1巻でたのもかなり前だしどうしようかと思っていたけど買って正解。非常に良かった。
アラサーだけどほぼ引きこもり状態なので少女みたいなナリのハルモヤさんの終わりもはじまりもないどうしようもない日々を描いている創作マンガ。
作者はブログのぶっちゃけエッセイコミックで有名になられたけどそのテイストにクロマティ高校とか古谷実ギャグ時代のテイストなどを織り交ぜつつ非常に独特の味がでている。
描くの楽とかそういう理由もあると思うのですけどよく出てくる河原の土手描写がすごく似合うマンガなんですよね。
卯月妙子さんのマンガなんかと客観的に比べてもどん底感が少ないのにすごく諦念が漂っている。それと土手がマッチしてるんだよね。
どうにでもなれって諦めきった抜けるようになにもない土手のような心象風景が土手になっている感じ。
最終話も土手がラストシーン。そして唯一かわからないけどクライマックスに見開きに描かれていたのは食べさしのコンビニおでんの汁のドアップ。たまにあるワケのわからないアグレッシブさが作者の最大の武器ではあるわなあ。ただ、8割の読者が戸惑うんじゃないかなあと思ったり。
そのあとのセルフ聖地巡礼なエッセイコミックも、ハルモヤさんよりもっと創作系で、初期の蛭子能収さんみたいなホラー漫画もなんかいい。まんしゅうきつこ印の「幕の内弁当」感があって。
彼女にはぜひダーリンを作っていただいて西原さんとか卯月妙子さんみたいなノリのバカップルマンガを描いてもらいたいなあと思うんだけど、桜木さゆみさんのどうしようもない彼氏にハマるマンガになりそうだな。