最終巻。マンガ家上田としこさんの生涯を描いたもの。キレイに終わってましたよ。なんていうか、晩期はわりと平坦なマンガ家人生だった感じで淡々としていたけど、そこを作者からの溢れんばかりの愛とリスペクトで抜けていきましたね。つい最近まで元気でいらしたんだし、つい最近まで仕事はされてましたからね。
10巻では有名マンガ家との交遊録がどんどんと描かれていて華やかでした。手塚治虫氏が時代遅れとしょげてたのにハッパをかけたり、代表作の「フイチンさん」をアニメ化したときにキャラのひとりを6人兄妹にしておそ松くんみたいにしようって映画会社が提案したら「友だちのマンガをパクる事はできません」といったり。あれだよな、トキワ荘関連と仲良さそうだけど藤子不二雄の両人はでてこなかったね(今軽くググったけど別になんかあったわけじゃないみたいね)。
偉大なマンガ家だったんだろうなあ。まったく知らないんで申し訳ないですが。このマンガのみの知識ですし、このマンガだとわりにモーレツな女史って感じの生涯だったんだなあと。
でも、絵は本当にすばらしい。高野文子氏がモノにされようとしてただけのことはあるなあ。