2024年03月23日

旅は愛いもの甘いもの ももしろ/三月トモコ(文藝春秋)

旅は愛いもの甘いもの 1 [ ももしろ ] - 楽天ブックス
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献本。
30の派遣社員。社員に二股で本命とちゃんとつきあうからって理由でフラレる。
そいで傷心旅行。そこで謎めいた年下イケメンと出会う。
旅先で出会い宿まで一緒で晩ごはんをいっしょに。そいで「時間があったら旅につきあってくれませんか」とお願いされる。男は小説家で彼女と行動をともにしたらネタになりそうだからってことで。

と、こういうシステムやパターンが出来上がってるのに、そのレールにあまり乗らねえなってのが1点。
やろうと思えば毎話読み切りのスタイルであちこちいって名所名物押さえて彼氏とキャッキャウフフかドキドキ要素入れて1パッケージにすることは可能だよね。
本作ではシステムになかなか入らずにそれぞれの事情や日常を取り入れつつ1巻では結局旅行は2箇所。
きちんとロケハンつけて背景もしっかり描写してるけど、それ以上に各キャラの身辺もえらいしっかり描写している。
そのほうがリアルだけどね。毎週週末にどこか旅行に行くのは大変だよな。

もう1点は主人公をふった二股男。彼の回想とか出演シーンが多い。これがまた合法クズというかひどいやつだけど断罪するほどじゃないギリをついてる絶妙ないやなやつ。後半はちゃんと嫌なやつになり逆に惜しいと思ったくらい。いやなやつだけど法的にはもちろんだしモラルや一般常識からも大きくは逸脱していない。でもいやなやつ。
彼を回想も今もしっかりと描写している。なんとなればそいつの今カノも描写している。そんな絡める理由があるのか?と。
タイトルの通りラブストーリーにかかっているからなんでしょうかね。それとも他書出して恐縮ですが「凪のお暇」みたいな感じにするのかしら?

作画の方のあとがきに出不精とあったけどそれっていいのかな?ともちょっと思いましたけど、孤独のグルメの谷口ジロー氏もモデルになった店には行ってないそうなんで問題はないのか。



旅は愛いもの甘いもの 1 (Seasons) - ももしろ, 三月トモコ
旅は愛いもの甘いもの 1 (Seasons) - ももしろ, 三月トモコ
posted by すけきょう at 13:33| Comment(0) | TrackBack(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする