5巻です。アニメ化も決定してます。
誰もいないというよりほぼ生き物がいない世界、少女2人が旅をしています。
このマンガ、しみじみとギリギリの「日常」なんだなあと。これまでもそうですが5巻でも軽くピンチのところがあります。足場が落ちそうになったりとか。
軽く描いてますが、そうなった瞬間に「日常」は終わるんですよね。誰かが死ぬとなくなる日常。そうだからこれは最後の日常なんですよね。ひとりで行うのは旅というより任務ですから。
そう考えると日常マンガでのサービスでおなじみの入浴シーンあありますが、それもまた別のものにみえてきたりもします。これは人類が行っている最後の入浴シーンなのかと。
美術館をめぐるシーンなんてのもそうですね。人類最後の絵になるかもしれないって。
今回、それをちょっと連想させる「死」の描写があります。彼女らがそうと知らずにその「死」に手を貸すシーンがあります。
「霊長類南へ」という筒井康隆氏の長編小説があります。人類が核戦争をはじめて全滅する話です。そのときに、人類最後だろうって自覚している男が、人類全体を代表して最期の言葉をいわなければならないってプレッシャーに襲われるシーンがあります(その時代ならではの最期の言葉を言います)。彼女らはそれを淡々とスローライフ的な日常の中で行っているというのがおもしろいですね。