2018年03月25日

メランコリア 上 道満 晴明(集英社ヤングジャンプコミックス)


道満晴明先生の新作はオムニバス短編集ですね。連作で徐々にキャラがリンクしていく方式。
ざっくりとした世界を共有しつつそれぞれが読み切り12pのドラマを繰り広げていく。
氏の同様の趣旨としては、キャラがリンクするのが「ヴォイニッチホテル」で短編なのは成年コミックから大量にあるという具合です。
本作は非常に余韻が深いように思った。
わりに突拍子もないネタや話は抑えめで、起承転結をふまえたストーリー重視の短編が多い。そのために従来のアナーキーな道満晴明節を望むファンからは物足りないようだね(amazonレビュー調べ)。

・女子高生3人を殺すために森のなかに連れて行く殺し屋の話とか。
・治験薬のバイトの話とか。
・時間を戻すハンドスピナーを宇宙人からもらった話とか。

どれも重たい余韻が残る。だから次の話にすっと進めない。それが弱点ではあるんだけど、珠玉の作品集ともいえるわけですよ。

下巻も楽しみです。たぶん、もっと複雑につながっていくんでしょうな。あと、あのインスタ映えのポーズ実際に流行るといいな。

posted by すけきょう at 20:48| Comment(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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