変化球の妙を楽しむ2巻ではあるな。
「カイジ」のスピンオフ、地下チンチロの回の班長が主人公のスピンオフ。月1の外出日をいかにしてエンジョイするかというグルメ主体のおっさんの「おひとりさま」マンガ。
そのベースを1巻でそこそこみせてからどこまで変化球を打ってみようかってのが今回かな。複数人のもあるし本編ばりのコンゲーム(騙し合い)もありの切り口やギャグもすごく凝ってた。
なんつーか、ロックアルバムで言うとお手本のようなセカンドアルバムだな。衝撃のファーストアルバムのノリをうまく活かしつつ新味をくわえ飽きさせずこんな引き出しもあるよとのアピール。
手練れだ。
ただ、圧倒的な既視感。なぜなら「トネガワ」がもうあるからね。どこをどうしたってある種のパターンは生まれるし、お約束をいくつか踏襲しないと成立しないのがスピンオフの宿命でその縛りは実はトネガワより多いからけっこう厄介なんだよね。
かといってワンパターンのよさみたいなものは実はあまり求められてないという。だからいろいろとしんどいんだよね。
でもまあ最後からひとつ前のの肉魔神との戦いの話はおまけのイラストまで含めてすげえおもしろかった。そして最後のプックプクノテッラテラも。前回の引き(つまり今回の頭ね)がいまいちだったのでそれを考えると3巻もちゃんとおもしろい布石になってるので安心した。
このマンガ(とトネガワ)の存在ってかなり大きいとは思うんだよな。スピンオフの概念をひっくり返してるからな。実際、マンネリと長期化がひどい本編を軽やかに超えてるからな。