2017年11月27日

みくまりの谷深 1-2巻 小川 幸辰(KADOKAWA ハルタコミックス)




1,2巻同時発売。
みくまりというかっぱのようなものがいるという21世紀の日本の、たぶん、千葉を舞台とした、民俗伝記ホラー。
全2巻でけっこうなスペクタクルやみたことのない世界をみせてもらうダイナミックさはあるけど、話がどこかで切り替わる感があって残念。もっと長く続ける予定だったのかしら。狂言回しとなるだろう女子大生が後半空気になるし、その相方になるだろうみくまり、出てきて悪事を働いた瞬間に殺されるような悪役も含めて、後半は風呂敷をたたむのに手一杯という忙しさが残念だった。あと、たとえばジブリがやるにはちょっとスジが悪いシーンがいくつかあるのも残念。そりゃあ作者としては書きたいことを書くのが重要であってその先のことを考えるのは表現を鈍らせるとはいえ、なんていうか「劇場アニメ映え」する内容なんだよ。すごいものが「見え」るんだよ。これにもっと浸っていたかった。だから惜しい。


posted by すけきょう at 17:53| Comment(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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