2009年08月23日

「友達100人できるかな」 1巻 とよ田 みのる(講談社)

・衝撃だった。

・宇宙人がきました。地球を侵略しますといわれました。それを食い止めるには友達を100人作れとのミッションが下ります。そして、36歳の小学校教師は気がつくと1980年に10歳の姿でいました。
・そして友達を作る話です。失敗したら人類滅亡。

・この設定がすごい。まったく水も漏らさぬカンペキさ。
・タイトル自体は有名な歌ですね。

参照:
YouTube - 一年生になったら
http://www.youtube.com/watch?v=Lmouubf2GME&feature=related

・ただ、それを実行すると考えます。いろいろと年代でちがうと思いますがおれのときだと、1学年4クラスでだいたい2クラス強。すなわち、同級生の半分と友達になるわけです。これはけっこうしんどいね。
・それをMUSTで「やらされる」のはさらに倍率ドンでしんどいでしょう。
・これまた個人差があるとは思いますが、この小3ってのも絶妙です。このころは友達カンケイが異常にユラユラしてるころですし、ちょうど、男女間のいろいろも表面化してくるという不思議なころ。これがもうちょっと上になると「そういうもの」として安定してくるころでもありますし。
・そういう「いつのまにか」を描くってのはすごくおもしろいし、そこで36歳のメンタリティが残っているというのがポイントなんですよね。「いつのまにか」を子供同士のなんとなくで片付けなくて、ある種、理詰めでいかないとダメになる。

・まったくもってムダがない設定。しかも、1から10までみんな「効いている」んだよ。ミッションも、宇宙人も、36歳のまま小3ってことも小学生教師も、友達100人ってことも、すべてが効いていてのおもしろさです。
・彼自体、間もなく出産する妻をおいているために否が応でも人類滅亡を食い止めなければならないし帰らなければならないって動機があるしな。
・実に緻密でよくできた設定に衝撃。

・1巻全5話、サブタイトルにそのころの名曲がついており、随所にレトロネタを織り交ぜながらも、友達作りに奮闘するわけですが、人生いろいろ、男もいろいろ、女だっていろいろ咲き乱れるのということで、攻略がちがうわけですよ。

・2話「危険なふたり」ではクラスで1番凶暴でひとりぼっちのガキ大将とコブシで語らうし、4話「ネバーエンディングストーリーのテーマ」ではSF好きの読書家で夢想家の少年と本気で「ごっこ」をすることで友情を勝ち取るわけですよ。

・ブレがないんだ。まだ、1巻5話でいいきることはとてもできませんが、上記の設定が絶えず「効いた」まま進行するのがまたおもしろい。
・こういうの、すぐにシャバダバになってしまうマンガ多いじゃないですか。絶えず、「友達」「100人」「人類滅亡」などのキーワードが物語りにからんでくる。

・そうしながらも、主人公は、学習していくわけです。友達になるには、本気でぶつからなければならない、対等に感情をぶつけあわなければならない、逃げてはならないとかな。誠意が必要とか。

・なによりも!毎話毎話理屈吹っ飛ばしたところですばらしい。基本1話で1人トモダチのペースで進行しているけど5人まで1回もハズレなし。いやハズレどころじゃねえな。あとがきマンガに即していえば全打球ホームランです。

[ポトチャリコミック: 「FLIP-FLAP」とよ田みのる(講談社)]

・大げさじゃなくて、このすごく気に入っている前作1作分の感動が1話毎に押し寄せてきます。いやちょっと大げさかもしれない修正。

・とくに、小3の妻に会いにいく話がステキ中のステキです。だーれもなにもなってないのに涙が出てくるってのはいいよねえ。
・トモダチとチャリンコでどこまでもいくってのも「スタンドバイミー」的でいいしなあ。

・と、キャラクターがだいたい気持ちのいいうやつばかりってのもそうとう高ポイント。まあ、これはとよ田みのるマンガではデフォルトだけどな。

・すばらしい。何度でも書きたいくらいすばらしい。2巻もどうなるか楽しみ。
・トモダチカンケイが弱まったらどうなる?とか、トモダチが増えるってことはすなわち「人気者」になるってことで、それがどういう変化をもたらすか?とか、トモダチ同士のモメゴトはどうする?とか。
・今のところ同級生ばかりだけど、上級生下級生とトモダチになるという展開も十分に考えられるよな。
・あと1巻最後の展開も今後にいろいろ影響ありますし。

・もうずっと応援したいくらいホレ込んでます。めざせアニメ化映画化ドラマ化。
「団地ともお」あたりといっしょに、日曜の6時と6時半のフジのアニメ枠を奪いとれ!

オススメ

・そして、ふと思うわけですよ。義務教育プラス高校3年ってのはトモダチを作るためにあったんだなと。
・つまり、小中高生全員がこのミッションに参加してるんだよなあ。おれももっとマジメにこのミッションに取り組めばよかった。

[Amazon.co.jp: 友達100人できるかな 1 (アフタヌーンKC): とよ田 みのる: 本]


posted by すけきょう at 20:15| Comment(0) | TrackBack(0) | オススメコミック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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