2017年11月07日

ロッタレイン 3 松本 剛(小学館ビッグコミックススペシャル)


完結巻。血のつながっていない13歳の妹に恋した30歳の男。完結感はかなり分厚い感じでどうせ全3巻3ヶ月毎月発行だったんだから厚みをそろえればよかったようにも思えるが、ともかく読み応えがちょっとすごい。2017年でも屈指。読み応えというか余韻だな。読後の余韻がスゴイ。全身持っていかれる。
これは別の場所でネタバラシとして細かく書くほうがいいのかとも思ったが、もう全て書いたということに気がつく。余韻がスゴイんだよ。それがすべて。

あと書いておきたいのは憎たらしい市井の人々描写な。これも非常に強く印象に「残らない」。すごくぞんざいに描かれてるんだ。でも、すげえ憎たらしい。松本作品はこういう良識ある赤の他人の視線が非常に強い。なにかあるのかと思うくらい。
本作は、主人公の働いているところに怪文章を送りつけたのを握りつぶそうと思ってた人のいい社長の後ろから覗き込んで大騒ぎするババア店員。父親とケンカして妹と家を飛び出したあとに現れる民生委員あたりが憎たらしくて印象に「残らない」。とってもぞんざいでふっとみのがしてしまうくらい適当に描かれてる。作者にサイン色紙描いてもらうときに民生委員っていっても作者も描き方を忘れてるんじゃないかと思うくらい。

すごい作品だった。もう1回1巻から読み返したい。あと1〜3巻揃えると当たる小冊子も送ろう。


posted by すけきょう at 20:18| Comment(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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