2019年04月29日

妻、小学生になる。 1 村田椰融 (芳文社)




妻に先立たれて10年。小学生に転生して夫のもとに現れる。

[妻、小学生になる。 / 村田椰融 - ニコニコ静画 (マンガ)]

ここで1位獲得中。おれは連載している「週刊漫画Times」をなにげなく立ち読みして発見。

当然のことながら妻の中身がはいった小学生は別のところの子供として住んでいる(1巻ではくわしくはわからない)。夫と子供はしょぼーんとした日々を10年続けている。週3回お弁当を届けてくれる。たまに日曜日デートする。旦那の会社で旦那を悪からず思ってる若いOL(定番っすね)が「彼は実はロリコン?」みたいな嫌疑を持つ。
コメ的なシチュエーションではあるが、もっとしっとりとしてるね。

気弱な旦那、子供も気弱。そして、妻はシャキシャキした肝っ玉母さんなキャラ。

「早速早起きしてお弁当作ってやったわよ 短い手足で一生懸命作ったんだから これ食べてエネルギー補充しなさい!」

こんな感じ。「短い手足」ってのがいいよね。

と、まあ、あのー、うちとこすぎてねこれが。来年奥さん10回忌でさ。娘いるし(2人いるけど)、娘の年齢も似てるしな。あまりにも他人事にならないのよね。おもしろかった。マンガとしてもおもしろいけど、たくさん下駄を履かせて評価してるような気がしてしょうがない。マンガの旦那いいよなあと率直に思う。

ただ、逆に、死に別れた小学生の妻が帰ってきて「それ」を素直に受け入れられることができるのか?と思ったりもするよな。
本作だとあと8年待って妻と結婚したいなんて旦那はいってたけど、自分の娘が「そう」だったらどう思うかって考えないのかなとか。そうならないようにワケありの家庭にするような気はするんだけど、それでもな。ぶっちゃけると、娘の年齢以下とできない病というか。だから18歳の妻と結婚してもなあと。親も納得いかないだろうしなあ。



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泥の女通信 にくまん子 (太田出版)


話題になっているみたいですね。4月2冊発売の1冊。初の商業誌連載。
「愛しきダメ女子図鑑」ということになっております。
ドロにまみれてる女子(必然的に男子も)の読み切りショートです。

[恋煮込み愛つゆだく大盛り にくまん子 (KADOKAWA): ポトチャリコミック]

本作も同様ですが、より、図鑑っぽさがありますね。男女の機微ネタに特化していろいろ引き出しをひっくり返されております。

インディーズで話題のバンド、ついにメジャーデビューって感じがありますね。洗練されているし、キレはある。情熱や「やりたいこと」がドーン!って感じは「恋愛〜」のほうがあるね。こってりしてる。

叙情的な「恋愛〜」とポップな本作。そんな雑に分けるのもなんですが目安に。

個人的にはハッピーなエンドがいいですね。かわいらしい絵なのにダークネスなのはズシーンと刺さりすぎて心臓に悪いから。ブライトネスなのも刺さるけどこっちは温かいから。
だから、情事のあと寝コケて起きてノーブラTシャツでコンビニに行くカップル「しょうがねえな夏」がやっぱりいいわー。これで終わらせてくれるのは「救い」でもあるなあと。たとえば、「アツくてギトギトでベタベタを君は無理矢理」とビジュアルショック満点のを最後に置かれるととってもモヤるしな。「ちゅむ」って擬音がすげえよ。

「君は今日も笑って生きる」の過去と現在がスマホのフリックみたいにすっと行ったり来たりする感じとか。
「ききたいきみのはなし」のこれぞ「にくまん子」であり、この手のラブコメショートの王道みたいなのとか(作者はどう思われてるか知りませんが)
「だってずっとずっとずっと友達」の刺さるオチとか。

今後、「恋煮込み愛つゆだく大盛り」と「泥の女通信」は混ざっていくかなと思われます。そして「にくまん子」になっていくんだろうなあと。すなわち今後も超期待と。あとなんだろう?エロシーンが照れる。なんでだろう。


[泥の女通信 | MANGA COMPLEX](有料だけどな)

Twitterだと「よよの渦」が爆裂人気みたいっすね。「恋煮込み愛つゆだく大盛り」のほうに収録。

[恋煮込み愛つゆだく大盛り にくまん子 (KADOKAWA): ポトチャリコミック]






posted by すけきょう at 15:13| Comment(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ぼくたちは勉強ができない 11 筒井 大志 (集英社)


アニメがはじまったからみなのかわかりませんがかなり話が佳境に入ってますね。
天才なのに逆にものすごく苦手な分野に進みたがってる3人の女の子に家庭教師をする男の子というハーレムラブコメ。のちに女教師や先輩などもくわわって基本5人で展開。
いまだに追加2人の追加意図はよくわからないけど、雑誌内の人気投票では女教師が1位ということになっているからなあ。基本の3人に化学反応を与えてるのかと思いきやそういうこともないしね。その後のメンバーは空気になっているし、キャラ配分に関してはちょっと失敗してはいるよな。でもそういうことはあることだし。

11巻はそろそろポイントが定まってきていますね。理系の天才で文系はからきしで小型で巨乳のメガネっ子は恋愛レースからちょっとはずれ気味になってきてますね。コメディリリーフっての?そういうポジションに。

大学受験までがタイムリミットとなってるマンガだからいよいよクライマックスではあると思うのですがなんだかいろいろ盛り込もうとしてますね。どうなるんでしょうか。



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2019年04月16日

六道の悪女たち(14)中村勇志 (秋田書店)


カンフー編の佳境。

カンフー編て!なんて思っていたけどきちんとおもしろくできる作者の器用さがうらめしい。「ほれみたことか」とはいいきれないおもしろさ。

しかも、13巻ではほとんど出番のなかったヒロインを天丼につかって鮮やかに決めた14巻。このまま15巻でカンフー編が完結と。決まってるな。

でも「あちょー」はねえよなあ。と、ヒロインのチート級の強さをなんとかしないとなあ。もうけっこういろいろな封じ手を使ったからあとがない気もする。あるいは、大いなるワンパターンとするのか(大河連載ではしょうがない)。



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働かないふたり 16 吉田 覚 (新潮社)


ニート兄妹のほがらか話。
前巻でだいぶ大きな話になってきてると懸念していたけど、いい感じでバランスをとっていたね。16巻ではここんところスーパーマンになりがちの兄がちょっとおマヌケだったりおとなしくしてたなあ。
妹の新しい友だちであるキャバ嬢さんとのエピソードが多かったな。これはなかなかいい感じ。その前の親友であるユキさんはちょっと出番が薄くなったけどさ。
あとまあ兄は最後は決めたな。兄の大事にしている本の話。これが連作短編のように続く続く。ここだけ抜き出して映画にしても通用できるくらい。たとえるならクレヨンしんちゃんの映画、「アッパレ!戦国大合戦」がのちに実写映画化するくらいのノリ。それくらいいい話なんだよな。しかも、たぶん、描き下ろしであろう、その本の別視点の話がまた最高。うむ。最初に短編集を出しただけあるなあ。

あと、前はシールで、いまはポスターが毎巻ついてくるんだけど、そのポスターの妹が「いい顔」してるんだ。前は薄幸の美少女というか、やや、メンでヘラ入ってたんだけどみんなと触れ合うたびにいい顔するようになってきたなあと。

近所の知り合いのような目でみるくらい長い連載になりつつあるね。



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鬼滅の刃 15 吾峠 呼世晴 (集英社)



アニメ化で絶好調
15巻衝撃の展開。いまさらこうくるかと思ったりもします。

そいで読んでいてしみじみ思ったこと。
このマンガはバトル以外のほうがおもしろいなあと。
わりにワンパターンのバトルと同様ではあるがそれぞれのメンバーとのほがらかなやりとりとかはおもしろい。少なくともバトルよりおもしろい。バトルがおもしろくないということではなくて、たぶんに100%ギリギリを絞り、燃える展開を探していたら似通ってしまったってことなのかもしらないけど。

