・広義ではエッチともいえますが、正確な表現は「健康的なお色気」というレベルでしょうか。
・短編集です。短編というよりショートといったほうがいいかも。
・少し不思議な作品ばかり並びます。ですが、藤子F不二夫氏のSFとはちがいます。
・共通点は、強い女性が登場するところ。そして男と戦うところ。勝つところ。たまに負けますが。
・もうひとつの共通点は「コンパクト」なこと。スケールはすごく小さいです。話の振り幅は狭いです。
・たとえば、最初の話「はっけよいヨイ」。1ページで、公園のベンチに座っている女子高生にカッパが話しかけます。
「お相撲をとってください」と。
・そして、女子高生は「総合格闘ならいいよ」といって、そのあと、カッパと女子高生が公園で総合格闘をはじめます。おれは格闘技がよくわかりませんが、大晦日に紅白の裏番組にやったり、藤原紀香氏が水着になるようなやつです。
・女子高生の足の長さにも満たないカッパがものすごく強くて女子高生を負かしてしまいます。
・これで16ページ。
・たとえば、「垂直落下らぶ」。
・結婚式間近のカップル。彼女が彼氏を呼び出す。
「あなたは結婚したらどう変わるの?」って。
・どうも女性週刊誌を読んだおかげでヘンな影響をされてしまったようです。
・なにをいっても信用してもらえない彼氏に「試させてもらう」といって、話をしていた喫茶店内でいきなりプロレスがはじまります。
・で、されるがままにしていた彼氏も執拗でハードな彼女の攻撃につい我を忘れてしまい、バックドロップをお見舞いしてしまう。それで、「私を愛してくれているのね」と抱きしめてメデタシメデタシ。
・これで16ページ
・なーんぞそれ?と思うでしょ。すごくおれは丁寧に最初から最後まで書いてますよ。
・この話両方ともすんげーおもしろいといったらどう思う?
・絵はばっちり。女の子カワイイし、サービスカット豊富(ってもパンチラや水着とかです。健全)だし、そのほかの描写も一切手抜きなし。
・それで、売りの格闘シーンがまた迫力ある。経験者でデッサンができるヒトがすごく丁寧に描いているような印象。
・ネームも一切ムダがなく、テンポよく明るくコメディタッチで進行していきます。起承転結もかっきりしてる。
・んま、ぶっちゃけ、すべてに対しての手堅さとひきかえに多少の古さを感じさせます。
・パッと開けた冷蔵庫の中のちょっとしたモノを1流シェフが素早く調理したって感じですかね。ブレはないし、こだわりを感じさせますし、どれもすごい完成度です。でも、どうしたって小品というオモムキ。
・しかし、全体的なノリと話。不思議な読後感が残る。
・いろいろなところに「どうして?」って思ったりするんです。
・どうしてこの話?
・どうしてこの展開?
・そして、どうしてこの完成度?って。
・だって、上記の話、カッパと総合格闘をやる話で16ページのネームをきってごらんなさいってことですよ。しかも、おもしろくだよ。
・ネタバレしたらマズイ領域の話「グルメの畦道」や「おじゃまさまなキセキ」なんかはあらすじを書くことがネタバレになるくらいスゴイ話だしなあ。この「スゴイ」がどうスゴイか話すのがネタバレというじれったさ。いやほんとスゴイんだよ。
・作者に興味を持って軽くググって調べましたところ、けっこうなキャリアのある方で、ペンネームもちょいちょいと変えられている方のようです。なるほど、いろいろとナットク。この絵の律儀さと正確さは、長いこと書いたヒトかなと思ってましたから。
・エロマンガじゃねえんかよ〜って残念な気持ちから読みはじめたのに、最後にはちがった点で興奮しちゃいましたよ。
オススメ
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