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ヘナチョコ青春まんが道!
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・話が上手いほうが、絵の上手い、ちょっと天然入った彼を「道具」として利用しているつもりで、話が展開していくけど、絵の上手い彼の純真さとまっすぐさにほだされていき、徐々に息が合っていくちょっとボーイズがラブってる感じを織り込んでいるのが数多ある「まんが道」の中での新風なのかもしれないなと思いました。念のためいっておくと、ほんのフレーバーです。カニカマに入ってるカニ分くらい。
・話の安定具合が気持ち悪いくらいガッシリしてます。全部ではありませんが、読んでいる限りの阿部川氏の作品はどれも絵やノリとギャップがすごいと思うくらい低めの超重い速球です。
・まー、スキがないです。コメディタッチでいながら、キャラを把握させておいて、2人を軸に物語も展開し、「彼はどんな人間なんだろう?」と新キャラ(編集とか)も登場させてね。
・で、1巻ラストよ。「えええええ?」ってヒキなんだもんな。季刊のマンガ雑誌に連載しているから、毎話、けっこうなスピードで展開していくんですよ。なんたって、彼らはもうプロデビューしてますし。そら、絵と話の天才同士がタッグを組んだら理屈でいえば、人気出るよな。
・それでいて1巻のラストとモノローグよ。そらもう2巻がどうなるのか?って気持ちでいっぱいじゃないですか。でも、1巻が出るのに2年という歳月が必要だったのと同様、2巻も2年後ってことになるんですよ。2010年ですよ。
・あんまりにスキがなさすぎて、いろいろなところがなめらかすぎて逆にスーっと通り過ぎると感じられる方もいるとは思いますね。そこが漠然と阿部川作品全部にある弱点というかね。アク抜きとか丁寧すぎて上品なのはいいけど、逆にそのためにひっかかりがなくて薄く感じられるというかね。多分に、阿部川氏の人柄もカンケイがあるような気がします。きっといい人なんでしょうね。いや、イヤミとかじゃなくて純粋な意味で。
・ただ、おもしろいのはまちがいないので、みんなもおれといっしょの気持ちになろうよ。いっしょに2巻が出るまで2年待とうよ(ま、連載誌で読めって話ですが)。
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