絵がデフォルメのときとシリアスのときとお互いがお互いに別の方向に進化しているといういよいよわけのわからないほうに向かっている。

いい意味でも悪い意味でも初心忘るべからずを地で行ってるイメージ。

そこいらは超美麗なアニメにより吉と出るか凶と出るか。原作とのギャップを感じるような気はするんだ。うん。


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恋煮込み愛つゆだく大盛り にくまん子 (KADOKAWA)


いいっすね。ネットにあったときから追いかけ続けていたけど、商業誌も同人誌も敷居が高くて(おもに金銭面)全貌をうかがい知れなかったがついに商業出版にて解禁となりましたよ。同人をメインとした短編集です。同じ月に商業誌初連載の「泥の女通信」も出ます。

男女間の機微を描いた短編集です。

道端に落ちていたちんちんを拾って飼う「さよならちんちん」
割り切って楽しくセフレをする「Hotel」
ずっと異性としてみてないがさつな友人に彼氏ができる「よよの渦」

これはおれの感覚です。
これはおれの感覚です。
これはおれの感覚です。念の為3回書いてみました。

よくあるといえばよくある男女の機微を描いた短編集です。そしてあらゆるひとが描いてますし、それなりに読んでます。

本作で特筆すべきは、なんていうかなズコズコやりまくりつつ悩むという男女の話のわりに、漂う嫌悪感がないことです。この嫌悪感は前記の通りのおれの価値基準や感性によるものです。

嫌悪感があるなしは作品の善し悪しとは別という気持ちはありますが、字の通り好き嫌いはあるわけです。本作は男女とも好ましいキャラなんですよね。

多分にかわいらしい絵が大きいのだと思います。そして中立かどうかは作者のサジカゲンではありますが、男女ともそこそこに愛嬌があり、そこそこにクズで、そこそこにお茶目といういわゆる「いいキャラ」なんですね。

それでいて簡単にはじまるセックスを日常のちょっとだけ上がるイベントって位置づけて日々楽しく苦しく過ごしておられるわけです。

「よよの渦」なんて処女の「よよ」をどこか小動物としてみて、自分は彼女の家にお泊りデートなんかにいくような感じであるが、よよに彼氏ができてくるとときおりよよが「女の子」になる感じとかとてもいい。

どっちにも「うん、わかるわかる」となるのがとっても新鮮。こういうのはやっぱり性差も作風もあるからどっちかの肩を持ちがちなんだけどね。そのへんのバランス感覚というか恋愛両成敗な感じが。

あくまでおれの感覚ですよ?

とくにこの本でも3コマか4コマある、うつむいてしょんぼりしてそうでそれが普通の無表情であまりなにも考えてないって顔が好きなんだよな。

https://twitter.com/oic_oniku/status/1114865897447936000

ここの1コマ目とか。

ということでこのあと出る「泥の女通信」も楽しみです。もちろん今後の作品も。

「セフレに彼氏が出来た話」1/4
https://twitter.com/oic_oniku/status/1116635228892569600



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重粒子の旅 -鼻にガンができた!中川 いさみ (小学館)


ベテラン大御所マンガ家(といっても差し支えないだろう)の中川いさみ氏の鼻の奥にできたガン宣告からの5年に渡る軌跡を。
とはいえ、タイトルの通り、日本に二箇所しか無くてそのうちの一箇所の神戸にいって重粒子線治療を受けるというもの。その2ヶ月の日々がメイン。
しかも、本人にはまだ自覚(痛みなど)がなくて、むしろ重粒子線治療によって起こる鼻の変化くらいかな。鼻の皮がベロベロにむけて赤くなる。
でも放射線や抗癌剤治療による副作用もない。すごく画期的。保険適用外で金がかかるくらい。だから、主人公は普通に仕事をして、なおかつ、日課として1日1万歩歩いたりしてる。

この退屈な感じは非常にわかる。3ヶ月だらだらと入院してたからなあ。

そして重粒子線治療もわかる。なぜなら父親がガン宣告されたときにどこかでここを週刊誌でみつけてもってきたから。ただ、こんな一箇所どころでもない転移しまくりの末期だったので「あきらめなはれ」ってことにはなった。

