 1 凸ノ 高秀(集英社 ジャンプコミックス)


「オモコロの人だから」と上のガキが買ったのを読みました。週刊少年ジャンプに連載中です。おお、オモコロの作者がジャンプに描いている! まあ、小学館に描いてる人もいるか(くまのケーキ屋の)。

超キュートで歌の上手い帰国子女ちゃん。それと非モテ陰キャの少年。だけど音楽の天才。そして彼のアップしてたボカロ曲を追い求めていた帰国子女ちゃん、アリスちゃんが、陰キャの太陽くんと出会って化学変化を起こすという音楽マンガ。そしてグラミー賞を目指す。

2人で学園祭やったりライブやったりテレビに出たりしてました。

「女の子」のかわいさが安定してないなあと思ったわ。それが1番の懸念。つまりは画力もそうだけどもっと大きいところで。すごい可能性は感じられるけど。
一方でコマは小さいけど演奏シーンはなんか迫力があるね。こっちは同じ意味で大きく感じられるけどなぞ。
ストーリーはA地点からB地点に行くとするとそれをいたずらに複雑にしている感じがしないでもないなあ。たとえば、最後のテレビ収録のときに優勝しそうになったからってテレビ局の倉庫に閉じ込めるとかさ。そんな複雑なことにする必要ある?って。
ちょっと煩雑になってるなあと。マンガは全体的に細かく煩雑になるきらいはあるよな。おれが読んでいるのでいうと「HUNTERxHUNTER」を頂点として、「ぼくたちは勉強ができない」とかカイジ的なのも細かい。ヒロアカや鬼滅の刃もそうだ。それが読み応えや深みを与えるのはわかるけど、それは諸刃でもあるんだよね。

うむ。2巻でははじけてほしいもんだなあ。バンドを作る展開になってるようだけど。




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2018年11月03日

1年A組のモンスター (1) 英貴(一迅社 REXコミックス)



女子校。1年A組にいるモンスター生徒5人と、得体の知れない童貞教師(自己申告)との争いを描く学園漫画。

現役のプロモデルが半裸になって「襲われた」といったらあなたはどうなる?って脅かされる。そこに主人公はどうリアクションしたか。そういうマンガよねー。

まあいろいろあってそのモデルさんは先生のことをちょっと気になる存在になってって感じで仲間を作っていく展開かしら。

ラスボス、スポーツ万能、アーティスト、金持ちの子と。

不気味な先生ネタは前にもあったけど、こっちのほうがこなれてるし目標が明確っすね。ただ、その主人公の童貞がイマイチ魅力ないかなー。それは2巻以降で正体が明らかになるにつれてキャラがついてくるのかしら。




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