2017年07月14日

粘菌人間ヒトモジ 1 間瀬 元朗 (小学館ビッグコミックススペシャル)


映画化もされた「イキガミ」の作者の最新作。
設定にしびれて衝動買しました。
人がストレスを感じると身体が溶けてアメーバ状になるという奇病。そのまま放置すると唯一残ってた頭部も含めて固まってしまい、そして胞子をばらまく。ところが、アメーバ状の段階で、ストレスを解き放つと元の身体に戻る。そのために奮闘するスタッフの話。
ちょうど「このマンガがすごい!WEB」でランキングに載っていたので併せて買った「ジャガーン」という作品も同様にストレスを感じると化物に変身するということで、双方ストレスで「死ぬ」って題材でも調理法がちがうもんだなと感心(ジャガーンは2巻発売時に取り上げる予定です)。

1巻には2つの話が収録されており、そのどちらも一筋縄ではいかない複雑な人間模様が描かれていて非常に読み応えがあった。

浮気がバレて奥さんと娘に実家に帰られた旦那が粘菌人間になる話と、ヒモだった彼氏に逃げられた女性がなる話。

そのどっちもかなりこみいった複雑な話で、そりゃあ粘菌になるわなーって。とくに1話の後味の苦さったらないなあ。

そいでもってこの粘菌人間の意味もまたあるのがおもしろいね。地味になりそうなのがけっこうなアクションエンターテインメントになっている手腕もすげえし。粘菌は自分で制御できるんだよ。だから怪奇アメーバ人間になるわけだ。しかも、「話」にするくらいだからベタな話はない。結婚してくれないから粘菌になるのは、「結婚します」っていえば一瞬で解決だし、そういう例は解説シーンで見せているし。

しかし、1回粘菌になって戻ると身体の傷とか、たとえば人工物が埋め込まれていたりしたらどうなるんだろうな。おれなんか心臓の弁が人工のものだからなあ。ケガとかキレイに治るならお徳用ではあるけどな。粘菌になった自分を動かすってのもやってみたいとは思うし。ただそのためにストレス抱え込むのはイヤだけどさ。

おもしろかったです。次巻が来年の夏ってのは待つなーって。


posted by すけきょう at 19:53| Comment(0) | TrackBack(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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