我ながらラブコメづいてる2017年だなと。でも、手に取ってしまうのはこういう感じのものが多いです。
だから逆にいうと目は肥えているとは思うわけよ。という前フリからおわかりのとおりこれはいいものでした。
勉強ラブコメ。初期設定にはかなり無理があったけど、がんばって通して、通ってしまえばこっちのものだと終盤は安定している。本作の弱点は初期設定が強引でツメが甘いこと。そこにひっかかるヒトはあかんやろな。
学校の理系と文系の超天才美少女。でも、彼女らはなぜか逆の進学を希望している。文系は理系に、理系は文系に。で、そっちのほうはド阿呆。だから学年イチの秀才(どっちも80点)が奨学金を援助するという餌にのって勉強を教えることになると。
強引な設定。さらに強引なのはお互いがその理由。お互いが不得意な方向を目指す理由ね。これは補完していったほうがいい気がする。でも、あとは2人、終わりにもう1人似たような経緯で参加してなじんだらもう美女3人相手のハーレムラブコメ完成。
ラブコメをみててひとつ真理を見つけたんですよ。ラブコメ、エロコメ、なんでもいいわ。女の子図鑑なマンガにおいて成功のための絶対条件ってなにかわかります?
「女の子がカワイイ」そう!でも、これだと70点。まだ先がある。それは、「状況やセリフに応じたジャストな表情を描くこと」です。もちろんマンガですから表情だけじゃダメで、すべてがジャストである必要はあるんですがとくに表情ですね。
2次元が最大限に有利なのはそこだからね。3次元のほうが表情に味わいがある。でも、2次元のほうがいろいろと思い切ることができる。だからよりジャストにはなる。
この状況でセリフにはその顔しかないって正解がある。それをたくさん決めるとマンガは名作となる。ラブコメに限ったことではないんだけどね。
5話6話7話の女の子3人のソロ回でそれが大爆発した模様。
5話の文乃っちの「バカ」、6話の暗いのがこわくて腕にしがみついているリズりん、7話の使用済み水着を渡したときのうるかとかジャストです。
作者は知らない方ですが2巻以降はライバルの鞘当とか出してくるのかしらね。あんまり人間関係をいたずらに複雑にしないほうが良い気がするんですが。