2008年11月19日

「弱虫ペダル」3巻 渡辺航(秋田書店)

・いよいよ本番でしょうか。

自転車マンガです。なにも取り柄がないと思っていたアキバ系少年が自転車という特技をみつけて、自転車部に入部しました。
・そのウエルカムパーティーとしての新入部員全員での草レースで3巻全部です。で、レースはまだまだ続いているという、「長々と試合シーン」という週刊連載のスポーツマンガの王道展開にはなってきてます。

・3巻で本作全部のテーマになるすてきなすてきなコトバでました。


自転車がつないでくれると!!


・1巻でもそう2巻でもそう。そして3巻でもそう。主人公は自転車に乗ること、ペダルを踏むことで、なによりも雄弁に語ってきました。仲間ができました。それらは自転車がつないでくれたのですね。
「肉体言語」なるコトバがあります。どこかに元ネタがあるんでしょうが、おれは「魔法峠/大和田秀樹」で知りました。
・まさにこれですよ。

・で、スポーツマンガ特有の試合で加速がついてすげえスピードで読んでしまう現象もはじまります。とにかく、スピードがついて止まらない3巻です。
(おれはこの試合シーンの熱狂であっという間に読んでしまうってのに「もったいない」と思うのがスポーツマンガを敬遠している理由のひとつだったりします)

・ただ、その中でも相当きっちりといろいろ仕掛けてくるんですよね。

・レース開始時、主人公はレース用の自転車ロードレーサーがなく愛用のママチャリでガシガシこいでます。
・持ち前の健脚で追いついてますが、そもそもの自転車の性能差からみんなに距離をとられます。

・つまりこれまでの「コトバ」が通じなくなる瞬間だったのですね。まわりがオタク趣味をわかってくれない自分とシンクロして絶望的な気分になるわけです。

「またひとりぼっちになる」

・そこで登場するのが彼のロードレーサーですよ。そいでもってガーンといく。「いっしょに走る」という思いだけで。

・この緩急が最高っすよ。

・マンガ的な演出はありまして、ずっと走りながらレーサー同士が自由自在に会話している。実際会話なんざできねえだろうけど、そこは割り切ったようです。それは正解だとは思います。
・スポーツマンガには往々にして「リアルバカ」な読者がわいてきます。現実にないことが許せないヒト。まあそういう方もナットクの熱狂はあると思います。

いうたらなんだけど3巻にしてエクスキューズナシのスポーツマンガになってきたような気がします。これまでは「あの」渡辺航が自転車マンガを描いている!ってのが前に出てましたが、それすら飲み込むヒートっぷりがすばらしい。
・カゲが薄かった女性キャラも活きてきました。そう、これまでのいろいろな仕込みが開花した3巻です。
・1巻で今泉クン、2巻で鳴子クンというキーパーソンができ、3巻で彼らとレースをすると。
・まさにこのレースでの市街地でのウォーミングアップから田園地帯になり本格的なレースがはじまったのですね。

・つまり、もし未読の方がいらしたら3巻までまとめて読め。イッキに読め。それを1番にいいたいワケです。

・んまあ、1巻2巻でも気になっていた、主人公が超人すぎるってのは相変わらず気になるところですが、それも主人公自身のまっすぐで純真な人なつこい犬が必死で追いかけてくるかのようなかわいらしいキャラにうまく「だまされる」感じではありますね。

オススメしたいところですが4巻の展開で決めようかと思います。なんたって3巻までで物語の時間は1週間経ってないでしょ? このペースでどうなるんだろうなって思うのです。

[弱虫ペダル 3 (3) (少年チャンピオン・コミックス): 渡辺 航: Amazon.co.jp: 本]

posted by すけきょう at 06:57| Comment(0) | TrackBack(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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