2017年06月11日

中間管理録トネガワ(5)福本伸行,萩原天晴,三好智樹,橋本智広 (講談社 ヤングマガジンコミックス)


「このマンガがすごい!」で1位だったときに目を疑ったよ。発売されたのは知ってる。わりとおもしろいこともまとめサイトで部品みたいな状態であれやこれや読んだので知っている。でも、1位か?と。
だってスピンオフだぜ? 所詮パロディだぜ?

だから既刊全部がKindleで安いときに思いきって買ってみた。当時で4巻まで。

そうしたら襟を正して「すみませんでした」とあやまることになる。公の場でちゃんとあやまるのは今がはじめてなんだけどね。

おもしろい。スピンオフの概念を大きく覆すおもしろさ。そもそもの元ネタを知らないと100のおもしろさがe得られないし、その100は元ネタの100には届かないはずが、本作においてはあちこちで元ネタの100を超える。そして、あまたあるギャグマンガとしてみてみても100に近い数字を叩き出している。
画期的な作品ではある。まあそれでも元ネタである「カイジ」を読んでおかないと100のおもしろさはないとは思うが、おれは読んでしまっているから。トネガワの最期も知ってるから。

ただ、野中英次氏の「魁!!クロマティ高校」がざっくりとした池上遼一氏の絵柄やその他もろもろの薄いパロディでありながら元ネタを知らなくてもおかしいのと同じ現象は起こってはいるのではないかと。そういう感触はある。

それは最新刊5巻でも然り。

ただ、かなり皮肉なことに5巻ではややパワーが落ちている。そりゃあ5巻だからなあ。スピンオフで5巻もつづくなんて尋常じゃないよ。全体的にはやや息切れ感。トネガワ以外のキャラにたよりすぎたところが気になった。

ところが5巻では柳の下のどじょう2匹めの「1日外出録ハンチョウ」とのコラボがあるんですよ。スピンオフとスピンオフの組み合わせってなんだよ。と思いつつもこれがこれまでの中でも最高傑作なんですよね。名作中の名作であるカツ丼の店でふたりが出会いバトルする話。これがふたりの持ち味を活かしつつすごくいいところに話が落ち着いているという。
これを読んでしまうと「1日外出録ハンチョウ」を読まずにいられなくなるというずるさ巧さ。まさに悪魔的(いちおう使っておかないとね)。

あと、個人的には上記の経緯なので、Kindleで買い続けている作品のひとつでもあるのです。「1日外出録ハンチョウ」は紙の本で買いましたがこれから後追いはこういう感じで安いときから買っていくってパターンになりそうだなと思いました。そういう2つの意味で画期的な作品ではあります。



posted by すけきょう at 19:26| Comment(0) | TrackBack(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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