喉が渇くマンガだわあ。
高校2年美術部のヘタレオタク。ある日、描いていたマンガを1年のヤンキー系女子にみられる。そしてからかわれる。泣いてしまう。それからずっとつきまとわれる。その子が長瀞さん。「ながとろ」さん。一発変換で出るのね。
オビにある「Sデレ」ってのはちがうよな。それなら「からかい上手の高木さん」のほうがよほどSデレだわな。長瀞さんはわかりやすくデレだし、Sな攻撃は自爆しがち。読者はよくわかるしコミックスを読んでる読者は物語終了後の長瀞さんを描き下ろしでみてとることができるので余計にそうだと思うけど、彼女はもう命がけで先輩をからかうというアプローチしては失敗してるのでつまりそれはほぼ求愛行動なのですよね。
この2人のキャラ造形がすごい。そしてその攻防に喉が渇く。攻防というか、おもに長瀞さん内の葛藤という名のひとりの攻防か。これがジャンプ系ラブコメとちがって心理描写を全部モノローグで説明しないところがいいんだな。先輩は基本ヘタレ受け身だから。
先輩くんが少年誌エロコメを読んでるのをみつける。まちがえて巨乳をムニュッとさわるシーンを取り上げて長瀞さん「こういうのしたいんでしょ」って、小さい胸をちらっとみせる。先輩が赤くなりながら本を取り返そうともみ合いになって転ぶ。起き上がったら長瀞さんは先輩の股間をギュッと握ってるという。その次の瞬間の展開や長瀞さんの顔が絶品。
1巻で1番喉が渇いたのは「先輩、泡、残ってますよー」だよなあ。異論はないでしょ。新しいしエロい。あれまた本当にドキドキするよ。やってもらったことある。
両方のキャラ造形やシチュエーションなど、非常にエクストリームな設定になっているので、バランスをとるのに大変だとは思いますが、この「業」を抱えたままいい感じで続いてほしいなと思いますです。