・これは名作。水木しげるタッチでいろいろとおもしろマンガを描いておられる方の新境地。タイトルどおりの内容。
・10ページにムリクリに収めることで生まれるおもしろみが存分に生かしてるし、それは水木しげるタッチだからこそ成り立つんだなあと。
・水木しげるマンガは手塚マンガなんかの映画からの流れとはまた一線を画した世界があり、たとえばそれは紙芝居的でもあり絵物語的でもある。よって、コマ間に連続性がなくても許される空気がある。
・その特性が本作では存分に活かされてる。だからどんな長編も短編も10ページに圧縮できる。いわれてみれば水木しげる氏のマンガも短編なのにものすげえスケールのがあったりするもんね。
・とはいえ、やっぱり、昔話的な「ごんぎつね」とか「ラプンツェル」「注文の多い料理店」なんかがハマるね。「野菊の墓」「布団」「舞姫」あたりはキビシイものがある。ただそれがまたおもしろみにつながってはいる。
[ヨメがコレなもんで。 2巻 (ビームコミックス)]
・あっさりと終わらせたな完結巻。でもキレイに終わった。異星人と結婚したコメ。ちょっとエロ。わりと間があいたのでキャラで忘れている人がいたけど問題はなかった。
・2巻は後半の異星に里帰りしたのとかおもしろかったな。たくさんの種族が入り混じって生活しているのと温度差があまりないところだったために被服文化がないという解釈は新しいな。だから異星人はみんな裸という。
[犬神姫にくちづけ 6巻 (ビームコミックス)]
・こっちも完結。6巻という長丁場ではあったけど、これまた堂々のクライマックス巻。いろいろな謎がするりと解けつつも総力戦肉弾戦の末の最後の戦いの勝利。それでエピローグに1話使うのがまたいい。
・あれだ。最近はアニメとか特撮は、イレギュラーのイベントで飛んでもいいように最終回のあとに1話分、特別編をもうけるっていうじゃない。それを思い出しました。
・妖怪バスター会社。キスをしたらオオカミが憑依して強くなる女性と上司のラブコメっすか。これ韓国あたりが実写ドラマ化して逆輸入すればおもしろいような気がするわ。本当に毎回ブッチューってかますの。
[恋は雨上がりのように 3 (ビッグコミックス)]
・JKバイトに惚れられるおっさん店長inファミレスな話。
・これが1巻はいたたまれなかった。自分と境遇が似ているから。「おめえこうなりたいんか?」って誰かに嘲笑されてるような気分になって。
・2巻になると女性漫画家特有の新キャラが増えて展開が変わるパターンになりそのバツの悪さは薄くなりましたけど、今度は2人が仲良くなるとうーむって感じが。いやまあJKとJDのマイドーターがいるわけでさ。彼女にだって親はいるわけでさ。親は自分と同じくらいの年齢の人と結婚するために育てたわけじゃないんだし。
・で、3巻はってえと2巻がやっぱり評判悪かったのか、また2人にフォーカスを合わせた感じで。
・このマンガの「ウソ」はなんかおれには合わないなあと。
・だからもういいかなと。ガキに冷やかされるのもイヤだし。「おめえこんなんなりたいんか?」って。
[妖こそ!うつつの分校 (3) (まんがタイムコミックス)]
・妖怪の国の学校の先生になることになった男の奮闘記4コマ。妖怪のJKが多数出演。
・このマンガがおもしろいのは、人間視点と妖怪視点と2種類で1セットになってることでさ。
・たとえばスマホの回。人間がやってることにもなれようってスマホを教える。
・妖怪は長生きだからいちいち古風ってギャグを人間サイドでは中心に展開していく。文字が左から右とか、旧仮名の「ゐ・ゑ・ヰ・ヱ」が出ないから故障とかな。
・そいでもって妖サイドは、妖怪世界の悪玉ぬらりひょんが登場してJKにスマホを売りつけるという悪巧みをしてるという。
・後半はそのぬらりひょんが暴走しだすのを戦うって感じの展開になっていき2つの視点はなくなりますけど、さすがベテラン。うまく収めたなあと。
・発育がよくてボインボインの座敷わらしが登場するんだけど彼女は萌えないねえ。というか、キャラ全員。ここいらは前からそうだけど(おれの好みの問題かもしれない)。