2017年08月28日

ダンジョン飯 5巻 九井 諒子(KADOKAWA ハルタコミックス)


おもしろい。おもしろいけど「ダンジョン飯」じゃなくなったな。いっさいのフォーマットが変わったね。興味深い。
1巻はグルメマンガの極北というテイで発売されて、本書に端を発し、異世界の人が食事する的なマンガが春先の田んぼのカエルくらいゲコゲコとかしましい昨今になっていて、そろそろその流れも終わりそうになってきて、本書のフォーマットが変わるわけだよ。
毎回、モンスターを調理するってこともなくなる。すでに3巻くらいからキャラクターにフォーカスを絞り、徐々に「食」ってことをぼやかしていく。そりゃあそうだよな。「食べる」ことは副次的なことで、目的は主人公の妹救出だったんだから。
4巻にしてそこのところは一気にクライマックスとなり、そして5巻という。
これがクライマックスから畳み掛けるように怒涛の展開で、なおかつ怒涛の複雑さが解禁されてしまって、九井氏の「本気」がドバーっと出てきてそれがなんだか怖かった。でも、おもしろい。

・そう、もともとその気やパーツはあちこちに振りまかれていたんだよ。それが5巻にしてかなりハードなダンジョン冒険譚になる。1巻1話でこの境地に立っているとは作者も編集も考えてなかったろうな。

・そういった意味じゃ唸る出来栄え。お好み焼きの材料しかないのに鍋料理が出てきたみたいな。

・ただ複雑になったなあ。

・あとダンジョンが大きな生き物で飯は冒険者だったとかそういうオチだったりする?




posted by すけきょう at 19:06| Comment(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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