ちょっと特別にココロにきたマンガは読み終えた瞬間にもう1度読み返す。本作それ。しかも、11巻12巻連続。11巻も反動でここに長々といろいろ書いたけど12巻も良かったわあ。
前巻はいろいろと区切りの回で「次から新しい展開」ってなっての本作。だいたいが祭りの前の盛り上がりが好きで祭りの本番自体はどうもあまりのれないタイプなんだけど、本作は本番の祭りもまたすばらしいです。
仮免試験です。ヒーロー志望の他校との熾烈な争いがメインです。システム的に学校対抗の戦いになるのでこないだまでとちがってチーム戦が熱い乙なものです。しかも、各人「必殺技」のお披露目もかねてますし。ここいら非常にスマートにまとめて展開していていいですね。段取りがとてもいいです。
ただおれが「オッ」と思ったのはその戦いの前の必殺技習得の訓練編ですね。
主人公を憎からず思っていてこれまでもよくチームを組んだり共闘している女子が彼に恋心を持ちはじめております。
ふと、「ONEPIECE」を連想しました。ONEPIECEはチーム内に恋愛要素を持ち込まないということで有名です。それを念頭においてあえてこういう展開にするって、いいかたはちょっと物騒ですが「宣戦布告」をした回なのではないかと思ったりしたんですよね。
ヒロインが恋心を持ちはじめている反面、主人公は師匠であるオールマイトより、自分を倣うのはやめろとアドバイスをもらっている。それはつまりジャンプで1番売れているONEPIECEを倣わずに別のラインで勝負を挑んでいるって決意表明なのかなあと。ONEPIECEのほうは「ドラゴンボール」に倣ってるところがありますよね。こっちは「伝承」みたいなものではありますよ。だからそれはそれで「恋愛要素なし」はトップを走っていく決意みたいなもんで立派ではあります。
あと、上記の学校対抗の対決。そうなると必然、他校の描写もでてきます。ソレに対してもムリなくすっとキャラを覚えられたのですげえと思いました。おもしろいことはおもしろいけどだいぶ前からキャラの把握を諦めて読んでいる「ワールドトリガー」とは大違いです。いろいろと異形のモノも描写OKだからヒロアカのほうが有利とはいえるのですけどね。