2013年02月01日

サービス業 〜ディープ淫パクト〜【成年コミック注意】

成年コミックなので。

よい子のみんなは追記から読もう(それじゃ意味がない)

ディープバレー¥ 1,000



・成年コミック、エロマンガの、単行本の作者あとがきで、「たくさん使ってください」的なあいさつをよくみかけます。このマンガで自慰行為にはげめよということですね。
・昔からこのフレーズには違和感があります。ぶっちゃけ、なんかキライ。でも、それはそれとして、エロマンガの宿命ともいえる不可欠な要素ではあるわけです。昨今では「実用性」というコトバをお使いなされますね。
・世にあるエロマンガのレビューの多くには、まず、そのことを書いてあるわけです。近ごろやっとわかりました。その風潮に則りまして、
・本作は、
・ディープバレー氏初単行本。オールムチムチの女性が登場し、基本1vs1。男はクズ、女性は天然系かビッチ。
・バリエーションは豊富。JKが多いけどJCもロシア女性もいます。毛ありタレあり。女性側が好戦的の傾向。
・最大の特長は「字」が多いこと。セリフの文字量もオノマトペもこれでもかこれでもかとあります。
・ムチムチ好き淫乱好きはかなりツボをつかれるのではないでしょうか。
(こういう感じ?)

・エロマンガはマンガとして成立しながらもエロであらねばならないし、実用性が高いものでなければならないと、スタート地点からハードルが高いです。
・AV男優のカリスマ加藤鷹氏が「(男優は)人前で勃起しつつ女性を抱くことができる。これには一種の特殊な精神構造が必要(よって日本には70人しか男優はいないそうです)」とおっしゃってますが、エロマンガも描く方は特殊な技術が必要かと思います(こっちは70人以上いそうですが)。
・とはいえ、読者は関係ないんですね。読んでエロい気持ちにさせてくれればそれでいいんです。
・そう!エロい気持ちになるのがエロマンガです。ただ、この「エロい」のエロが難しいんですよね。
・何度も書いてますが、エロマンガの「エロ」を描くのにもっとも適してる方法は、作者が「エロい」と思っていることを描くことです。それが1番上手く描くことができるし1番エロく描くことができます。理論上は。
・ただ、その「エロ」が支持を得られないか、かなりニッチな場合もありますがそれはまた別の話ですし、例外として様々な嗜好のエロを多方面にサラリと描くことのできる天才も何人かおられます。

・本作はすべてにわたりむき出しの「それ」です。ディープバレー氏の「エロ」と思うことのみで構成されているようです。
・お絵かきSNSのpixivにおいてスタックフィードってTwitterライクなサービスでの作者の書き込みやブックマークしている絵の方向性をみていると、すごく素直におのれの欲望をタブレットにたたきつけておられるようです。
・ムチムチ好みであるし、ストーリーの面でも自分のようなキモヲタ(に似た登場人物)がかわいこちゃんといたすためには、やっぱりだまし討ちか少し頭が弱くないと無理とか。「理にかなってる」わけですね。
・意外に重要ですけど男は腑に落ちないエロには警戒を持ってショボーンとなってしまうのです。

・そして、エロと思うことをよりエロと思わせるためになにより必要なのが「サービス」の精神じゃないかと思うわけですよね。
・読者がよりエロと思うための創意工夫、努力、技術向上、切磋琢磨etc. はすべて「サービス」からくるものです。
・内田春菊氏が「笑っていいとも」のテレフォンショッキングでおっしゃっていた(っても20年は昔だろうけどさ)、「マンガはなにが描いてあるかわかればそれでいい」ってのはおれにとって衝撃的なひとことでありました。
・それは道理ですし、真実と思います。ただ、それにどれだけ「おもしろ」、そしてこの場合は「エロ」を付け加えられるかは、作者の「サービス」が大きいと思います。
・本作にはどう見積もっても相当な「サービス」が内包されています。
・本作の「それ」は韓国の食堂における無料でついてくる小鉢のサービスみたいな感じでしょうか。あるいは、ラーメンの「全部乗せ」でしょうか。
「量」と「種類」による絨毯爆撃のようなコンビネーションで濃厚なコクを醸してます。

・上記のように各話バリエーションは豊富ですが、なんとはなくの「デカイ乳の女」「やたら擬音」などの「ディープバレーじるし」とでもいいたくなるような統一印象がきっちりと刻み込まれます。

擬音
「ビク、バチ、バチッ、バチィ、ふっ…、ビクッ、ぶるん、ドグゥルッ、ドプ、ドップン、ムギュ、ビュ、ビュルル、ドビョ、ビュ〜〜」

同書収録「素COOLガール」の1コマ内にある擬音です。右乳と左乳でちがう擬音があるのがすごいですよね。しかも、同ページのちがうコマではちがう音がする。ギターよりも多彩な音色を奏でておるわけです。

セリフ
「ッ*ッッ…**くふぅ*で 出てるッ*
私の中にッ*精液ッ*さっきよりも大量の*
尿道からたくさんたくさん射精してるッ**
私の膣内でッ 陰茎海綿体が脈動してッ*
亀頭部が開いて*私の…*子宮口に
精子を送り込んできてる*繁殖するために*
貴方の精巣で作られた雄性生殖細胞*
前立腺液と精嚢分泌液の混合液に乗って*
牡の遺伝子を支配するためにぃい*」


