帯裏のあらすじの最後「全1巻で登場!」にホレて買いました。他の知識はナニもない。あ、あとまあ、萩尾望都先生がコメントを書いておられるところとか。
糞会社辞めてやると思ってた女性主人公が小学時代の同級生に会う。「おもしろいものをみせるから」と。それはロケットの燃焼実験だった。金になる=会社辞めることができると思った主人公はなんとかだまくらかしてロケットを完成させて飛ばそうと躍起になる。
池井戸潤氏の「下町ロケット」でも、あさりよしとお氏の「なつのロケット」でも、映画の「ライトスタッフ」でも、アニメの「王立宇宙軍オネアミスの翼」でもない、ロケット飛ばしマンガ。
それがすばらしくすばらしい。
脱力したノリで展開しながら、きちんと「それっぽい」考証にそって、現実離れしないラインで、ときには現実的すぎる(不倫愛の精算とか)展開も、全部ひっくるめて、大冒険で大活劇もあって全1巻だよ。
登場人物が少ないのがまたいい。主人公カナエちゃんがかなり多くをまかなってるからだろうけど、開発の同級生くん、その兄、の、不倫愛のたべもんやの女性と。
各所に「これ!」って絵があるんだよね。こういうイメージボードを固めて描いたのかなあって。それがまたすばらしい。
そして軽くネタバレだけど「映画愛」ね。まったく、「ポンポさん」といい。映画愛のマンガで泣かされる2017年なのなあと。
こういうのあるから書店まわって「オーラ」をみながらマンガを探さないとダメなんだよな。