2018年03月11日

こちら、あたためますか? 今井 大輔(実業之日本社リュエルコミックス)


ほぼ同時期発売の「セツナフリック」というスマホ以降のネット社会の短編オムニバスがよかったのでコレも買いました。値段が高くて版型も大きいのでやや躊躇もしました。
ローソンが舞台でのコンビニ内の人と人のふれあいを描いた短編連作集。
1話は毎日来ている疲れた顔のOLさん。気になってたバイト君がある日「今回おごりますよ」と勇気を出していってみる。OLさんはぼけーっとした顔して「はあ、どうも」といなくなる。バイト君は自己嫌悪にさいなまれる。やべえ、キモいからってもうこなくなるかなって。でも、OLさんは次の日にもきて「昨日はありがとうございました」とあいさつ。
2話はそのOLさん視点からこの物語がはじまる。OLさんはあのときどう思っていたのか?って。

こういう感じで続いていきます。毎回、店員と客でもないですが、コンビニが舞台です。交互視点ですね。

それでいてコンビニ強盗が現れたり、宇宙人や海外セレブが来店するとか、突飛な展開はないですが、市井の人々がそれぞれコンビニでひとのやさしさにふれてほっと自分を取り戻す的な。

最近、ほんとなんでも泣くんで自分が信用ならないんですけどこれも感動しますね。毎話じーんとくるし、このとき相手はこう考えていたのかってわかるのも新鮮。

ただまあ高いかな。そして最近、油断すると2ヶ月後くらいにもうキンドルで半額だったりするんだよね。そういうことやってると「安くなるかも」って紙の本に手が出なくなるし、手が出なくなって買わないまま出てることが忘れて、キンドルでやすかったことをあとで知ったりして、本格的にじゃあ買うのやーめたってなるのでおれにはすごい悪手と思うのだけどみなさんはどうでしょう? ものすげえぶっちゃけると「やれるかも委員会」。紙の本発売して、電子版発売して、すぐに半額になったり分冊売になって「なんだかなー」って。

本作は内容自体は丁寧に作られていていいものでした。


posted by すけきょう at 18:40| Comment(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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