2018年09月08日

僕のヒーローアカデミア 20 堀越 耕平(集英社 ジャンプコミックス)



19巻から好調を引き継いだ。20巻もよかったわ。
とくに前半、ジェントルとのバトルから文化祭への流れ。いろいろときつかったけど、首の皮一枚「アウト」だけど、いろいろな方の温情でセーフとして、そのまま文化祭へとなだれ込む展開。
あの敵はまあどう転んでも地獄なところをまあまだマシに処理した苦しい感じはあるけど、ラブラバがかわいいのですべて浅野忠信よ。あ、それは元旦那だね。チャラよ。今後も活躍させてあげて。彼らは「正義の味方」として役に立つよ。長く続いたらいつか出てくるだろうな。

んまあ、ネームをギチギチに詰め込んだ読みづらさもまたピークだけど、絵もまた非常に細かくいろいろな情報を圧縮してつめこんでいる。1-A全員見せ場があってかっこいいライブに、その後の文化祭堪能編と、異様な情報量だけど、19巻で花開いたデフォルメ絵と作風でそんなにイヤミなくみせる。ここに1番感心。

そこをクライマックスとしながらも、後半のちがう流れへとうまくつなげていたのがまたよかったな。

ワイルドワイルドプッシーキャットの復活から、ヒーローランキング、ベスト1にエンデヴァー。そしてベスト2との共闘。淀みがない。そして20巻の終わりにエンデヴァーの息子ショートにフォーカスする。

ただ、エンデヴァーのバトルはおもしろくなかったなあ。複雑にしたがる、細かく描写したがるってのはおれがワンピースを読んでいた最後のころからけっこう顕著になっていて、ヒロアカのほうもそれに準じてきているような感覚はあったんだ。
非常に難しいことをやろうとしてるのはわかるよ。エンデヴァーのバトルにしても発端がビルのけっこう上の階の外が一望できる高級焼き鳥店でエンデヴァーとNo.2とが酒を飲んでいるところを空を飛ぶ脳無が急襲してそのまま空中戦がはじまるわけでさ。「さあ描け」で描けるもんじゃないくらいめんどくさくて細かいところだと思うんだわ。ただまあ複雑なバトルを描くと発生する「なにが起こってるのかよくわからない」現象もまた発動しているわけで。それが続くと読むのがかったるくなるのも防ぐのは難しいし。

でも、これらが1冊におさまって堪能できたからね。440円+税でこれだけ楽しめる娯楽ってそうそうないぞ。いつだってマンガはコスパ最高さ。



posted by すけきょう at 11:01| Comment(0) | コミック感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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