2017年10月09日

ぼくたちは勉強ができない 3 筒井 大志(集英社 ジャンプコミックス)


理系の天才が文系の大学を、文系の天才が理系の大学、そいでスポーツ特待生が英語の大学をそれぞれ目指すといいだしたので、すべてに秀才の男が彼女ら(3人とも美少女)の家庭教師をするというラブコメ。

展開が早く、3人ともいい感じでいい子でそれぞれにアプローチしていくも、お互い親友同士なので足を引っ張ったりの泥沼にならず、健全にちょっとはみ出すお色気ってラインで上手く進んでいる。

作者の最大の特長はまとめるのが上手いことだね。1話のページ数に内容を圧縮して美味しいところをうまく配置する。とってもきれいな盛り付けをするタイプ。プレバトで土井先生にホメられるタイプ。

その成果がいかんなく発揮されていたベストは主人公男がスマホを買う回。風呂に持ち込んで勉強したら捗るってきいたのでそれを試していたら、機械音痴の彼が次々と彼女らに連絡を取ってしまう。彼女らも風呂に入ってるという。
ドタバタとギャグと3人の入浴シーンがキレイにまとまっている。すばらしい。同じ内容を同じページ数でまとめるのは他作家にはなかなか難しいと思うぞ。
同様にパジャマパーティーの回も素晴らしいね。
作者はマンガ家にはかなりめずらしい多人数を上手く動かすという才能をもっている。

全体的なストーリーもそれぞれをチクチクと適度にコマをすすめている。とくに、文系の天才の子は他2人の思いをしってるからややひいてるけど、少しづつ自分の気持ちに気がつきはじめているというあたりの進行が上手い。文系の天才だけあって駆け引きを知ってるんだな。他の二人はそういうのもちょっとバカで直情径行だから。

匠の技ですね。安定安心の3巻でした。


posted by すけきょう at 17:16| Comment(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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