2013年02月19日

獲りにきた〜ひとつ屋根の下の〜



「「このこここのこ」や「ヤシコー初代生徒会」の藤こよみ最新刊」という惹句はふさわしくないですね。本作、「獲り」にきてます。

・もと女子校だった名門校にひとりの少年が入学します。彼は幼馴染でずっと好きだった「りり姉ちゃん」がいる学校に入ったのです。そして寮長がりり姉ちゃんでした。でも、「初対面です」とそっけない態度です。

・こういう導入部。

・たくさんの女子とひとつ屋根の下の寮生活ってハーレムモノにはバッチリの設定でいてまったくそうならないのが藤こよみマンガの特徴ではあります。味付けがちがうんだよね。

・たとえば、デビュー作「このこここのこ」では同級生の美少女兄弟と暮らすことになる話、ヤシコーは偶然生徒会長になって美少女の相棒+仲間と東奔西走する話と、なんていうかな、あちこちにあっていろいろなヒトが消費しているテンプレな話をモチーフに使っております。でも、その後の展開や味付けがかなり違うんですよね。和風料理なのにパクチーとチリペッパーとフォン・ド・ヴォーを使ってるみたいな。

追い詰められた女子高生は土下座する。

・オビに書いてあるコピーです。クライマックスにこういう展開になります。ただ、このコピーはネタバレというより正確じゃないなあとは思いますけど、まあ土下座はしますね。
・なぜ土下座したか? これこそが藤こよみの魔法の味付けの結果ですね。
・キーワードは「昭和」ですかね。オレ、前に平日20時台のドラマでこんなんみたことあるわーって感じがします。どこか懐かしい感触。ただ、そればかりともちとちがう。

・話題は1行目に戻ります。「獲り」にきている最大の変化は絵柄です。
・画力がアップしたというより、目を描き込むことで眼力を著しくアップさせましたね。もともとすごく丁寧な描画の方だとは思います。
・これまではちょっと地味な印象でしたが、眼力アップ描画でぐぐぐと派手になりました(作者はけっこう悩んだ末だろうなと思いますがどうでしょう)。
・表紙のりり姉ちゃんの涙目のインパクトをみても「むむむ、これはなんかある」と思わせる感じになりましたよね。
・あと、エロ方面にもかなり寄っていきましたね。もともとヤシコーなんかのサプライズエロはすげえなあと思ってましたが、それをかなり自覚的に意図的に解禁してきた感じが。1巻クライマックス近くにいいのがあります。

・相変わらず男女共にカワイイです。女性キャラはもちろん主人公をはじめ男性キャラがまた味わいなんだよなあ。
・カワイイ&素直でとても直球なのがいいね。そらあ、りり姉ちゃんもまいるわ。
・ただ、以前も書きましたが、また登場キャラが多いような。「無意味に」多い気が。これからからんでくるための伏線なのかもしれませんが、急ぎすぎだろ。5人以上名前の「まだ」要らないキャラが登場しているような気がします。
・あと、相変わらずキラキラな名前だなあと思います。覚えづらいよ。杠ね。主人公の苗字です。「ゆずりは」と読みます。名前の物語の絡み方からして、それぞれの名前もこだわりがあるんだろうなとは思いますが、それは本来の意味での「拘り」だよなあと思います。そういう思いを込めるのはけっこうなことだけど、それで読者の負担を増やしたらアカンと思うのよね。ま、おれがそういうのキライなだけで、上のガキとかも創作小説とか名前つけるときそんじょそこらで変換できないような複雑な名前にしてるそうだから微妙ですが、「読みにくい」「覚えにくい」キャラってのはマイナスではあるよね。

・と、結論。楽しめました。そしてつづきが楽しみではあります。2巻からはそれぞれの顔見世だけのキャラもからみあい本格的に学園寮生活マンガとして行くのか、また変化球でくるのか。
・いずれにせよ、ターニングポイントたる作品になると思います。

参照:
[マンガ2巻読破〜「このこここのこ」、「カンペキな彼女」、「マコちゃん絵日記」: ポトチャリコミック]
posted by すけきょう at 11:22| Comment(0) | TrackBack(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/322577795
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック