2017年09月10日

ヴィジランテ 2 ―僕のヒーローアカデミアILLEGALS― 別天 荒人(集英社 ジャンプコミックス)


「ヒロアカ」の世界を借りてのスピンオフマンガ。2巻になりました。といっても同時に買って同時に読んでます。4コマのもあるそうだけど、上のガキによると「ダメなスピンオフの代名詞になってる」とのことなのでちょっと控えてます。
ただ本作はこれまた「トネガワ」「ハンチョウ」に匹敵するくらい名作ですし、ある点で本編を超えております。
人間にそれぞれ現れる特異体質により犯罪はより凶悪になるが、それを守るヒーローも強力になるという世界。ヒロアカ本編はそのヒーローを育てる学校にフォーカスをあてた作品で、本作はイリーガルなヒーローに焦点をあてている。ちゃんと国の認可を得てないヒーロー。自警団ね。それがタイトルにもなっています。
主人公は地面を早く滑る能力、おっさんはなんと無能力でただ頑丈、そして女の子は跳躍できる。そんな感じ。やっぱりヒーローに比べたらちょっとパッとしない。

・設定におんぶにだっこという点はある。スピンオフの宿命であり特長でもある。でも、本編の複雑さにくらべると非常にスッキリストレートで読みやすい。キャラは基本3人で、敵役も少ない。ほどよく話は独立してるし、ほどよくリンクしている。そして2巻ではどっちが早いのか同時にはじめたのかわからんけどネタもかなりなリンクをみせはじめてきている。

・当然のことながらヒロアカをみてると超楽しい。じゃなくてもときおり出てくる共通のヒーローがとってもいい味を出してる。2巻では飯田くんの兄のインゲニウムが登場し、のちに飯田くんたちを苦しめたステインも登場する。2人共超かっこよくてさ。

・なるほど原作者のあとがきを読む限り、いわゆるアメコミの映画モノに多大な影響をうけていて、ヒーローとリアリティのバランスが非常に「それ」。Netflix時代のストーリーの匂いがする。

・アニメがあり(もう終わるけど)、ヴィジランテがあり、もう1個ありで、すごい同時進行で本編の作者堀越氏はちょっとプレッシャーからか力がはいりすぎているんじゃないかと思ったりする。これまた引き合いに出すけどONE PIECEの作者も日本一のマンガになったって自覚とともに鬼のように仕事されるようになって格段に情報量が増えて「つまらなく」なったからね。おれには。
・それと同じ現象が見受けられる。

・しかし3巻が楽しみだ。すんげーおもしろいわ。そしてこれを読むきっかけが本編の14巻15巻がもにょってたからってのもまた不思議な現象な。


posted by すけきょう at 22:02| Comment(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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