怪奇マンガ家に話を聞くというマンガの第2弾。今回、御茶漬海苔氏はともかく、諸星大二郎氏、外薗昌也氏、近藤ようこ氏と、おれにとってはちっとも怪奇マンガ家じゃないなあってメンバーなんだけど、これがまた全員珠玉でなあ。つまりはそれぞれにとってのまんが道なわけでさ。
・父子の葛藤から、猟奇事件における規制、それとの戦いの御茶漬海苔氏。
・好きなものだけを打ち切り覚悟で週刊ジャンプに描き続けるという確信犯の諸星大二郎氏。
・長い長いキャリアで怪奇漫画を描きはじめた「いま」が1番充実しているという外薗昌也氏。
・高橋留美子氏とクラスメイトという度肝を抜かれる展開から(長いこと両方それなりにファンやらせてもらってるつもりだったけど薄いファンだから知らなかった)「描きたいものを描く」という近藤ようこ氏。
とくに諸星大二郎氏がかっこよくてたまらない。そもそも担当からして「なんかわからないけどおもしろい」ってことで連載させていたという。そらそうだよな。今読んでもこれが「週刊少年ジャンプ」に連載されていたとは思えないもん。あとまあ筒井康隆氏がまたかっこいい。「マンガだからこそ描けたSFの傑作」ってことで「生物都市」を推した経緯とかなあ。
そもそも4人ともそう少なくない数の単行本をもっていてなおかつ「長い」ファンなので、いろいろと「へーそうだったのか」ってのが多い。御茶漬海苔氏は自伝マンガがあったのでいろいろとわかっていたけどさ。
いやおもしろい。もう「怪奇」いらないからもっといろいろなマンガ家さんの「これ」が読みたい。
近藤ようこさんの入浴シーンがよかった。
(ナイスバディ)