短編集。初めて読む方です。6編からなる少女漫画集。さっぱりとした描画はかつてのニューウェーブ期を連想し読みやすい。
そう、本作を読んで最初に思ったのは、高野文子氏のデビュー作「絶対安全剃刀」だったんだね。あの短編集のようになんでもありだけどどこか薄皮一枚入り込めない感じ。それは性別ってのもそうだけど、少女マンガの流儀のようなものにもうひとつ乗れてない自分をみつけてしまうのですよ。
恋愛に冷静なところ熱狂しているところそのどちらにも感情移入できなくて「そういうものなのか」という疎外感を味わうんだよね。とくに「パーフェクトケーキ」「リラの消えた森で」なんかに。
「おれが美しいと思うもののために」は逆に無口な男を主人公に据えている分わかるところがある。
カバー表紙、表紙、ウラ表紙、カバー裏で短編になってたり最後のSFな「機子ちゃん」などもあって幅広い才能を感じます。