淡々とした退屈な日々。なまじ動けるし不都合と行ったら人前に出ると鼻の赤いのが目立つのでマスクを手放せないくらいで、なおかつ、歯科医に通う必要があるのでいろいろと寄り道したりとちょっとした単身赴任くらいな感じ。PCとタブレットを持ち込み普通に仕事もできてるみたいし。

書いてあることに嘘はなにもないが、帯のいろいろはちょっと大げさだと思った。
「病室で原稿を描き、瀬戸内グルメを行脚し、患者仲間と出会い」とか。
その淡々としつつ、入院も含めての「旅」な感じ、でも、それははしゃいだりことさらにアッパーな気分になるようなものではないって感じは非常によくわかる。病院のとき窓から見える世界一風景のキレイなスタバにいくまで死ねないと思ってたもんだ。いまだにいけてないけどそのスタバ。

かように氏の今後の症状も大げさなことがないことを祈りますわ。



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団地ともお(33)小田 扉 (小学館 )



あっと驚き最終巻。平成で終わるものってここんところいろいろあってメランコリックな気持ちになるけど、これもそうだなあ。

とはいえ、団地に住んでいる小学生ともおが活躍する1話読み切りのマンガは16年つづいて「いつもの」感じで終わっていた。Twitterの作者のコメントによると最終話らしいものが思い浮かばなかったからだそうで。そういやその手の最終回的な後日談や老齢になったともおとかも描かれていたもんな。

近年の作品は「おそ松くん」をホーフツとさせた。現在の「おそ松さん」のほうを想像されるとちょっとわからなくなるけど、原作漫画のほうはとくにおれが物心ついたリアルタイムの週刊少年サンデーのほうだと、もはやイヤミしか出てないマンガだったからな。
6つ子のハチャメチャ劇場な話はかなり奥にひっこんでイヤミが主人公のドタバタだった。それは「おそ松くん」でアニメ化されていたときもわりにそうだった。必ず「シェー」ってギャグをおさえていたからな。あのころはおじさんがおもしろいことをするのが流行っていたんだ。いまもそうだけど。

本編のラストエピソードは廃線跡をさぐる話だしなあ。小学生らしい学校ネタはなかったしなあ。各小学生メンバーや他キャラも活躍するデなし、そもそもともお自体もキャラを立てるでなくいつもの調子だった。描き下ろし連載のスポーツ大佐はエモい最終回だったのかな。

何年化してあっさり続編がはじまるような、「ハイ、つぎ」とばかり関連のない新作がはじまるような。

とまれ16年ご苦労様でした。平成の半分を駆け抜けたわけですね。NHKでアニメ化もしてるし。アニメもけっこう長かったんだっけ。

しかし、謎といえば、微妙に過去の設定ではあったよな。コンビニのゲームに興じたり、だれもケータイとかもってなかったりとか。



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メランコリア 下 道満 晴明 (集英社)



小惑星メランコリアが地球にぶつかります。地球はおしまいです。さてどうなるどうなるのオムニバス下巻。
地球が破滅するマンガは数あれど、静的なものではベストに近いデキだよな。あらゆるものが収束して結末へと向かうグランドホテル形式のラスト。すべてに道満じるしのおもしろが加わりつつ。

集英社のマンガでゲッサンを称賛するあたりのアナーキーさもいいやなあ。それすらもギャグでありながらエモいラストへの小道具に使用されるあたりのうまさ。

道満晴明作品がコンスタントに楽しめるっていい世界だよなとしみじみ思う。もうふたまわりほど売れてほしいとはつねづね。



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さすがの猿飛G(3)細野不二彦 (ヒーローズ)


アニメ化もされた「さすがの猿飛」の正式な続編。
3巻も続いているし、本格的に続いている。
GはグローバルのGということで世界各国から集まった忍者志望の生徒たちと学園に渦巻く陰謀をおなじみ肉丸が各国の仲間とやっつけるみたいな展開。

