2018年01月19日

彼女は宇宙一 谷口 菜津子(KADOKAWA ビームコミックス)



表紙だけじゃなんともいえませんが、でんぱ組.incの夢眠ねむ氏が推薦していたので「よしそれなら」とジャケ買いしてみましたよ。

短編集。
ヤリチンが宇宙人を自称する女性に振り回される表題作「彼女は宇宙一」
カロリーを大量摂取することで巨大化して戦う「カロリーファイターアイちゃん」

など6編。いまどき女性とSF(少し不思議)な組み合わせ。

[ストレンジ・ファニー・ラブ チョーヒカル(祥伝社 フィールコミックス): ポトチャリコミック]

ちょっとこれを連想。ただ、図式は同じですが味付けはだいぶちがいます。こっちのオチはギャグよりのものが多くて全体的にゆるふわであるけどカラッとしている感じ。

女の子はもっちりしてる感じ。エロ描写もあるし。「サセコちゃん愛をさがす」なんて、主人公はサセコちゃんだし。地球の男に飽きたので宇宙に行く話。

で、ラスト。SFがない「ランチの憂鬱」がよかったな。いじめっ子といじめられっ子の話。給食のときはよかったけど弁当になったら仲間グループでいじめが始まる感じ。

SF風味だけど、そのSFは話の本筋に全面的にからんでないんだよね。だから本作というか作者の作風にあまりSFは重要ではない。よって上記の作品と「ランチの憂鬱」は同じくらいおもしろい。作風の触感も同じだし。基本少女の恋と悩みみたいなな。

けっこうな完成度を誇るのでどっちの方向に進まれても谷口印になってるのがたのもしい。

余談。
表題作の「彼女は宇宙一」に登場する呼吸をするよりかんたんにセックスにありつけるヤリチン。「凪のお暇」に登場して主人公を苦しめてるヤリチンとちょっと似てますが、作品ごとの作者のひとこと解説では、モデルがいて彼のことを「小癪」と表現していたのに妙に納得いったなあ。そうなんだな、ああいうヤリチンは「小癪」に映るんだな。


posted by すけきょう at 18:54| Comment(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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