2017年10月26日

隠れオタクの恋愛戦略(1) 大場 玲耶(講談社 KCデラックス 月刊少年マガジン)


隠れオタク同士の男女。男性はなんとかさりげなくオタクだって彼女にアピールしたい。女性はオタクがバレると絶対にひかれると思うから必死で隠す。そういうカップルのアンジャッシュ的なすれちがいラブコメ。
本作、最大の特徴はオタク方面がすべて実在するもの。「まどか☆マギカ」だの「FF零式」だの。「ハイスコアガール」みたいな迂闊なことはなくてちゃんと各方面に許可を取ってる模様。
ただまあ実在しててもなんちゃってでもこういうネタって難しいなということが確認できるにとどまる。
本格的に知っている人にはたのしいんだろうけど、おれはFFとかニコ生とかそういう文化はさっぱりわからないので、それが「おもしろい」のかどうか理解できない。これは架空のオタク作品をそれっぽい作品のあるあるとして公約数でざっくり描いて展開するのにくらべてのアドバンテージがあまりない。ここはせっかくなんだし死ぬ気でがんばってほしいところだけど、これがくわしくなったりその守備範囲を広げたり掘るほど「そんなアホみたいに守備範囲が広くて博覧強記のオタクってイマドキいねえだろ」って気もしてくるから難しいわな。実在の作品を使ってるのにリアリティがなくなるって無意味だしな。

話自身はオタクあるあるのいいところをついていると思うんだよな。コミックのショップ特典ペーパーをさりげなく落として自分がオタクであり、彼女と共有できるんじゃないかってさりげなくみせようとしたら同じクラスのニワカオタクやろうにみつかって捨てる羽目になるとか。

絵は的確だと思うけど、女性が描く少年誌のラブコメ特有の妙な清潔感があるなと。なんだろうねこの感じ。致命的な弱点ではないんだけど、どっちもすごく「きれい」に描かれている。
いろいろなところに可能性を感じるので2巻まで期待してみます。


posted by すけきょう at 22:05| Comment(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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