特筆すべきは作者がマジもマジの大マジでおもしろくしようと十重二重に趣向を凝らした展開で描いていることだな。
ややもするとこういう懐かしのマンガの新作ってのは余計なことをしないのが最善になるってのがセオリーで、いつもの通りのキャラがやりとりしてメタ展開(年をとった、最近の世の中描写等)をしてお祭りの今回限り復帰を出してわーっと騒いで終わりが1番多いし無難。それでも、最盛期との絵柄のちがいにみょうな年月を感じて、うーむってなる。
本作も絵柄はちがう。なによりも女性キャラな。いまの細野画風での猿飛たち、当時のキャラも主人公の肉丸のみ前面にいてヒロインの魔子はわりに奥の方、というか、別ラインで動いているね。

3巻では肉丸はエジプトとウクライナ出身のメンバーとチームを組んでロシアのチーム相手に3on3ってサバイバルゲームを繰り広げてる。すげえグローバル。
もちろん、各国の歴史や各人の事情をからめてのアクションが豊富であり読むだけで「ほー」って知識がつくのも「ギャラリーフェイク」仕込みのもの。

楽しんでいるというのはベテランであり職人である作者にむかっていうことではないんだろうが、読者に飽きさせないようにしつつあらゆる要素を、かつてのキャラに流し込んでいる姿勢はとてもいいなと。

そして、たとえば3巻である、贅肉を移動させておっぱいを作る疑似巨乳のような「なんだそりゃ」ってネタもある。それもまあわりに初期からの細野氏の作風ではあるんだよな。「なんだそりゃ」ってズレ。
キライな時期もあったけど、そういうのも細野マンガの味だなあと思ったりするようになったのでもう100%のファンではあります。そこがいいんだよ。そしてその「なんじゃそりゃ」なアクセントがとってもあとあと効いてくる。細野マンガで覚えてるのは案外とそういうところだったりするし。



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2019年04月03日

鬱ごはん(第3巻)施川ユウキ (秋田書店)


あー、うー。いいきろうか悩んでいるんだよね。
施川ユウキ氏はいま3種類ある。「銀河の死なない子供たちへ」「ヨルとネル」「美しい犬(原作)」のときのシリアス編。「バーナード嬢曰く。」「サナギさん」の百合風味のかわいい女性登場編。あと本作かなと。あえていえば本人に近い本人が出てくるエッセイコミック? 本作の主人公は多分に作者と重なっている印象がある。

本作はその3種の中でも純度の高いギャグマンガなんだよね。そして1行目。いいきろうか悩んでるんだよ。おれはこの路線が1番好きだ!って。
タイトルの通り「ごはん」を日常の中として食べているマンガ。「死んだ豚の肉を食べた」なんて表現もしていたように、「美味しく」食べるマンガではない。むしろ逆になるようなものが多い。あるいは、いつもの外食チェーンのものを外食チェーンの長所「いつでもどこでも同じ味を食べるという。
それ自体を楽しんでるわけではない。だけどおいし〜ってなったりメシバナ刑事タチバナのようにあとで話のネタにするわけでもない。限りなくどこで食べているかはわかるのだけど実名ではない。理由はいわずもがな。

スタ丼を食べて帰る。ローストビーフ丼をよろこんでる若者客にローストビーフは血合いがゴハンに載っているのでローストビーフ丼というより血丼だとか。
生牡蠣にタバスコをかけて食べたいから調味料持ち込みOKの牡蠣料理店にタバスコを持ち込んで食べたところ「予想通り」となる。チーズが苦手なのになぜかこれなら大丈夫じゃないかってクリームチーズを買ってていろいろとためしながら食べたら「キライだけど美味しい」みたいな状態になるけど、最終的に普通に大量にチーズだけ食べたらやっぱりまずくてキライになるとか。

美味しそうにはみえない。でも、笑えると。

本作1巻2巻あたりまではイマジナリーフレンドというか主人公にしかみえない猫という会話相手が登場していたがいつの間にか本人ひとりのモノローグになった。ああ、孤独のグルメっすね。個人的にはそれが正解とは思います。スタイルは同じだけど行動や考えは真逆だからな。かたやグルメを楽しむのと、ひとりで失敗したり苦い思い出食べ物を流し込んでるだけとかですし。バッティングはしないと。

