スピンオフが2つ連載している本家は7巻。アニメ化も決まっております。でも、本編の中では相変わらず永遠につづく中学生2人の甘酸っぱいのが繰り広げられております。
スピンオフの「からかい上手の(元)高木さん」を読むと余計にわかるけど、西片くんが高木さんにからかわれる。そのことで西片くんがテレながらも悔しがるという図式の「変わらなさ」は驚嘆すべきことではあります。
Amazonレビューに「西片くんが幼稚すぎ」ってあります。そりゃあそうだよ。ついさっきまで小学生だった中1だよ。大人のわけがあるか。でも、そういう意見が出るのもわかるくらい「その状態」で延々と続いているんですよね。それはなかなかできることじゃないですよ。
たとえば「サザエさん」。カツオが大人びてたり生意気なことをいうのはそういうキャラというよりも長年やっていて作者の代弁をしているうちにそうなっていったというのもあるような気がします。つまり、サザエさんの登場キャラは歳を取りませんが書いている作者やアニメの脚本は加齢からは逃げられないわけで。いつしか、少年のときの気持ちを忘れてしまう。だからいわゆる「サザエさん時空」が起こってもそれがずっと「歳を取らない」ってのは難しい。それなら最初から大人びたことを言わせたほうがいいんじゃないかってね。わからないですが。
ただ、本編は確実に西片くんが見事なほど少年の思考回路のままです。
宝くじに当たったらって妄想する回なんかすごかったよ。「100万当たったら欲しいゲームとほしいマンガを全部買う」って2回いったんだもん。しかもそれをいったら高木さんに勝てると思って。
この少年らしさ。そして高木さんが「好きな人と旅行に行くかな」と答えたとき(これも冷静に考えると中1女子っぽさはあるんだけどね)にそれが誰か知りたくなって、それが知りたい自分に赤面するという。
それが最大のキモなのです。本編は前も書きましたが西片くんのデレを愛でるマンガですから。
(このドヤ顔よ)
そしていつごろからはじまったんだっけ? 単行本巻末の高木さんデレ編がまた映えるんだよね。今回の無防備な高木さんの笑顔は最高でしたよ。
かーっ!アニメはどうなんだろうねー!