2024年03月22日

黒ギャルさんが来る! いつむ(ドラゴンコミックエイジ)


既巻4巻。
落ち込んでいるサラリーマン。黒ギャルが話しかける。落ち込んでるの?おっぱいさわってみる?ってオープニング。
その手の密着ギャグとか、エロハプニングありの、正当なギャルエロコメな感じだなと思ったら、巻がすすむにつれて普通にラブ要素が強くなっていくのがおもしろい。ラブコメのラブが進むとエロが引っ込むのね。そういわれてみればこの現象あるよね。
1巻で満員電車で密着してしまう。胸がギューってなる。サラリーマンがドギマギする。定番ネタですよね。ところが4巻になり恋してるって黒ギャルが意識してからの満員電車シチュでは耐えられなくなりドギマギするという。

ベタでマンガらしいリアリティの薄い(すなわち、こんなやつぁいねえよ!)、ちょっと昔ながらのラブコメ体裁ではあるのだけど、最初サラリーマン男だったのに、陽キャ100%でスタイル神なのに恋に対して免疫がなくて純情な黒ギャルさんのほうに心情をフォーカスして描写していくのが不思議だなと。(それもきっちり厳格にルールは決めてない緩さがこの作品には合ってる)

黒ギャルさんはツンデレがないキャラで、ツンはもともとないんだけど、デレも長く続かないのでどうなってても素に戻るのよね。そこがおもしろい。だから、サラリーマンを好きだと自覚しても紆余曲折は多少はあったけど変わらないのよね。その描き方が興味深い。まあ、そこらも含めてわりと適当説もある。
そうなんだよね、本作はいろいろ適当なんだと思う。本来ならないはずのサラリーマンとJKの接点はなにか?っていうと、住んでるところが近いから偶然よく会うってパターンが様式美になってる。田舎でも都会でもそんなよく会わねえだろって(だから学校ってシステムが便利なんだよね)。
ただ、それもまたよしと思わせるマンガ全体から漂う「愛嬌」のようなものでたいして気にはならないんだよね。なんか安心して誰にも感情移入したり入れ込まないでみてられるなあと。
黒ギャルさんはかわいいしな。それでいいじゃないって。

でただこうなるとサラリーマンがおもしろくないんだよな、マンガのキャラとして。たいてい、高嶺の花(JKってだけで、ギャルってだけで、巨乳ってだけで、高嶺の花になるのは現実でも虚構でも決まりになってます)から惚れられるってのはそれなりに「なにか」ないとダメってなってるじゃん。虚構のほうではとくに。それこそ、幼馴染、全方位に優しい、真面目、たまに男らしくて頼れる、一生懸命、一途、などなど。ここいらでいうと、真面目キャラではあるんだけどちょっと弱いかな。
だけど、真面目であるがゆえに、ちゃんと黒ギャルとおつきあいを考えてるのがおもしろいのでそこらへん5巻ではどうなるかって。
まあ、現実だと3年経つとJKって高嶺の花要素が1個なくなるし、JK時代からつきあって卒業したら結婚ってあることだからなあ。

昨今のラブコメの流行りであるセックスしてもつづくってのじゃないほうがこのマンガには合ってるなとは思う。



posted by すけきょう at 11:16| Comment(0) | TrackBack(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする