2009年08月03日

「新恐竜マンガ版」ドゥーガル ディクソン&小川 隆章(双葉社)

・いまや図書館にはなんでもあるよね。
・DVDやらCDやら、PCなんかのソフトもあるんだっけ?もちろんそれらを視聴したりする場所も借りることもできる。TSUTAYA要らずだねこりゃ。

・でも、個人的に大きいなと思ったのはマンガだよ。
・なんだか相当なスペースをマンガに割いてある。そりゃ書店や古書店におけるマンガの役割を考えるにアタリマエとはいえるのですが、それでも、いわゆる「大人向け」のものもおいてあるのにはかなり驚いた。本宮ひろ志氏の濡れ場があるマンガとかな。

・昔はすごく少なかった。「マンガを読むとバカになる」そのわりに図書館にいってたしマンガを求めていた。地元の図書館には「鉄腕アトム」と「のらくろ」しかおいてなかった。だから、おれは年代的には若いのですが、これらはたいがい読破していたりします。
・そして、もうひとつのマンガがあります。学研「ひみつシリーズ」や小学館の学習マンガですよ。
・当時はともかくマンガに飢えてました。書店のは片っ端から「立ち読み」して、なおかつ買って(ここいらがベツバラなのは昔も今も同じだわな)、行く先々でマンガを探しては読む。喫茶店、食堂、床屋、駅、歯医者、親戚の家などなど。とにかくマンガらしきものをみつけては「みせて」と、表紙を開きながら目は本に向けながらいっていたものです。そして返事を待つ前にもうマンガの世界にいました。
・そいで読んだものは片っ端から血肉へと「消化」していました。だいたい今でも自分を構成している80%はマンガじゃないかと思うくらいですよ。

・しかし、図書館にはよくいった。どれくらいいっていたかというと、先日30年ぶりにいっても、古参の司書に「お久しぶり」と覚えてもらえているくらい。そいでもって活字の本はまったく読まないで、上記のマンガばかり繰り返し繰り返し読んでいた。とくに学習マンガ。

・ということで本書を読んで1番思ったのは、今のお子さんはお気の毒だなあということですよ。だって、この傑作が図書館にあっても手に届きにくいんだもん。

・そういうことは版元も理解しているようで、対象年齢を5歳からにして、なおかつ、「クレヨンしんちゃん」にオビでコメントしてもらってますよ。

・ただ、すげえ問題点がひとつ。これ、お子様読んだらダメだろ。

・本書は6500万年前、「もしも」恐竜が滅ばなかったら「今」どうなっているか?って同作品をマンガ化したものです。

[ポトチャリポラパ/コミック/2007年6月/「フューチャー・イズ・ワイルド」ドゥーガル・ディクソン&ジョン・アダムス&小川隆章(双葉社) ]

・そう!このコンビの2作目ですよ。そりゃ買いますよ。そしてまんまとおもしろいですよ。

・前作とはコンセプトからしてちがいますが、相変わらず「科学的根拠」を山ほどふりかけた奇想天外が炸裂してますよ。地に足ついた炸裂っぷり。
・それをまた小川氏ががっちりマンガ化してます。あいかわらず「みてきたのかよ!」ってくらいがっちり。

・ティラノサウルスの末裔は、死肉を丸呑みしてあとは横になってひたすら消化するようになっているし、体長4メートルのアンモナイトは海の覇者として君臨しているし、ゲシュタルトという小型の恐竜はアリのように群れをなしてそれぞれ役割をもって暮らしている。

・そして超特筆すべきは、前作を完全に超える「マンガ」としての完成度です。
・あえて正面きって書きますが泣けます。感動します。ホントです。
彼らはいわゆるけものマンガのようにしゃべることはしません。ただ生きることに一生懸命なだけです。ただ、それでもドラマは生まれるし、感動が生まれるんだなという、ドキュメンタリーの醍醐味がたっぷりとふくまれているのです。

・上記のゲシュタルト。外敵の攻撃により、オスメスのつがいが、流木に流されて遠くにいってしまう。そこで必死にもとの巣に戻ろうとする。オスはメスを守り戦い、傷つき、ついに倒れる。もう巣は目の前なのに。
・と、このマンガのラストで虚をつかれる感動の展開が。

・まあ、個人的にはハリダンって翼竜の話のがもっと感動しました。かなり泣けました。
・そして、このハリダンの「表情」がスゴイ。みたことない、実在しない、翼竜の「表情」や固体識別ができるってすげえことっすよ。

・と、本作はお子様が読むと、すごくよくできてるゆえに真に受けてしまい、学校や幼稚園で、恐竜博士と口論になって「そんな恐竜いない」なんてバカにされてトラウマが植えつけられるんじゃないか?とまったくもっていらぬ心配をしてしまうくらいですよ。
・それこそゲシュタルト崩壊するんじゃないかってね! あまりうまくないけど、一応まとまったんでおわり。

・大人の読む学習マンガだよ。子どもは逆に読むことができないなって優越感にひたるってのも一興よ。

オススメ


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posted by すけきょう at 15:22| Comment(0) | TrackBack(0) | オススメコミック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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