2013年05月05日

料理マンガ前線異常あり?〜おかゆネコ&まかない君&鬱ごはん

[まかない君 (ジェッツコミックス)]
まかない君 (ジェッツコミックス)
西川魯介
白泉社 (2013-02-28)


[Amazon.co.jp: おかゆネコ 1 (ビッグ コミックス〔スペシャル〕): 吉田 戦車: 本]


・なぜだ?なぜ両者とも突然の新境地で突然の料理マンガなんだ?

・まかない君はドイツやオカルトや美少女やマンガ・アニメパロの西川魯介氏によるその手のをみんな禁じ手にした料理マンガ。あ、美少女じゃないけど美女は出てるね。
・美人3姉妹と居候することになった青年は料理がトクイだったのです。そして3姉妹のために3食せっせと作るのでした。
・おかゆネコは吉田戦車氏による「しゃべり病」にかかった人語を解するネコが飼い主のために毎回おかゆを作るという話。こちらのほうは「吉田節」となにかを組み合わせるという従来の手法の延長上ではあるよな。野球と組み合わせたら「歯ぎしり球団」だし、愛県心と組み合わせたら「ぷりぷり県」だし。

・ベースは「クッキングパパ」になるのでしょうか。毎話読み切りのドラマとレシピがついています。
「おかゆネコ」はタイトルの通り「おかゆ」シバリ。いろいろなおかゆをネコの「ツブ」が作っております。
「まかない君」もタイトルの通り「まかない」シバリ。ハレの場での「THE男の料理」というのではなくて、日々の生活の中での冷蔵庫の中のモノや余りモノやもらいモノなどをうまく回し打ちして作っております。だから、料理というより「炊事」でしょうかね。ちゃんと「1食」作っているところも特徴ですね。ゴハン汁物に2菜くらい。

・不思議なのはなぜ料理マンガか?というところで。
・両者とも実際に作って食べておられるのはまちがいがないのでキライではないしできないでもないのですが、両者ともけして「トクイ」ではない感じです。しかも、「おかゆネコ」にいたっては2巻に続いております。
・ただ、料理を作るという伏線みたいなものは前々からありますね。

[「作家蛙石鏡子の創作ノート」西川魯介(白泉社): ポトチャリコミック]

ここでもちょっとレシピありましたし。そういわれてみればまだトライフルを作ってないな。

[ほぼ日刊イトイ新聞 - 吉田戦車の逃避めし]

あと、吉田戦車氏はほぼ日なんかで料理番組とかやられてましたよね。

・でも突然という感じが。そしてそれはなんとはなくのシンクロも。なんとはなくの「流れ」、マンガ業界のトレンドって意味の「流れ」のようなものも感じるんですよ。だからいっしょくたにしたのです。「偶然」ではあります。でも、吉田戦車氏が、西川魯介氏が、「今」、料理マンガとな。って。

[僕的料理漫画大賞2013(1位から56位まで) - 料理漫画を研究してます]

・この労作なエントリをご覧になってもおわかりのとおり、シンプルに56、そしてそれ以上の料理マンガが存在するということがわかります。だから偶然でもいいんですけどね。
・もはや「料理マンガ」なんてざっくりとまとめるのももはやおかしい状態ですね。「スポーツマンガ」とはいわないのと同様で。ただ、サッカーとか野球とか分類しやすいコトバがないだけですが、料理マンガ自体、分類が難しいジャンルでもありますよね。

[料理漫画総ざらい]

・たとえばこちらのエントリ。ちょっと古いですがこれまた労作でございます。
・こちらは掲載誌で分類しておられるのです。あらゆるジャンルの雑誌に掲載されているのがこれでもわかります。
・こんなあったのかとも思いますけどあったのですよね。だから、料理マンガ自体は別に昔から普通にある状態ではありました。ただ、最近はとみに注目されているような気はするんですよね。
・というか、別の段階に入ったというか。
・ギャグとして考えるとわかりやすいかもしれません。
・料理マンガをギャグとして調理するなら、まずパロディが考えられます。既存の人気料理マンガを模した「モノマネ」にすればギャグとして成立します。たしか、吉田戦車氏はクッキングパパのパロディギャグをやっておられましたね。そうとう昔ですが。
・その次の段階としてもうすでに「そういうもの」と料理マンガが認知されていて、直接のパロディじゃなくて雰囲気やノリのパロディみたいな感じ。これはマンガだといがらしみきお氏やいしいひさいち氏、芸人だとダウンタウン松本人志氏が始祖になりますかね。
・現在はさらに推し進めて、料理マンガを「まんま」展開するということになっているのですね。普通に作って食べることのできる料理をマンガ内で作っていく「ギャグマンガ」という展開。
・テレビ番組でたとえるなら「アメトーーク」の家電芸人とかの実用的な回の感じでしょうか。
・ポイントは、「あの」吉田戦車氏や、「あの」西川魯介氏がそれをやったというところですね。



そして、「極北」が誕生したのです。


どや? うまいか
ブタの死体は


・主人公は23歳の就職浪人。目減りする貯金と将来が目の前にぶら下がりつつ日々生きている。その「生きている」中にある「食生活」をクローズアップさせたのですね。そういう「食べ物マンガ」です。グルメマンガではないんですね。
・上記のセリフは、主人公の脳内にのみ存在するネコの妖精のセリフですね。「孤独のグルメ」の図式ですが、彼は会話しているわけです。

・その中でもド級に極北なのが10話「外道」ですかね。本当外道中の外道です。料理マンガはここまできたかと。

・ポイントとして、「鬱ごはん」はスゴイけど、料理マンガとしてはウーンな感じだし(一応どうしようもない感じの料理を作ってる)、施川ユウキ氏のマンガとして考えるとかなり反則気味なエッセイコミックってことになりそうです(創作もあるけど、自分の体験が多いですから)。
・基本、「食事あるある」での失敗編に特化した形なんでしょうか。だから、「あるある」だし、基本「ひとり飯」なので身につまされるというノリです。

・料理マンガは今後どこに向かっていくのだろう?なんてシメのコトバを使えばそれっぽいんですが、多分、どうもこうも無いんじゃないかな。
・あ、おれがみたいのはきっちりした成年コミックなグルメマンガかな。毎回レシピと「ノルマ」付きな感じで。すげえ難しいだろうな。女体も料理も美味しそうに描かないとダメだし。
posted by すけきょう at 14:43| Comment(0) | TrackBack(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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