2018年03月15日

さすがの猿飛G (1) 細野不二彦(ヒーローズ ヒーローズコミックス)


さすがの猿飛の現代リメイク。
amazon"忌憚なさすぎて無邪気の域に達してるのが多数"レビューだと当時の「さすがの猿飛」とは別物ってあるので、こういうリメイクマンガの難しさを思うなあ。
おれみたいにデビューからずっと単行本出たらノータイム買いをほぼほぼ続けているものにしてみればこれまでを踏まえて、なおかつ、細野不二彦ギャグセンスを注入し、現代によみがえらせるならこんな感じになるなあとわかりやすくはあった。

成人前のふたりでやや大人になった。時事ネタ、最新テクノロジー、流行り廃りをたっぷり盛り込んでアクションたっぷりの忍者学園モノ。
スマホを駆使する肉丸。VRをかぶっての訓練。パルクール勝負。うむ。「お手本」みたいなアップデート。

こう、リメイクってのは当時のノリのまんまになることはまずなくて、作者の変化による作風芸風の変化ってのは如実にでるけど、そこはそれずっと最前線で突っ走っておられてるわけで問題は「ほとんど」ない。

1コあるんだよね。最大にしてわりと人にとっては致命的といえるようなものが。

本作をはじめて手に取られた方には伺いしれないとは思うのだけど、細野不二彦氏は「美少女」を描くのが最大の武器ではあったんだよね。前も書いたけど、それをいつしか封印というほど大げさではないけど、他の武器を鍛えに鍛えることによって「それだけ」と呼ばれることがないようになった。
リメイクだとどうしても「それ」を求める往年のファンは出てくるし、細野氏も重々わかってると思う。たぶん、近作と比較しても魔子ちゃんの描画の気合の入り方はなみなみならぬものを感じる。ただ、超ぶっちゃけ、「それ」は手放したら二度と手に入らなくなると思うし、リビドーなんかにも如実に関連してくることとは思うのよね。ぶっちゃけ枯れるね。枯れてない人をみたことがない。エロは枯れたと思ったら「盛れ」ばなんとかなるところあるからともかく萌えは本当「期間限定」のスキル。それを自覚されたから細野氏はほかを鍛えだしたのかもしれないけど。

そして正直にいうわ。当時から細野氏をそういうマンガ家として接したことはないんだよね。可愛い女性は「ああカワイイ」と思うよ。でもある種そういう記号みたいな感じで。オッサンみてオッサン、オバハンみてオバハンみたいな。だからおれには最初からそこは問題ないんだ。さすがの猿飛の魔子ちゃんも、グーグーガンモのあゆみちゃんも、ギャラリーフェイクのサラも。ただ、「ごめんあそばせ」の鬼龍院ひな子は別格だけど、それはまた別の話なので省略。

肉丸の眉毛がキメすぎじゃねえかってのと、が〜まるちょばみたいな脇キャラがいい味出しそうだな。風間くんとかも今後もうちょっと活躍させてほしいとか。


posted by すけきょう at 17:30| Comment(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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