・3巻になってちょうどキリのいいところまできたので紹介します。
・60代後半のおっさんと20代女性にある「関係」ができます。
・その「関係」の中、犯罪に巻き込まれます。
・そいで3巻ではハラハラドキドキのクライマックスです。
・まだ完結はしてません。
・ジャンルでいうとサイコサスペンスでしょうか。
・こういう感じ。ネタバレを避けてみました。
・ともかく3巻までたどり着いてほしいと思いました。
・3巻での上手さは「小説」みたいです。
・以前、マンガ家のいしかわじゅん氏が、書評で、柴門ふみ氏を批判されてました。
・なんでも柴門ふみ氏が小説を書きはじめたことで、これまで長い間描いていたマンガを否定するような発言をしたことを受けての批判です。
「マンガは細かい心理描写ができない」とか。「マンガでは無理な描写がある」とか。
・それをいしかわじゅん氏は、それは「あなた」ができないだけで、細かい心理描写があるマンガはゴマンとあるという反論。
・もちろん、マンガびいきのおれとしては「よくいったぞいしかわ」と思いましたよ。
・でも、マンガだと苦手な描写ってあるよね。
・たとえば、新井素子氏が、自身の作品をマンガ化しにくいとおっしゃってました。それはマンガよりも高尚だからということではなく、マンガだと20pくらい延々と喫茶店で話してるシーンが続いてしんどいだろうって。
・そうなんですよね。「動き」がないシーンでの展開がマンガではしんどいです。
「誘爆発作」の3巻も同じ場所で動きがないシーンが続きます。しかも、登場人物もあまりいないです。
・それを緊張感を絶やさずにもたせてなおかつクライマックスと呼べるくらいまで昇華しているんですよ。ここがすごい。
・だから、ぜひ、1巻から3巻まで買ってガッと一気に行って欲しいのです。
・描写はときおりラフな感じもありますが骨太で過不足なく迫力も充分です。劇画的ではありますが、万人に受け入れられるとおもいます。
・本作はほかにオビに薬の注意書き風なパロディがあったり、アナーキーでフリーキーなセルフパロ+楽屋落ちマンガもあり、最初から最後まで読者に楽しんでもらいたいって気持ちがギュウギュウにつまっており、そっちの点でもすごく楽しむことができます。
・このあとがきまんががまた笑えるんですよ。破壊力ある。
・ノリとか内容や方向はちがうんですが、平野耕太氏の単行本での姿勢に通じるものがありますね。
・次巻完結でしょうかね?全く予測不能です。