すっかりサッカー漫画家になられた作者の久しぶりのSFジュブナイル作品集。目玉は非サッカーの代表作「ピース電器店」シリーズ。チャンピオン連載のあとの2回の掲載にコミック描き下ろし2編!
そのほか非サッカーマンガを集めて収録の決定版。
これが作者もあとがきで書かれてましたが、ピースの面々の古くならない感じがすばらしい。ドラえもんなんかとちがってそこそこの現代ハイテク事情に沿って進行していて、最新作ではドローンなんかも登場してるし動画配信サービスネタ、スマホもばりばり使っているけど、まったく違和感なし。ここらへんのアンテナとバランス感覚すごい。サザエさん空間なのに「デザイン」が古くならないのね。
んま、ピースやヒロインはちょっと幼くなったかなー。ここいらが作者の加齢を伺わせる点かもしれませんね。
ピース電器店シリーズは家族で営む町の小さな電器屋さん。でも、実は凄腕のハイテク道具を生み出す集団のドタバタ。
科学のみを信じてオカルトを否定する少年が探偵をする話、
脳以外機械の体の少年の話
などなど。
1994年のものから2018年描き下ろしまで、絵も話もブレのないこと。カバー折返しの挨拶文までチャンピオンコミック連載時のピース電器店のノリのまんまですごい(しかもネタはニンテンドーラボだったり)。
正直、スポーツマンガは読まないマンなので相当お見限りだったんだけど(スタジアムメシのマンガは相当心が動いた)、本作はいいね!小学生からおっさんまで(女性ウケは正直わからない)楽しめる明朗少年SFマンガに仕上がっております。可能なら小学生が読んで「おもしれー」ってなってほしいなあ。