そして「バーナード嬢曰く。」がその逆。前は見栄張り読書マンガだったのが百合風味をいれたらそっちのほうがいい感じになってきている。ブックガイド+百合という組み合わせ。

3巻では旅に行ってるのも新基軸っすかね。石川県にいって石川らしさがまったくない食事をとったりしてる。

何回でも書きますがアニメ化するとしたら(可能性はゼロではないけどその他の作品のアニメ化が大ヒットしないとダメだろうな。
そのときのOPに推したいのはコレ!

[カーネーション CARNATION 「E.B.I.」@下北沢GARDEN 2016.12.11 - YouTube]

・やっぱこれよ。元気がないし食欲がないけど食べなきゃなあという歌でさ。



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ハイスコアガール(10)押切蓮介 (スクウェア・エニックス)


最終巻。いろいろあった末に、収まるところに収まる最終巻。こうじゃなきゃどうなるってラストではあるのでネタバレもなんもない。でも、絶対に描かなければならないという、もっと適当な表現もありそうだけど出来レースな終了。
それに文句があろうはずもない。もう復活後はこのゴールに向けて全速力で進んでいたとはいえる。

ゲームしかない男がゲームでコテンパンにやられた女と出会う。そして紆余曲折の末に結ばれる。

ありきたりで王道のボーイ・ミーツ・ガール。でも、そうであるからこそ「それ」を強烈に求められるんだよね。これまたコトバは悪いけど、置きにいったところもある。
でも、それこそなんだよ。きちんと終わらせてた。感動した。なんとなれば号泣。なんとなればかぐや様〜と同じく天丼でしたよ。さらにまんまの天丼だなと。でも、まんまとハマるし「これしかない」ね。

うん、だからよかったんだよ。でも、こんな穿った書き方になるのは、なんていうかポトチャリコミックの文法ではこうするしかないからなんだよな。そしてあまり書きたくない根底から覆すフレーズ「いいものはいい」ってやつ。でも、そうなんだよ。

おもしろかったよ。感動したよ。3回読んで3回号泣するよ。アニメ2期が決定して最後までやるそうだけどそれよみても泣くだろうなあ。



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先輩の顔も三度まで 位置原光Z (白泉社)



女の子主体のエロ系ショートコミックの第3弾。1話読み切りで毎回キャラもちがうタイプ。そいでも男女だったり女女だったりでいろいろとエロい話をしたりするわけですね。キャラがちょっと浮かびでているというかなりお金のかかった装丁です。電子書籍だと味わえない「触感」がちがうってやつですね。

先輩(女性)とファミレスで食事。先輩が乳首がかゆくなったが場所が場所だけにかくことができない。でも、後輩がかゆいのをごまかすためにもぞもぞやってるのは帰って目立ってカッコ悪いってことになりかきはじめたら(当然着衣のままね)、後輩が突然ペニス周りがかゆくなってしまうという「かゆいところ」

後輩(女性)が先輩に好きな体位のアンケートをはじめる。正常位ってコトバがキライで。ほかがみんな異常みたいのが納得いかないって「アンケート」

後輩(女性)が恋人を驚かせてやりたいのでフェラの練習をさせてくれと、先輩の股間にバナナを持たせて練習をはじめる「教えて!先輩!!」

基本的にそのものズバリの表現はないです。なかにはこの話のあと存分に成年コミックみたいなことになるって話もありましたが。それは描写することはないです。

セックス描写がないのは要らないからってことなんでしょうね。興奮させたりムズムズは状況として必要だけどそれをダイレクトおかずとして使用するのはちがうって手前のラインでとどまってるのがうまいなと。

その「エロさ」に性差を感じるし、作者のセンスをすごく感じる。興奮を醸してるんではなくて、興奮する状況で生じるそこはかとないエロさと馬鹿らしさ、もっといえば笑える状況。そこにちょっと戸惑う自分もおもしろい。

おもしろい本だよ。




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