Twitterでバズった作品の書籍化。
おっとりした旦那と結婚しておっとりおもしろな日常になったエッセイコミック。
オールカラー150ページ弱で1000円という、ピクシブコミック強気値段。
でも、本書は描き下ろし80pがすばらしいね。それで一気にその値段の価値が生まれた。
出会い、プロポーズ、旦那の家族、初の大喧嘩あたりをたっぷり描き下ろしている。これが圧巻。ファンはもとより、これらでTwitterなんかであった小ネタがぐっと締まった。
作者は特徴としていろいろとネガティブな「お察し」なところをモヤっと描く傾向にあるけど、それはまあ気にしなくていいのかなと思いつつ、「ここを読んでほしい」に注力していけばいいんだな。
なにしろ命を削って紙にまぶして描いている感じがすごい。「愛を!」「愛を!」って。それは求めるほうにも与えるほうにも一生懸命でさ。
本書内で自己分析されてるように、かように作者は思いつめてどんどんと尖って先鋭的になりつつあるその「切っ先」が旦那の「おっとり」で受け止められゆっくり丸められているんだなあと。「おっとり」がいい感じで伝染っている。
ああ素晴らしきかな、「おっとり」力。
いいよ。結婚したくなるよ。