ツイッターでどこかからのRTでまわってきたのにピンときて買ってみました。1巻をおためしで買って、「おおこりゃええわい」と次の日に2巻も買いました。
おひとりさまで書道教室をひらいて日常を過ごしてる75歳の老婦人。あるときBLをなんとなく買い、目覚める。そしてその書店でバイトしていた同好のJKと知り合い、おたがい初のBL友達ができる。
2巻では出会いのきっかけとなるBLの先生に会いにコミケに行くところからはじまる。
和紙に水滴が落ちて滲む。そのように物語が進行していく。それぞれがそれぞれの(憧れの漫画家も含む)物語が滲んでいく水滴のようにひろがりまたちがう色をつけて、そして、繋がっていく。それはゆっくりでドラマチックというものでもないけど、確実に広がる。それは読者(おれっすね)のココロにも。
たとえばJKは幼馴染との友達から恋愛に移行とかそういうレベルですらない、じわっとしたところにあるし、老婦人は娘から終活について示唆される(死ぬまでそこにひとりで住むの?)って。
そして、
「人って思ってもみないふうになるものだからね」
老婦人の言葉の含蓄が深いことよ。
ということで、おれも思ってもみないふうになりたいなあと。そのためにはアクションだなあとも。
あと、隠し味にある「こうの史代」がええっすね。2巻ではちょい少なめでしたかね(2巻のアンケートハガキのイラストなんかがその風味の代表だけど、老婦人の所作とかね)。
短編集も出てるんですよね。買おう。