完結巻。なんていうか、完結巻らしい完結巻で終わりらしい終わりでよかった。ネタバレにならないと思うけど112話から最終121話までは最終回ラッシュみたいな感じでこれでもかこれでもかと最終回っぽいエピソードが続いて圧巻でした。
中2君が妄想で女性を出します。でもそれはファイトクラブみたいに中2君の妄想でした。と思ったら妄想の本物に出会ったりその姉に出会ったりおっぱいさわったり吸ったりするという話です。あんまりエロくないですけど。どうも福満氏のエロは「こういう女性がこうなってるのがいいんでしょ?」って作者が前に出てくるからパンツを脱ぐのに躊躇する感じがある。わりに初期からそうだな。
福満氏も手塚治虫氏のようなスターシステムを採用されており、主人公は例の感じだったし、映画化もした「生活」や残念なことになったゾンビマンガの主人公みたいに寡黙で内気だけど動きが素早く強いって感じです。
福満氏のマンガはひねってるようでストレート。わりとフルスロットルでいろいろ出し惜しみせずにくる。青林工藝舎なんかの短編時代はそうでもなかったですが、メジャー展開してからはあからさまってくらいわかりやすいです。ただ、それをわかっていてもなんか仕掛けてくるんだろう?って妙に身構えてしまうところがあるんですよね。「ストレートなんかい」って拍子抜けしたり。本作は最終回ラッシュが圧巻だったので拍子抜け感はなかったです。
「本体さん」の女性キャラのマジメで丁寧で優しくてちょっとバカな感じは唯一無二でとってもいいので、次作でも活かしていただきたいなあと思います。このヒロインもスターシステム的に毎回でているような感じもありますけどね。
あと途中ででてきたけどどうなったのか有耶無耶ったおさげの子のそれからも描いてほしくはありました。