2018年03月18日

僕らの蟹工船 小林多喜二『蟹工船』より 唐沢 なをき(KADOKAWA ビームコミックス)



なんかお久しぶりといったらあれだけど。
そしてこうきたかというおどろき。
古典文芸名作「蟹工船」をベースにしたBLってことなのか。ちょっとしたワンアイディアのような気がするけどそれを1冊にまで昇華して、ミュージカル仕立てや少女漫画的にしたりとか、あらゆるアイディアをぶちこんでかなり本格的なBL化(というかBLのパロディ化?)がなされている。女性アシスタントの功績なんだろうか。
劣悪な環境で船内のどこでもうんこくさいのをバラの花が舞っているという表現にしたり、チンチンを蟹のはさみではさんだり。フルーツの男体盛りをやったり。

いやもうノリはまったくもって往年の唐沢なをきマンガ。お久しぶりといったらあれだけどなつかしいわ。そして、BURAIKENではワイルド、さちことねこさまではラブコメ、ヌイグルメンでは特撮俳優の青春ドラマって感じで、本作はかなりBL。実に、唐沢マンガで1番エロティックじゃないんかねえ。

ただ、全体的に落ち着いた感じがあるなあ。往年のノリなのに往年のギラギラはどこかに置いていったような。ネタじゃなくて全体的な雰囲気というか。

でもまあおれは唐沢なをき先生の「こういうの」求めていたんだなあとは思った。よかったです。


posted by すけきょう at 18:08| Comment(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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