1巻は話題になったので2巻ともども買って一気読みしてみました。
中世RPGの世界での配達人の生活。中世のところとRPGのところと現代のそれにそくしたところのミックス具合が絶妙。
主人公・吉田はハーフエルフで職業が配達人。あらゆるところに書状を届ける仕事。セールスドライバーっすね。
RPGな中世が舞台なのでモンスターが跳梁跋扈しており、死んでも大丈夫なようにセーブポイントがあり、勇者は大軍隊を率いて竜を倒しにたびに出て、竜を仕留めたらそこが「町」になるとか。そういう「理屈」でガンガン押していく感じ。
で、吉田さん(女性らしい)は役人の仕事っぽくビジネスライクにやったり、狩猟禁止のところでモンスターに襲われてえらい目にあったり(モンスターを狩猟してないかどうか見張る人も役人)。
全員が全員、竜討伐とかのクエストに出てるわけではないので、たとえば、魔法使いなんかは氷の魔法を延々と使い、とれたての魚を凍らせ続けて移動させる仕事をしたりするわけだ。
で、2巻の中頃からかなり毛色が変わってくるんだよね。役人がどんどん近代化するのに逆らうテロ組織のような人が誕生する。で、随所にみうけられたアクションがどんどん開花していく。
ちょっとクセがある。作画も内容も。マンガ作法のようなものも。
[ザ・タックスマン - 竜巻 竜次 | マンガ図書館Z - 無料で漫画が全巻読み放題!]
ふっと連想したのは竜巻竜次氏だったんだけど、今読み返すとそう直接的な相似はない。ただ、斜めにみてる感じや「ありもの」をドタバタにアレンジするノリなんかには通じるものがあるんじゃないかなと思った。
つづきはどうなるんだろう。3巻に期待。あと立派な役人になるために吉田さんが毎朝唱えている役人になるための教訓のために「コンプライアンス」の意味が完全に身につきましたね。そこはありがとう。