「私の卵細胞と接合して受精卵を形成してッ*
子宮内膜に取り付いて着床して*私の胎内に
貴方と私の子孫を宿そうと泳ぎ回ってるッ*
す すまない…*今 私の輪卵管に卵子は
待機してないのだッ*そ その代わり全て
私の子宮内粘膜で吸収してやるからなッ*
あ*あッ*頭痺れッ…*くる…オーガズム*
くるッ…ふ…*〜〜〜ッッッ*****」

*はハートマーク

・上記擬音コマにあるページにあるセリフですね。1ページぶち抜きのクライマックスシーンよりの抜粋です。通常は男がこういう長台詞を喋ってる場合の方が多いですが。この彼女がかわいくてね。

・お気楽な読者の立場でいて、なおかつ感情移入してると、つい忘れてしまうのですが、マンガはそのすべてが作者によって描かれてるわけです。
・そう考えるとディープバレー氏の作品は擬音や膨大なネームを考える手間分、時間もかかるということです。
・しかも往々に陥る罠として「サービス」としすぎると別種のおもしろさが出てしまうという弱点を抱え、それとも戦っているわけです。
・わかりやすいところで、乳が好きなのがいきすぎて身体より大きな乳の女性が登場したりすることでしょうか。
・これは巨乳系のマンガ家(非成年コミックでもそうだろう)はいつも悩んでおられるのではないでしょうかね。さじ加減が難しそうです。

・エロマンガに限ったことではないんですが、エロマンガの場合はとくに読者にエロい気持ちになってもらうのが最優先事項なのに、それが意図しない(あるいは確信犯な)「おもしろ」に阻害されておかしなことになってしまう。
・まあそれもまた「道」なんですけどね。
・本作、その「道」には乗ってないようです。おれの見解ではちゃんとエロい。あんな長台詞とおもしろ擬音まみれでありながらエロい。
・そう、特筆すべきコトとして、「ちゃんとエロい」ところがエライのです。
・つまり、逆にこういえるわけです。作者はガチだと。笑わせるわけじゃなくてガチでエロい気持ちになってもらうために膨大な擬音やセリフをつけているんだと。
・そう思うと、描かれるムチムチ女性もおのが内からの「サービス」があふれでて肉となったんじゃないかと思えるほどです。

・おれの最初の出会いが、現在もメインで描いておられる「コミック・マショウ」での商業誌初掲載の「イマドキムスメ」でした。単行本では巻頭カラーの「エロ漫画アシスタント!さゆみさん」の次に収録されています。あと表紙もそうですね。
・衝撃とともに何度も読みました。そのあと偶然pixivのスタックフィードで発見し、「お気に入り」に登録し、「単行本単行本」と期待していたのでした。単行本発売の第一報もそこで作者の書き込みで知りましたよ。マショウは定期購読してませんので。
・雑誌のときは「擬音多すぎ」とか「セリフ長すぎ」って思っていたのですが、単行本に収録されている意図して擬音少なめ作品1,2本を読むと、なんとなくモノ足りないんですよね。だから必要なんだなと思います。

・だいたい共通してますけど、商業誌1発目の単行本はバリエーションが多めですが2冊目3冊目と、作者自身が覚醒していきます。
「あ、おれはこれが向いてる。これがウケる」ってわかってくるというか。まあ、マーケティングもあるんでしょうし、編集の力もあるんでしょうけど。

・エロマンガでたとえるならば、1冊めに1本あった鬼畜系がすっかりなくなって2冊目からはラブラブばかりになったりとか(槍衣七五三太さんとか)。

・ディープバレー氏の場合、もう自覚され、そうとう先鋭化されておられるようですが、やっぱり「ムチムチ」。くわえてセリフと擬音が特盛の、「ラーメン二郎」的なものが「売り」になりそうです。。
・あとフェラ顔が評判いいってきいて意識されておられるそうです。
・もうひとつは「童貞魂」でしょうかね。女体への神秘やあこがれやそれをめちゃくちゃにしたいという二律背反がスゴイですね。

坂崎 ふれでぃ¥ 1,050


・エロも千差万別あるのと同じで、それに付随する「サービス」、すなわちもてなしの流儀作法思想なども作者ごとに様々です。
・単行本に「作者」がですぎるとエロが阻害されるからって最小限の方もいらっしゃいますし、自己満足でしかないあとがきや、同業者のご祝儀イラストなんかにページを割くくらいなら、描き下ろしや裸やおっぱいを少しでも多くしたほうがいいって方もいらっしゃいます。

・そこでこの「にく☆じる」。単行本描き下ろしが25ページ。これがすごかった。この作品集の登場キャラを一同に集めた大乱交大会。
・作者は団体戦でもうなにがなんだかわからない状態がお好きなようでもうバリバリの全開になっております。この描き下ろしで雑誌発表の作品に再びあらたな光を与えられ「別物」として完成度やエロ度を高めております。作者のリビドーもバリ高。

と、
ディープバレー氏も、坂崎ふれでぃ氏も、それぞれの「もてなし」方で読者に気持ちのいい射精をしていただくようサービスされている。
・それは多分想像もつかないくらい心身をすり減らすことになってるんだろうなと。昨今のエロマンガ家の百花繚乱っぷりはすごいですしね。技術も天井知らず。トレンドもコロコロかわりますしね。ここいらAV嬢のキレイさと比例してるかのようです。
・そうした寄らば斬るとばかりの乱世の中にあって、おのれの煩悩やリビドーを日々ギリリと削リ、内なるエロを絞り出し燃え上がらせタブレットなり紙なりに叩きつける。業の深い商売だよなあと。
・これぞサービス業(ごう)。
・ジャスト尊敬。アンドありがとうございます。今後ともよろしくお願いします。
posted by すけきょう at 10:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 成年コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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