2009年11月13日

「月刊哀川編集長」1巻 大見武士(少年画報社)

・いやね、「戦国妖狐」の3巻読んで感動して涙してね。「ようこそ世界に」ってすばらしいセリフだよなあとか思って、タンノウしたあとに、「じゃあ軽いものを」と思ってこれを読んだら、こっちでも涙したんだよな。もちろん感動して。

・いやもう、いろいろな「泣き」があると思うけど、本作の場合「可愛い泣き」だよな。哀川編集長が可愛いすぎるんだよ。もうなんつーか、リミッターはずれたところにある非リアルで、男の理想を追求したドリームガールなんだけど、久しぶりにハンパない可愛さを感じたし、その「可愛い」ってのがまた個人的感情に訴えかけるもの、もっといいかたを変えるならばフェチな嗜好によるものじゃなくて、もっとこう万人にヒットするような広い効果が期待できるのがスゴイなあと思ったんだよ。まあ、万人ったって当然ヤロウがメインすけど。

・あ、おれとしたことが、どういうマンガかも説明してないな。取り乱して構成ぐちゃぐちゃですいません。

・エロマンガ雑誌に新しい編集長がきました。メガネで語尾が「〜のだ」のクール女史といった趣でした。すごい有能ですが、エロ方面の免疫がなくて、編集5年目の主人公と「勉強」と称したマンガを読んでいるうちにカンケイを持ってしまいます。以降、上司と部下というカンケイながら、あちこちでいたしてるバカップルというお話でござい。

・作者はローションが登場するエロマンガ3部作と、他社で読者投稿のエロ体験マンガなどをお描きになっておられるベテランさんです。ただ、わりとずっと変化球なエロばかり描いておられるような気がします。だから、正直、本作もそういうタグイの、ひょっとしたら非エロのギャグマンガ?くらいに思っておりましたら、まさかの超王道エロコメがくるとは逆に意表をつかれました。
・そして、それまでの変化球が功を奏しておられるのか、大爆発ですよ。
・なんていうか、ちゃんと踏まえているというか。変化球な話でも女の子のかわいさを表現できていた上手さを本作ではもっとド直球にしたといいますかね。

・最大の特徴というか、おもに80%以上は哀川編集長がカワイイことですよ。これにすべてを投入しております。だから、王道でありながらも、久しぶりに「こういうの」読んだなって気がしたりね。
・まだ1巻で今後展開があるでしょうが、エロ方面のバリエーションがまたいい意味でなくてね。アブノーマルなプレイになるでなし、複数登場するでなしね。
・主人公にメロメロで、なんでものぞむことをするし、一途で、やや素直クールですが、やっぱりいろいろ恥ずかしいってなんつーかストライクゾーンをズビシッと投げてきたのがすばらしいのです。

・ほかに示しがつかないから2人のカンケイは秘密にしようということですが、つい弁当を作ってきたり、上司と部下でも「たまたま」帰りの電車がいっしょになるなら不自然じゃないだろうって待ってたりね。

・いやもう作者自身ずっと彼女をメインにした話がやりたかったそうで、そのあふれんばかりの愛情ですごくキラキラと輝いていてその可愛さに感動するんですよ。

・劣情も当然ありますけど(基本そういうマンガですし)、可愛いという感動もなんですよ。そっちも同時かそれ以上に湧き上がる。「可愛いなあ」って。いつものおれが使う「カワイイ」じゃなくて「可愛い」なんですよ。「愛す可し」存在なんですよ。
・もう、彼女がこのマンガに「存在」するだけで成功だろうと。

・とくにたまらないのが5話かな。もともと編集の才能がものすごい哀川さんが本格的に手がけた回がすごく売れる。しかも、担当作品がのきなみ人気投票の上位を独占。
・表面上はクールだけど、実はすごくうれしくて主人公の前ではしゃぐ。でも、主人公の担当した作品は下位。で、怒ったあまりに半レイプしそうになるんだけど…って感じか。そのあとがすばらしいね。

・エロ系と萌え系はとかく「蓼食う虫も」や「あばたも」的な状態になりがちで、こうやっていろいろと書くのは難しいけど、哀川さんが可愛いことには自信があるぜ!と思ったイキオイで書いた後悔はしてない(的なテンプレを書かせるほど)。

・と、この手のドリームガールに愛情を注ぐことができる仲間にはオススメしておきますよ。

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posted by すけきょう at 19:07| Comment(0) | TrackBack(0) | オススメコミック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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